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16章 社会階層・文化

16章 社会階層・文化.  社会階層   1 社会階層と消費者行動   2 社会階層   3 社会階層とは?   4 社会階層を決定するものは何?   5 社会階層を測定する   6 社会階級は変化しているか?   7 社会階級セグメントへのマーケティング      代行的1節閑暇と行儀作法   8 ハビトゥス      趣味と階級.

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16章 社会階層・文化

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  1. 16章 社会階層・文化  社会階層   1 社会階層と消費者行動   2 社会階層   3 社会階層とは?   4 社会階層を決定するものは何?   5 社会階層を測定する   6 社会階級は変化しているか?   7 社会階級セグメントへのマーケティング      代行的1節閑暇と行儀作法   8 ハビトゥス      趣味と階級

  2. 貧乏の定義を「食う為に労働しているとして,その労働をちょっとでも中断して,ヤレ景色を愛でるの衣服を繕うのと己の為の行為をしたら,もう食えなくなっちまうほどの状態」とすれば,現在(いま)の日本人はほとんど貧乏人であろう。 ヤレ「ディズニーランドに子供をつれて行かねば駄目」だの,「ハワイにも,温泉にも」「ガキにピアノを習わせろ」の,「塾に」のと,これらをしないと生きているということにならず,その為に働く,労働する,というのだから,現代人は貧乏人であろう。携帯電話で話している奴なんざァ,貧乏人の最たるものだ。奴等ぁ,あれを経済の尖兵と思っているのだろうが……。(立川談志『新釈落語噺』中公文庫 p100, 1999年,元は1995年)

  3. セグメンテーション • マーケット・セグメンテーション 市場細分化 • 人口統計学(デモグラフィック要因) • 経済学的 • 使用状況

  4. 0.1.地域 • 地域によって消費者行動は違ってくる。何が売れるのか調べればもっとも単純なレベルのことがわかる。売れないものがあると,それだけ市場があると考えるのか(米国型),市場がないと考えるか(英国型)によってその後の行動は大きく違ってくる。食料品や家事雑貨に関する都道府県庁所在市別ランキング 家計調査 平成15年~17年平均

  5. 0.2.富英国における富の所有状況 •         人口割合 富の割合(いずれも累積) • 最富裕層上位   1%18%5%38%10%53%25%75%50%94% • アンソニー・ギデンズ『社会学 改訂新版』而立書房(じりつ)1993表より (1989)p228

  6. 日本の金融個人資産 • 朝日新聞2004年10月16日記事 • 金融個人資産1400兆円一人平均1100万円(日銀推計) • 4人家族で4400万円 • 預貯金(744.6兆円),保険・年金準備金(395.6兆円), 株式・出資金(121.6兆円), 株式以外の証券(70.2兆円),現金(40.0兆円),未収・未払い(23.9兆円), その他(29.6兆円) • 人口の上位1%(126万人)が全体の3割(440兆円)を保有。1人平均3億5千万円  (メリルリンチ日本証券推計) • 上場企業のオーナー経営者の自社株保有額は上位5000人で計7兆円、1人平均140億円(メリルリンチ日本証券推計)。 • 家計調査からすると4千万円以上貯蓄の世帯主の2/3が60歳以上。 • 一人平均を日銀1100万円、総務省540万円と倍の違いがある。預金など大半は1.7倍だが、株式・株式投資だけが3.25倍となっている。

  7. 2.社会階層とは? • 類似の価値、ライフスタイル、興味、行動を共有している個人または家族をカテゴリー化できる社会のなかの相対的に永続し均質の部分と定義できる。 • クラスの成員は地位グループとしてあるライフスタイルを期待される。3.1 不平等システム 土地-不動産システム3.2 社会階層変数宗教・家族・教育・経済・政治・法律

  8. 世界各国の中流意識(林知己夫『数字からみた日本人のこころ』徳間書店 1995 p53)

