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ATLAS 実験 SCT バレルシリコン飛跡検出器の 宇宙線を用いた性能評価. 数理物質科学研究科物理学専攻 素粒子実験研究室. 学籍番号 200520614. 永井 義一. 2007 年 2 月 21 日 修士論文発表会. 目次. 序論 LHC 加速器と ATLAS 検出器 SCT バレルシリコン検出器 宇宙線テストの概要 SCT バレルシリコン検出器の性能評価 宇宙線イベントの再構成 SCT 検出器の位置補正 SCT 検出器の検出効率 結論と今後の課題. モンブラン. ジュネーブ国際空港. レマン湖. ATLAS. LHCb. CMS.
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ATLAS実験SCTバレルシリコン飛跡検出器の宇宙線を用いた性能評価ATLAS実験SCTバレルシリコン飛跡検出器の宇宙線を用いた性能評価 数理物質科学研究科物理学専攻 素粒子実験研究室 学籍番号 200520614 永井 義一 2007年2月21日 修士論文発表会
目次 • 序論 • LHC加速器とATLAS検出器 • SCTバレルシリコン検出器 • 宇宙線テストの概要 • SCTバレルシリコン検出器の性能評価 • 宇宙線イベントの再構成 • SCT検出器の位置補正 • SCT検出器の検出効率 • 結論と今後の課題 修士論文発表会
モンブラン ジュネーブ国際空港 レマン湖 ATLAS LHCb CMS 8.5km ALICE P P LHC加速器(Large Hadron Collider) 現在CERN研究所にて建設中の陽子‐陽子衝突型加速器 重心系エネルギー LHC加速器のスケジュール 2007年末 検出器の較正・加速器の調整 2008年春 での物理実験の開始 LHC(Large Hadron Collider) @ CERN • 実験目的 • Higgs粒子の探索 • 標準理論の検証 • 標準理論を越える物理の探索 修士論文発表会
カロリメータ μ粒子検出器 内部飛跡検出器 マグネットシステム 重量 : 7000トン 飛跡検出器 : カロリメータ : ATLAS検出器 (A Toroidal LHC ApparatuS) • 内部飛跡検出器 • Pixel : シリコンピクセル検出器 • SCT : シリコンマイクロストリップ検出器 • TRT : 遷移輻射ストローチューブチェンバー • カロリメータ • μ粒子検出器 • マグネットシステム 修士論文発表会
SCTバレルシリコン検出器 • SCTバレルモジュールの特徴 • 2次元的な位置測定 シリコンセンサー(6cm×6cm)を表裏2枚ずつ、ステレオ角40mradで張り合わせることにより、単独モジュールで2次元的な位置測定が可能 • 高放射線耐性 <2×1014(proton/cm2) (バイアス電圧500Vまで) • 位置分解能 ストリップ間隔は80μm 、SCT検出器片面での 位置分解能は、23μm 768ch SCTバレルシリコン検出器 シリンダー4層、SCTバレルモジュール2112枚から構成される。 修士論文発表会
144 cm S1 40 cm PMT PMT シンチレータ TRT S2 SCT S3 trigger: 宇宙線テスト概要 • 目的 • SCTおよびTRT検出器のオペレーションテスト • SCT+TRT検出器を同時に扱う • SCTおよびTRT検出器の性能評価 • ノイズテスト、検出効率評価 等 データ収集システム 修士論文発表会
y Top Layer 3 / Barrel B6 Layer 1 / Barrel B4 Layer 0 / Barrel B3 Layer 2 / Barrel B5 Bottom No magnetic field 12 modules Inner Outer 宇宙線テスト概要 SCTモジュール数 : 468 (Top=252, Bottom=216) (B3,B4,B5,B6) = (84/108/144/132) 宇宙線トリガーイベント数 : 約132k 修士論文発表会
strip fired 40mrad strip pitch = 80 mm 1 module Space point definition 宇宙線イベントの再構成 ヒット位置とクラスターの構成 Space Pointの構成 各クラスターに属するストリップ数 95% 8 Space Point イベント 1 2 宇宙線トリガーごとのSpace Point 数 宇宙線トリガーごとのクラスター数 修士論文発表会 120
track candidate 宇宙線トリガーごとのトラック数 Space Point 宇宙線トラックの再構成 • Space Pointからトラックの候補を探す(パターン認識) • 3点以上のSpace Pointの全ての組み合わせをr‐f平面およびZ‐Y平面において直線フィットし、c2/ndfでのカットをかけてトラックの候補を選別する。 • 2つ以上のトラックが同じSpace Pointを共有する場合、c2/ndfが小さいトラックに属させる。 • 全てのトラックが同じSpace Pointを共有しなくなった時点で パターン認識アルゴリズムを終了する。 • トラックの候補をクラスターを用いて再フィットする(トラックフィット) • 多重散乱の効果を考慮に入れた、Kalman Filteringの方法を用い、クラスターを用いてフィットすることで、トラックを探し出す。 修士論文発表会
