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LCGT 用 Power Recycling Cavity の設計に関する考察. 我妻一博 , 辰巳大輔 , 陳タン A , 山本博章 B , 麻生洋一 C , LCGT Collaborators 国立天文台 , 東大天文 A , カリフォルニア工科大 B , 東大理 C. もくじ. LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ. もくじ.
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LCGT用Power Recycling Cavityの設計に関する考察 我妻一博, 辰巳大輔, 陳タンA, 山本博章B, 麻生洋一C, LCGT Collaborators 国立天文台, 東大天文A, カリフォルニア工科大B, 東大理C 日本物理学会@弘前大学
もくじ LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ 日本物理学会@弘前大学
もくじ LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ 日本物理学会@弘前大学
LCGTconfiguration パワーリサイクリング機構 ・PRMによって腕内パワーを上げる Folding Cavity ・PR2, PR3によってGouy phaseを調整 ⇒ 高次モードとの縮退を回避 3 km 長さの制限 ・変調周波数 ・地下スペース PRM PR2 14.7609 m ITM ETM 12.0667m 14.7638 m PR3 25 m 3 km BS ROC(曲率半径) Ritm: 1.6 km ----- Retm: 1.9 km この部分の設計 に関わる計算 SRM 日本物理学会@弘前大学
Design of PRC 腕共振器のモードから始めて、PR3 ⇒ PR2 ⇒ PRM のビーム伝搬を計算 鏡の曲率を決める ●デザインコンセプト● ・Gouy phase shift (ITM から PRM までで 20°(AdLIGOより)) Gouyphase 小 ⇒ 高次モードの縮退 Gouyphase 大 ⇒ 弱い角度制御信号(制御ノイズの増加) ・ビーム径(PRM と PR2 が同じくらい) <= 熱レンズ効果 ⇒ 細い平行光から太い平行光へのテレスコープ PR2 PRM 14.7609 m ZR = 47.2 m 12.0667m ZR= 0.05 m W = 4.07 mm W = 4.06 mm ROC(曲率半径) Rprm: 291.8 m Rpr2: -3.088 m Rpr3: 26.82 m Ritm: 1600 m Retm: 1900 m PR3 BS ITM 25 m 14.7638m ZR = 224 m W = 35.8 mm W = 34.3 mm 日本物理学会@弘前大学
もくじ LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ 日本物理学会@弘前大学
Effect of ROC error 起こり得る鏡の作成誤差は ROC(曲率半径)で 1% ⇒ PRCのモードマッチが悪化する& Gouy phaseがずれる -2% PRM PR2 14.7609 m ZR = 47.2 m ±2° R: 291.8 m R: -3.088 m 12.0667m ZR= 0.05 m PR3 -12% +70°/-10° 14.7638m ZR = 224 m 25 m BS R: 26.82 m ITM PR3 の影響が深刻 日本物理学会@弘前大学
もくじ LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ 日本物理学会@弘前大学
Patterns of changing mirror position < モードマッチの補正 > PR3の曲率誤差について、モードマッチの補正を鏡間の距離変化でおこなえるかを評価 (PRCの全長は固定) ⇒ 以下の3パターン (2). PR3-ITM(BS)fixed (1). PR2-PR3fixed PRM PR2 PRM PR2 14.7609m - dL 14.7609m - dL 12.0667m+ dL Fixed: 12.0667m Fixed: 14.7638m BS PR3 14.7638m+ dL BS PR3 (3). PRM-PR2fixed PRM-PR2: ZR = 47.2 m PR2-PR3: ZR= 0.05 m PR3-ITM: ZR = 224 m PR2-PR3間の距離変化を含むか含まないかで大別される PRM PR2 Fixed: 14.7609m 12.0667m+ dL 14.7638m- dL BS PR3 日本物理学会@弘前大学
PR3 error cancel (1) PRMでの波面曲率と鏡曲率を合わせるように、PR3-ITM間の距離を変化 (PRMでのビーム曲率:292mと、 PRC全体長と、PR2-PR3間の距離は固定) PR2 PRM 14.7609m - dL Fixed: 12.0667m 14.7638m+ dL BS PR3 dL 250~300m移動させる必要があり、無理! ⇒ パターン(1) は除外 日本物理学会@弘前大学
PR3 error cancel (2) PRMでの波面曲率と鏡曲率を合わせるように、 PR2-PR3間の距離を変化 (PRMでのビーム曲率:292mと、PRC全体長と、PR3-ITM間の距離は固定) PRM PR2 14.7609m - dL 12.0667m+ dL Fixed: 14.7638m PR3 BS ・ ±1%の誤差に対しては約±14cmの移動で補正できる! ⇒ PRMの移動は最大で28cm(真空槽の28cm移動は可能 by防振group) ・パターン(3)はこれとほぼ同じ結果 日本物理学会@弘前大学