  9. 3.社会階層を決定するものは何? • (1)職業(2)成績(3)相互作用(4)所有  (5)価値指向性(6)クラス意識

  10. 生活分野ごとの「社会階層の差がある」と思う率(かっこ内は「大変ある」の数字)博報堂生活総合研究所(2002調査)生活分野ごとの「社会階層の差がある」と思う率(かっこ内は「大変ある」の数字)博報堂生活総合研究所(2002調査) 1位 92.1%(59.7%)住まい 2位 82.7%(33.7%)国内旅行で泊まる旅館・ホテル 3位 79.7%(49.3%)ブランドもののファッション 4位 79.5%(37.0%)外国旅行で泊まるホテル 5位 75.9%(30.7%)住まいのある地域 6位 75.3%(27.1%)外食での食堂・レストラン 7位 71.8%(30.7%)自宅で使っている自動車 8位 69.6%(23.0%)日常の衣生活 9位 69.6%(26.6%)大学 10位 60.8%(15.9%)言葉づかい(とくに敬語) 11位 60.3%(16.2%)小中学校 12位 60.0%(14.0%)家族の交友関係 13位 55.6%(11.5%)家庭での食生活 14位 51.8%(14.0%)読書・音楽・美術などの文化活動

  11. 樋口美雄ほか『日本の所得格差と社会階層』日本評論社(2003)所収の樋口美雄ほか『日本の所得格差と社会階層』日本評論社(2003)所収の • 関沢英彦「消費の現場と階層意識」に詳しい解説がある。

  12. 地位の結晶化 • 中央公論 2000年11月号 論争「不平等社会か日本?」 盛山和夫,佐藤俊樹 6 社会階級は変化しているか?ssm調査参照のこと(社会階級の大きさ) • 地位の測定 SSM調査 • (1)単一項目  職業  日本のSSM調査 • (2)多項目日本の場合 SSM調査 • (3)郵便番号コード 日本も番号が細分化されたためこれを使用できる可能性が高まった。

  13. 地位の結晶化? • (2000年調査の東大生の家庭の平均年収は1016万円,東京大学学生生活実態調査2000年,日本経済新聞,2002年7月22日による,男子学生平均989万円,女子学生平均1115万円,年収950万円以上55.3%,1550万円以上10.4%)*戦後しばらくは、大学は比較的開かれた場であったが、今は、いい大学は金持ちに開かれているといっていいだろう。

  14. 7 社会階級セグメントへのマーケティング • ヴェブレン『有閑階級の理論』岩波文庫,ちくま学芸文庫 • 衒示的浪費の法則  • conspicuous 衒示的=顕示的,みせびらかし等

  15. 衒示的浪費の法則 の基本的構え 《保守主義》 《男らしさ:武勇》 《幸運を信ずる心・宗教》

  16. 衒示的浪費の法則 (1)衒示的閑暇 《趣味の金銭的基準》《衒示的閑暇としての礼儀作法》( 第3章 衒示的閑暇) (2)衒示的消費  (3)代行的閑暇(妻や子供) (4)代行的消費  (5)制作本能(本物志向)

  17. ヴェブレン『有閑階級の理論』のまとめ (0)富を所有することは、尊敬されるための確固とした基盤を獲得することである。 (1)(野蛮以降の)人間は金持ちであることをひけらかしたがる。 (2)金持ちであることをひけらかすのは(a)閑のあることを示す。=>顕示的(衒示的、みせびらかし)閑暇(b)もの、金で示す。  =>顕示的消費  の2つの方法が基本である。 (3)顕示的閑暇は働かなくていい時間がたっぷりあることを示す。  礼儀作法、政治、軍事、宗教、スポーツ、学問などにあらわれる。  政治、軍事、宗教、スポーツ、学問は職業としても有閑階級のものである。  それらができるということも閑暇であることを示している。

  18. (4)顕示的消費は顕示的閑暇に比べ直接的に金を持っていることを示す。(4)顕示的消費は顕示的閑暇に比べ直接的に金を持っていることを示す。 (5)より、金持ちになると、本人以外に家族、召使などが閑暇である状態を示すこともある。《代行的有閑階級》の《代行的閑暇》である。 (6)同様に、《代行的有閑階級》の《代行的消費》もある。 (7)《代行的有閑階級》であるかどうかは、気を使わなければならない主人がいるかどうかでわかる。例えば、妻が《代行的》ならば、なんらかの意味で主人への服従を示す行動をする(ex.帰宅時間にはほぼ家にいるようにする)。主人というよりも《家》全体に対する《代行》である場合も増えている。