SCT検出器の位置補正 SCTモジュールの位置分解能は23mmであり、シリンダーへの取り付け精度より良いため、検出器の位置補正が必要。 各モジュールのずれの自由度は6である。 →468×6=2808 自由度のパラメータを最適化する必要がある。 r : 残差ベクトル a : 位置補正パラメータ p : トラックパラメータ V : 残差の共分散行列 : 位置補正定数 2808個の連立方程式 修士論文発表会
track cluster position トラックのc2/ndf分布 残差 c2/ndf = 3 remove track hit track hit position cluster SCT検出器の位置補正 以下の方法でトラックの残差を求め、位置補正の効果を評価する • トラックがc2/ndf < 3 を満たす • トラックに伴うクラスターが10以上存在する • 残差を求めるモジュールのクラスターをトラックから除外し、再度フィットする • SCTモジュール面でのトラックとクラスターの距離を残差とする 修士論文発表会
SCT検出器の位置補正 Top Top Mean 11.7 mm s 54.5 mm Mean 0.7 mm s 39.9 mm 位置補正後 Layer1 / Barrel 4 Layer1 / Barrel 4 位置補正前 Bottom Bottom Mean 0.8 mm s 41.3 mm Mean 7.7 mm s 58.5 mm 多重散乱の効果 修士論文発表会
track remove all hit cluster c2/ndf = 6 SCT検出器の検出効率 • トラックが c2/ndf < 40を満たす • 検出効率を求めるSCTモジュールが存在する層のクラスターをトラックから除外し、再度トラックをフィットする (リフィットトラック) • リフィットトラックがc2/ndf < 6を満たす • リフィットトラックに伴うクラスターが10以上、かつTop, Bottom各々にクラスターが2以上存在する • リフィットトラックの位置がモジュール端および異常ストリップ(noisy, dead, etc…)から2 mm以上離れている ⇒ 以上を満たす場合、トラック予想位置とする (ヒット予想点) ⇒ ヒット予想点より±2 mmの範囲内でクラスターを調べる (ヒット観測点) (検出効率)=(ヒット観測点の数) / (ヒット予想点の数) 修士論文発表会
Bottom Bottom Top Top Layer1 / Barrel 4Link 0 Layer1 / Barrel 4Link 1 Top total : 99.21±0.03 % Bottom total : 99.12±0.03 % SCT検出器の検出効率 修士論文発表会
結論 • SCT検出器の性能評価 • SCT検出器の位置補正の結果、残差分布のs~40mm程度まで改善した • 各SCTモジュールについて検出効率を見積もり、Top・Bottomともに99%以上の検出効率が得られた 今後の課題 • Top, Bottom独立なトラック再構成 • SCT4層でのトラック再構成効率を見積もる • Bottomに見られる多重散乱効果を除き、検出効率を評価する 修士論文発表会
Backup 修士論文発表会
Number of Spacepoints Real data w/ 2 scintillators Real data w/ 3 scintillators MC simulation 修士論文発表会
Number of Tracks tracks w/ 2 scintillators no alignment tracks w/ 3 scintillators no alignment tracks w/ 3 scintillators w/ alignment tracks w/ MC simulation 修士論文発表会
Trigger Timing 修士論文発表会
track extrapolation measured hit position updated track position predicted hit position track extrapolation Kalman Filtering 修士論文発表会
no alignment ly0 & ly1 修士論文発表会
no alignment ly2 & ly3 修士論文発表会
local alignment ly0 & ly1 修士論文発表会
local alignment ly2 & ly3 修士論文発表会
Geant 4 simulation ly0 & ly1 修士論文発表会
Geant 4 simulation ly2 & ly3 修士論文発表会
Efficiency map ly0 & ly1 修士論文発表会
Efficiency map ly2 & ly3 修士論文発表会
Efficiency detail ly0 修士論文発表会
Efficiency detail ly1 修士論文発表会
Efficiency detail ly2 修士論文発表会
Efficiency detail ly3 修士論文発表会
Normal : 99.17±0.02% High resistance: 99.10±0.08% 高抵抗SCTモジュールの性能評価 SCTモジュールのバイアス回路抵抗は、正常モジュールでは40 kW以下 ⇒21 SCTモジュールが100 kW以上の抵抗値を示した ⇒電圧降下の影響により、センサーに加わる電圧が低くなる可能性 Resistance(kW) 修士論文発表会