Gouy phase shift PR3のROCに誤差が生じたときに、PRMでのGouy phaseの回り方 補正無し 補正あり +70°/-10° ・80度も変化する ・Gouy Phaseのずれは±0.3度程度 まで抑えられる 日本物理学会@弘前大学
Position Error Effect モードマッチ補正のための移動距離の必要精度 パターン(2)に移動距離エラー(±3cm)が生じた場合を計算 Mode Matching factor ±1 cm Position error [m] Position error [m] ROC error of PR3 [%] ROC error of PR3 [%] ±1cm 以内の誤差精度で鏡移動距離を合わせることができれば、Mode Matchは99%まで補正可能 Mode Matching factor 日本物理学会@弘前大学
もくじ LCGT の Power Recycling Cavity について 1. 設計パラメータ 2. 鏡の曲率誤差の影響 3. 鏡の位置変化によるモードマッチ率の回復 4. 非点収差の影響(高次モードとの縮退) 5. まとめ 日本物理学会@弘前大学
Astigmatism Tangential面: Sagittal面: (From wikipedia) PRM PR2 BS PR3 Folding cavityによってAstigmatism(非点収差)が生じる ⇒ 高次モードが分離して、キャリアと縮退する可能性 ⇒ キャビティが不安定になる 日本物理学会@弘前大学
PRC Degeneracy with Higher Mode 高次モードの共振条件を位相で見た場合(片道) 縮退領域 腕Cavityによる反射の影響分 周波数で考えると(片道) 高次モードの項がFSRの半分だけ離れたところに存在し、 それが基本モードの半値幅の中に入ると縮退する。 フィネスFのキャビティで高次モードが縮退する条件は Astigmatismの効果も加えると、Gouy phaseη に差が生じるので、 Tangential面: Sagittal面: 日本物理学会@弘前大学
Degeneracy with Higher Mode ⇒ 1.41~1.73 4.56~4.87 (設定値では)PRCの縮退は無い ((n+m) = 4 と 5 のモードのちょうど間にある:(n+m)<10) ⇒ φ=0.6292°なら、PRCの共振幅の範囲で同じ次数のモード(n+m)は分離しない 日本物理学会@弘前大学
Folding Angleand HOM もしFolding angleを大きくすると? ⇒ XY方向の縮退が解けてモードが分離 高次モードとの縮退を計算 (n+m) = 4 が縮退するときの角度 : 線幅を加えた条件 1.00° Folding angleに、1.00°以上の角度を付けると、(n+m)=4が縮退し始める ⇒ 要求されるFolding angleは1°以下(現在の設定 0.6292°は大丈夫) Folding angle 1.00°は、鏡の曲率のXY方向の違いにすると0.03% 鏡の作成誤差(非等方性)はこれより小さくなりそう(by 鏡group) 日本物理学会@弘前大学
Gouy phaseaberration Gouy phase η~20°という値が重要 ⇒ η =20.2°から4次が縮退し始め、 22.5°で縮退Max ⇒η = 19.8°から5次が縮退し始め、 18°で縮退Max PR2 error 補正無し PR3 error 補正あり ・Gouy Phaseのずれは±0.3°以内 PR2の曲率誤差 ⇒ Gouy Phaseのずれは±2°以内 Gouy phase のずれ方によっては4次か5次のモードとの縮退の可能性あり 日本物理学会@弘前大学
Summary bLCGT configuration (1.6-1.9km arm cavity) ●曲率誤差によるPRCのモードミスマッチ • PR2の曲率誤差(1%)によってMode Matchは98%まで落ちる • PR3の曲率誤差(1%)によってMode Matchは88%まで落ちる ⇒ PR3 の影響が大きい ●鏡位置の調整によるモードマッチの回復 • PR3鏡の曲率誤差( ROC ±1%)に対して、PR2-PR3間の距離変化(±14cm程度)でモードマッチは100%近くまで回復できる • PRM の位置は最大で28 cm動かす必要があるが、それは可能(by 防振group) • 最適値からのGouy phase のずれは±0.3°程度 • 移動距離の誤差は±1 cm 以内であればモードマッチ99%以上まで回復できる ●高次モードとの縮退 • 設計通りなら、10次以下の高次モードは縮退しない (フィネス10, φ=0.6292°, η=20°) • Folding angle‘φ’への要求値は1 °以下 • Gouy phase ‘η’ の調整誤差によっては4次か5次のモードとの縮退の可能性あり 以上の計算結果はiLCGTの設定(Flat-7km arm cavity)でもほぼ同じ値になった 日本物理学会@弘前大学
Additional slide 日本物理学会@弘前大学
Mode Matching Factor ≡MM Accordance between the Rayleigh range, ZR ,and the beam radius at the waist << Definition >> Mode matching factor: MM2 Mode miss-match: (1 - MM2) 日本物理学会@弘前大学
PR3 error cancel (3) PRCの共振状態を保つために、PR2-PR3間の距離を変化させた場合 (PRMでのビーム曲率:292mと、PRC全体長と、PRM-PR2間の距離は固定) PRM PR2 14.7609m 12.0667m + dL 14.7638m - dL BS PR3 ・ ±1%の誤差に対しては約±14cmの移動でリカバーできる ・そのときのGouy Phaseのずれは±0.5度程度 ・前ページ(2)とほぼ同じ結果 日本物理学会@弘前大学