  19. (8)階級を下るとすぐに、顕示的閑暇はなくなる。(8)階級を下るとすぐに、顕示的閑暇はなくなる。 (9)中層階級の下層では、主人の顕示的閑暇がないのに、代行的閑暇(と代行的消費)がある場合がある。《皮肉な現象》 (10)代行的閑暇のほうが上の階級でなくなり、代行的消費がずっと下まである。 (11)見せびらかしの消費はまず主人になくなり、子供、最後に妻が残る。 (12)都市化が進み、都市間の流動性が高まると、顕示的閑暇よりも、顕示的消費のほうが多く見られるようになる。それは、付き合いが浅くなり、貯蓄があるとか教養があるとかは見えにくくなり、直接わかる顕示的消費で示すことになる。たとえば、「おごり」などは、お金を持ってることを示す簡単な例である。 (13)「制作本能」によって、無駄はいけないことだという考えが生じる。そのため閑を示す、顕示的閑暇はあまり好まれなくなる。(これは、産業革命以後の風潮ともいえるが、中層階級のもっている価値観ともいえる)

  20. (14)精神的な幸福を与える無駄で虚栄の支出は不可欠である。(14)精神的な幸福を与える無駄で虚栄の支出は不可欠である。 (15)社会階級の一つ上の階級の(消費の)慣習を真似る。 (15')もし、階級の区別がはっきりしない社会では、名声や世間的体面の基準、消費の標準はすべて最高の社会的金銭的階級の慣習、思考習慣の模倣となる。

  21. 《趣味の金銭的基準》 (1)普通は世間のことを気にして消費している。 (a)確立された世間の習慣に従う (b)それはおかしいとの忠告や批判は避ける(c)時間や労力の使い方が世間の基準にあうようにする(d)消費する財貨の種類(製品クラス)、分量、等級(ブランド)が世間の基準にあうようにする (2)世間の基準に従った贅沢は、人の目につくものについては当然だが、下着などの目につかないものでも贅沢がある。

  22. (3)世間の基準に従うようにする顕示的浪費は、世間の目によってどんどん絞られていき、ある一定の基準が生じて、ついには正統的な消費の基準となる。(3)世間の基準に従うようにする顕示的浪費は、世間の目によってどんどん絞られていき、ある一定の基準が生じて、ついには正統的な消費の基準となる。 (4)このように生じた慣例の発達は、経済生活に直接影響するだけでなく、その他の行動に対しても、間接的な影響を及ぼす。つまり、何がいいか、何が悪いかについての習慣的な見方にも影響する。名誉ある浪費の基準が、直接、間接に義務の感覚、美の感覚、有用性の感覚、敬神(信心)や儀式の感覚、真理の科学的感覚にも影響する。次の本も参考にせよジュリエット B. ショア(森岡孝二監訳) 2000. 『浪費するアメリカ人-なぜ要らないものまでほしがるか』岩波書店 基準が隣人や同じ階層ではなく,上のレベル(中の上もしくはテレビにでてくる人たち)になっている。そして,服装や家からどのような生活やものをもっているかわかる。

  23. 「大学」を例にとって、考えてみよう。 (1)大学に行く人たちは、代行的閑暇を示していると言える。(大学名そのものが重要なら、代行的消費) (2)お勉強も、代行的閑暇において行うものである。 (3)ある程度、上のものの価値観に従うのも、躾の一つのタイプである。これは典型的な代行的閑暇。 (4)ヨリ上層の階級のものは、(3)をしっかりし、主人の価値観に従うようになっているので、お勉強をする態度も形成されている。 (5)しかも、上層ほど、お勉強自体にもいろんな方法を使うことができる。例えば、家庭教師、塾、参考書、学習用品など。(代行的閑暇と代行的消費) (6)さらに、いろんな所にいったり、経験を積む機会も多いので、知識を総合化しやすい。(代行的閑暇) (7)(2)~(6)によって、上層のほうが「お勉強」をよくする。

  24. 下層の場合 (8)下層のほうは、(とくに妻がパートで働いている場合など)親は自分のことで手一杯であり、しつけをしっかりしない。しつけらしいことをいっても、それは回数も少なく、丁寧でない。(代行的閑暇、顕示的閑暇がない) (9)下層の方は、それゆえ勉強をしたり、自分の興味を伸ばすよりも、時間を潰している子供が多い。(代行的閑暇ではない、単なる閑) (10)金がある場合は塾に行かせているが、塾ならどこでもいいという決め方をしていたりする。(代行的閑暇または代行的消費) (11)学校では、言葉を聞いたり、本を読んだりする学習が重要だが、どちらもあまり身に付いていない。(代行的閑暇) (12)学校には不適応

