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資料組織概説 第 8 回 主題目録法と件名目録. 2006 年 11 月 14 日(火) 第4時限 M203 教室. 二つの目録法. 記述目録法 descriptive cataloging 書誌記述の作成およびそれに対応する標目の選定 タイトル目録、著者目録が作成される 主題目録法 subject cataloging 資料の主題(または形式)を件名標目表や分類表に従って記録 件名目録、分類目録が作成される. 件名目録. 資料の主題(または形式)を名辞(言葉)で表した 件名標目 と、名辞から名辞への 参照 とを排列した目録
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資料組織概説 第8回主題目録法と件名目録 2006年11月14日(火) 第4時限 M203教室
二つの目録法 • 記述目録法 descriptive cataloging • 書誌記述の作成およびそれに対応する標目の選定 • タイトル目録、著者目録が作成される • 主題目録法 subject cataloging • 資料の主題(または形式)を件名標目表や分類表に従って記録 • 件名目録、分類目録が作成される
件名目録 • 資料の主題(または形式)を名辞(言葉)で表した件名標目と、名辞から名辞への参照とを排列した目録 • 件名標目に用いる名辞は件名標目表(または件名典拠ファイル)によって統制 • 各図書館がそれぞれ自館で使用する件名標目表および適用細則を決定 • 日本の代表的な件名標目表は『基本件名標目表(BSH) 』
分類目録 • 資料の主題(または形式)を記号で表した分類標目と参照とを記号順に排列した目録 • 分類記号は分類表に規定 • 分類記号を名辞から検索できる「件名索引」 • 各図書館がそれぞれ自館で使用する分類表および適用細則を決定 • 日本の図書館の多くが『日本十進分類法(NDC) 』を採用
(記述ユニット方式による記載例) 件名目録用カード(2) シリョウ ブンルイホウ 資料分類法 資料組織概説 / 柴田正美著. – 新 件名目録用カード(1) シリョウ モクロクホウ 資料目録法 分類目録用カード 資料組織概説 / 柴田正美著. – 新 014 記述ユニットカード 資料組織概説 / 柴田正美著. – 新訂版. – 東京 : 日本図書館協会, 2001. – 286p ; 26cm. – (JLA図書館情報学テキストシリーズ ; 9) ISBN4-8204-0104-1 t1. シリョウ ソシキ ガイセツ(t2~a1省略) s1.資料目録法 s2.資料分類法 ①014 資料組織概説 / 柴田正美著. – 新訂版. – 東京 : 日本図書館協会, 2001. – 286p ; 26cm. – (JLA図書館情報学テキストシリーズ ; 9) ISBN4-8204-0104-1 t1. シリョウ ソシキ ガイセツ (t2~a1省略) s1.資料目録法 s2.資料分類法 ①014
件名・分類標目とタイトル・ワード • コンピュータ目録では、タイトル・ワード(タイトル中の語)での検索が可能 • 通常、著者は主題を表すタイトルをつける • 著者が著作の内容・主題を一番よく知っている(はず) • しかし、主題を的確に表す名辞がタイトル中に現れない場合もある • 著者は体系的な用語、分類を知った上でタイトルをつけるわけではない →目録作成者による適切な件名・分類付与が必要
件名標目表 • 件名標目に用いる件名と参照を一定の方式で排列した表 • 近年はコンピュータ化され、件名典拠ファイルとして維持・管理されている • 標準件名標目表 • 多くの図書館が共通に採用すると予想される件名標目を採録 • 例) 『基本件名標目表』 • 一館件名標目表 • 特定の図書館の件名目録に使用した件名標目をリストアップ • 例) 『国立国会図書館件名標目表』
主な件名標目表 • 基本件名標目表 Basic Subject Headings (BSH) • 日本図書館協会件名標目委員会編 • 最新版は第4版(1999) • 国立国会図書館件名標目表 (NDLSH) • 第5版(1991)改訂作業中。2005年度版を公開 • Library of Congress Subject Headings (LCSH) (米国議会図書館件名標目表) • 最新版は29th ed.(2006) • Sears List of Subject Headings(シアーズ件名標目表) • 米Wilson社発行。最新版は18th ed. (2004) • 中小図書館向け
基本件名標目表(1) • 歴史的経緯 • 加藤宗厚編『日本件名標目表』(間宮商店, 1939) • これを改訂した青年図書館員聯盟編『日本件名標目表』(NSH)(間宮商店, 1944) • これをさらに戦後、日本図書館協会が改定 • 別個の著作として『基本件名標目表』(BSH)と改名 (1956) • 最新版は第4版(1999)
基本件名標目表(2) • 音訓標目表(五十音順排列)、分類記号順標目表、階層構造標目表で構成 • 標目の採録方針 • 公共図書館、大学の一般教育レベルの語 • 全国的目録情報サービス利用館にも役立つよう増補(大学の専門課程レベルには不十分) • 対象資料は図書の範囲に限る • 固有名詞は原則として省略
基本件名標目表(3) • 標目の表現形式 • 常用語優先の原則 • 複合語・熟語はできるだけそのままの形 • 検索の便宜上、表現を統一することが適切な場合は細目を用いる(主標目のあとにダッシュで付加) • 例) 考古学―研究法、考古学―辞典 • 限定語の使用(丸括弧に包んで付記) • 例) 価値(経済学)、価値(哲学)
基本件名標目表(4) • 標目の表現形式(続き) • 地名が形容詞として用いられるものは地名を冠する形 • 例) ギリシア哲学、インド哲学 • ふたつの主題の比較や影響関係は「と」で結ぶ • 例) 宗教と科学 *「宗教と科学の関係」を意味する主題 • 複数の主題が一緒に取り上げられるのが常態の場合に限り複合語に • 例) 官公庁、農業機械・器具、折紙・切紙
基本件名標目表(5) • 参照 • 直接参照(を見よ参照) • 例) 欧州統合→ヨーロッパ統合 ヨーロッパ統合 UF:欧州統合 • 連結参照(をも見よ参照) • 最上位標目(TT)、上位標目(BT)、下位標目(NT)、関連参照(RT) • 例) 人工衛星 TT:宇宙工学 11 BT:宇宙工学 NT:科学衛星、気象衛星、軍事衛星、通信衛星
基本件名標目表(6) • 参照(続き) • 参照注記 • 参照する下位の標目が多数の場合、簡素化のため注記(SA)で済ませる • 例)作家 SA:個々の作家名(例:島崎藤村)も件名標目となる • シソーラスの考え方を取り入れている • 分類記号の付記 • 件名標目の後に、NDC新訂8版、9版の分類記号を付与
第8回のまとめ • 主題目録法は資料の主題(または形式)を件名標目表(件名目録)や分類表(分類目録)に照らして表現するもの • 日本の代表的な件名標目表は基本件名標目表(BSH)と国立国会図書館件名標目表(NDLSH) • 海外の代表的な件名標目表の例としてLibrary of Congress Subject Headings(LCSH) • 基本件名標目表(BSH)は公共図書館の図書件名目録向け。シソーラス風の参照とNDC分類も付与