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3-3 摩擦法則・断層構成則. 3-3-1 摩擦法則の基本 3-3-2 実験で見る摩擦の性質 3-3-3 rate & state dependent friction law 3-3-4 摩擦すべりの安定性 3-3-5 地震発生領域での破壊と摩擦. 摩擦法則の基本. 古典的な摩擦法則 15 世紀半ば Leonardo da Vinci Amonton の法則 (Amonton, 1699) 第1法則: 摩擦力は接触面のサイズによらない 第2法則: 摩擦力は直荷重に比例する 静摩擦、動摩擦係数
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3-3 摩擦法則・断層構成則 3-3-1 摩擦法則の基本 3-3-2 実験で見る摩擦の性質 3-3-3 rate & state dependent friction law 3-3-4 摩擦すべりの安定性 3-3-5 地震発生領域での破壊と摩擦 地震物理学 講義資料第10回
摩擦法則の基本 • 古典的な摩擦法則 • 15世紀半ばLeonardo da Vinci • Amonton の法則(Amonton, 1699) • 第1法則: 摩擦力は接触面のサイズによらない • 第2法則: 摩擦力は直荷重に比例する • 静摩擦、動摩擦係数 • F= msn S 但し m = ms (静止時)m = md (運動時) 地震物理学 講義資料第10回
凝着理論(Bowden & Tabor, 1950, 1964) 摩擦は2つの接触面間の凸凹(アスペリティ)の接触で (接触部分に働く結合力によって)保たれている Ar: 真実接触面積 法線応力に応じて面積が決まる Ar∝sn(荷重) F = s Ar N = p Ar せん断強度 貫入硬度 m = F/N = s/p 物質によらない 地震物理学 講義資料第10回
Byerleeの法則 < 200 MPa > 200 MPa せん断摩擦 法線応力 岩種によらない 約10 kmで静岩圧300 MPa 摩擦応力230 MPa 地震物理学 講義資料第10回
摩擦係数の時間依存性 一定時間静止させた物体を動かすのに必要な力の測定 静止摩擦係数は時間tの対数とともにリニアに増加 地震物理学 講義資料第10回
摩擦係数の速度依存性 一定のすべり速度を変化させる実験 動摩擦係数は速度Vの対数とともにリニアに減少 C2 > 0 地震物理学 講義資料第10回
日本の地震観測網 防災科学技術研究所 高感度地震観測網 Hi-net • 全国700点以上 • 100m以上の井戸に設置された高感度地震計 地震物理学 講義資料第10回
2007/7/18 京都沖 深さ380 kmの地震 Mo 1.78e+19 Nm (Mw 6.8) 異常震域 硬いプレートの存在証明 地震物理学 講義資料第10回
Rate & state dependent friction law (すべり速度・状態依存摩擦則, RSF) • 室内岩石実験の結果を説明 • 1980前後に提案→1990年代に確立但し理論的な考察は現在進行中 • 現在ほぼ正しいと考えられ各種シミュレーションへの多様な応用例を持つ 変位、速度、載荷重 rock 地震物理学 講義資料第10回
RSF 1: 法則の提案 基準速度 状態変数(state variable) 臨界すべり距離(critical slip distance) evolution law いくつか他の形が提案されている 状態変数はasperityのかみ合わせ状態をイメージしている。 Dieterich (1979) Ruina (1983) 地震物理学 講義資料第10回
RSF 2: 時間・速度依存性の説明 静止状態 ⇒ 時間依存性 止まっているとどんどんかみ合わせが増加 凝着 定常状態 ⇒ 速度依存性 但しa-bは負 かみ合わせは変化するが平均的には一定 地震物理学 講義資料第10回
RSF 3: 遷移プロセスの説明 ① ② t = 0で定常状態 c V0 とすると②より ①に代入 地震物理学 講義資料第10回
摩擦すべりの安定性 ばね-ブロックのモデル+古典的摩擦則 静止時 k 摩擦力 ばねの力 安定 m 運動時 x xL 不安定 − kx すべり ばねの力 x t 地震物理学 講義資料第10回
RSFの安定性とa-b 定常状態 a-b < 0 velocity weakening 不安定すべりの必要条件 (”ばね定数”次第で安定) a-b > 0 velocity strengthning 安定すべりの十分条件 低圧・高温条件 地震物理学 講義資料第10回
地震発生領域での破壊と摩擦 • 水の効果 • 有効法線応力 • ダムの誘発地震、ダイラタンシー地震予知 • 応力腐食 • 熱の効果 • 脆性-塑性遷移 • 摩擦溶融 • シュードタキライト 地震物理学 講義資料第10回
Pore Pressureと有効応力 摩擦 破壊 ミクロプロセスは破壊 岩石中の亀裂(孔、pore) t = m(sn – P) 有効法線応力 何もないとき 流体圧 P 水による地震誘発関連 sij sij− Pdij 井戸への注水 1965-67松代群発地震 ダイラタンシー地震予知 地震物理学 講義資料第10回
脆性ー塑性遷移 高温での変形は流動則が支配 石英 約300℃ (15-20 km) オリビン 約500℃ (30-40 km) 地震発生層を制限 (Brace & Kohlstedt, 1980) 地震物理学 講義資料第10回
断層岩の溶融 1次元熱伝導問題 slip (McKenzie & Brune, 1972) 最大値 r : 密度 2500 kg/m3 最大値 Cp: 比熱 1000 J/(kg K) K: 熱拡散率 10-6 m2/s sf: せん断応力 200 MPa D = 1 m, t = 1 s → 4万度! シュードタキライト (Otsuki, 2003) 地震物理学 講義資料第10回