  25. (13)大学にはいいところにいく機会も少ない。都会の学校へも行かせることができない(金銭的理由)。それでも大学にいかせることもある(代行的閑暇)。(13)大学にはいいところにいく機会も少ない。都会の学校へも行かせることができない(金銭的理由)。それでも大学にいかせることもある(代行的閑暇)。 (14)大学にいっても、したらいいという代行的閑暇的活動もしくは顕示的閑暇の活動はせず、ただ、友人と話をしたりする程度の、暇つぶしレベルの活動しかしない。本来の代行的閑暇は、勉学、スポーツ、芸術などの活動に参加することであろう。ますます、知的レベル、教養レベル、人間の幅がせばまる。そのほかに、クラブ活動での部長など人間関係的な面でのレベルをあげることも代行的閑暇になるだろうが、そういうことをなるべく避けるのが、意欲の低い人たちである。 (15)このように、低い層の親は、学校でしつけをやると思っているようであるが、学校でするのは集団活動で必要なレベルのしつけである。大学ではしつけはしないものだと考えない親もいる。(日本では勘違いの親はかなり広く分布している。説明してもわからない場合はかなり下のほうといっていいだろう。)

  26. *ヴェブレンの有閑階級の理論は有閑階級だけの理論ではなく、広くすべての階級に言及した理論である。現在、相対的にレベルが上がってきた日本にとって、重要な社会の見方を提供している。*ヴェブレンの有閑階級の理論は有閑階級だけの理論ではなく、広くすべての階級に言及した理論である。現在、相対的にレベルが上がってきた日本にとって、重要な社会の見方を提供している。

  27. 顕示的閑暇の例 • (1)長い髪の毛 → 働かなくてもいいよ(2)長い爪   →    〃

  28. 代行的閑暇と行儀作法p52-  とはいえ、礼儀作法は、それを行うものにとっても、それを見ているものにとっても、このような固有の効用をもっているけれども、しかし、礼節の本来的な正しさについてのこのような感じは、行儀作法や躾けの流行の直接の根拠にすぎない。 その究極の経済的根拠は、それなくしては作法が得られないような閑暇、すなわち時間や労力の非生産的使用の名誉ある性格のなかに求められるべきである。よい作法や知識は長きにわたってつづけられる習熟によってはじめて出来上がるものである。 洗練された趣味、作法、および生活習慣は、上流家族の絶好の証拠である。なんとなれば、よい躾けというものは、時間、熱心、費用などが必要であり、したがって時間なり精力なりが、仕事で手一杯になっているものは、それをりっぱに身につけることができないからである。よい作法を知っているということは、育ちのよい人の生活のうち、まわりの人の目の前で行われない部分が、なんら利得の効果をもたない手芸を身につけるために見事に使われたということの、なによりもはっきりした証拠である。

  29. つまり作法の価値は、それが有閑生活の証拠物件であるということのなかにある。それゆえに、反対にいうと、閑暇は金銭的名声をうるための因習(あらためられずに続いている古い習慣)的な手段であるから、誰でも多少とも金銭的に見苦しくない生活を望むものにとっては、ある程度、行儀作法に通ずることが必須のことである。つまり作法の価値は、それが有閑生活の証拠物件であるということのなかにある。それゆえに、反対にいうと、閑暇は金銭的名声をうるための因習(あらためられずに続いている古い習慣)的な手段であるから、誰でも多少とも金銭的に見苦しくない生活を望むものにとっては、ある程度、行儀作法に通ずることが必須のことである。

  30. ....逆にいえば、収益その他、直接に有用な目的にはまったく役立たない儀礼にひじょうに練達しており、またそのように、ひじょうに習熟している証拠が明白であればあるほど、それらのものの獲得にともなう時間や物量の消費はますます大きくなり、また、それにともなう名声はますます大きくなる。....逆にいえば、収益その他、直接に有用な目的にはまったく役立たない儀礼にひじょうに練達しており、またそのように、ひじょうに習熟している証拠が明白であればあるほど、それらのものの獲得にともなう時間や物量の消費はますます大きくなり、また、それにともなう名声はますます大きくなる。 したがって、よい行儀作法に練達しようとする競争のもとでは、礼節の習慣を涵養(だんだんにやしない育てること)するのに多くの労苦が払われることになる。かくして、礼節の細目が発達して包括的な規律を形作るようになり、名声の点で人から後ろ指をさされまいとするものはすべて、これに従うことが必要となる。従ってまた他方では、礼節がそれから派生するこのような衒示的閑暇は、しだいに、立ち居振る舞いについての労苦の多い訓練とか、いかなる消費品目が上品であり、いかなるものが、それらのものを消費する上品なやり方であるかについての趣味や区別にかんする教育まで発展する。

  31. これに関連して注目に値することは、抜け目のない模倣なり、組織的な訓練なりによって、...作り出すことができるという可能性が...教養ある階級を任意に作り出すのに重要な意味を持つようになったことである。...けっこう多くの家族なり家系なりの場合に、良家の生まれの一足飛びの進化が達成される。...これに関連して注目に値することは、抜け目のない模倣なり、組織的な訓練なりによって、...作り出すことができるという可能性が...教養ある階級を任意に作り出すのに重要な意味を持つようになったことである。...けっこう多くの家族なり家系なりの場合に、良家の生まれの一足飛びの進化が達成される。...  そればかりでなく、上品な消費の品目なり仕方なりにかんする最近の儀礼的な公認基準に対する適度の合致の程度というものがある。これらの点の理想に対する合致の程度の、人々の間の格差は、互いに比較することができる。そして、人々は、行儀作法なり、育ちなりのなりの累進的な度盛り(どもり:温度計などの、度数を示す目盛り)に従って、ある程度まで正確かつ効果的に格づけされ、部類分けされることもできよう。...

  32. 渡辺和博とタラコプロダクション『金魂巻』主婦の友社(1984) →ちくま文庫(絶版) • ○金、○び • ポール・ファッセル『階級−平等社会アメリカのタブー』光文社文庫 • どのようなものをもつか • (1)衣服(2)家具(3)レジャー

  33. 8 ハビトゥス • ブルデュー『ディスタンクシオン Ⅰ・Ⅱ』藤原書店 • その解説  • 石井洋二郎『差異と欲望』藤原書店 • 趣味と階級

  34. 「正統性」(石井 p.53) • 「自分にとって親しみ深いモデル」との日常的接触を通して獲得された文化資本は、いかにも貴族にふさわしい「良い趣味(ボン・グー)」を構成することになるのだが、ここで確認しておかなければならないのは、良い趣味なるものの正統性はなんら客観的根拠に裏打ちされたものではなく、あくまでも文化的階級闘争の(一時的な)結果として、勝者である支配階級が敗者である被支配階級に「押しつけ」、かつ被支配階級によって誤認=承認された、恣意的な表象にすぎないということだ。(註.ラルフローレン)

  35. p76 •  したがって3階級への分割は主として経済資本(収入によって測定される)と文化資本(学歴や消費行動によって測定される)を合わせた「資本の総量」によって規定されることになる。

  36. 生活条件の集合を大まかに種別する基本的な差異は、経済資本、文化資本、それに社会的関係資本も加えて、実際に利用しうる手段や力の総体としての資本の総量に由来するものである。さまざまな階級(そして階級内集団)はこうして、経済資本においても文化資本においても最も恵まれたものからこれら両方に貧しいものにまで分かれてゆくことになる。生活条件の集合を大まかに種別する基本的な差異は、経済資本、文化資本、それに社会的関係資本も加えて、実際に利用しうる手段や力の総体としての資本の総量に由来するものである。さまざまな階級(そして階級内集団)はこうして、経済資本においても文化資本においても最も恵まれたものからこれら両方に貧しいものにまで分かれてゆくことになる。

  37.  たとえば支配階級の最上部に位置する自由業の人々は、一般に「収入も学歴も高く、支配階級(自由業または上級管理職)の出身である率がきわめて高く(52.9%)、物質的な財であれ文化的財であれ大量に享受し大量に消費する」のにたいして、中間階級の下層部に位置する事務労働者(事務員と商店員をまとめた総称)の人々は、一般に「学歴が低く、庶民階級または中間階級出身であるケースが多く、財を享受する量も消費する量もきわめて少ない」。こうした対立は、庶民階級に属する熟練工や単能工、さらには「最も低収入であり、学歴もなく、そのほとんどが庶民階級の出身である」単純労働者や農業労働者と自由業とのあいだでは、もっと顕著になるであろう。 たとえば支配階級の最上部に位置する自由業の人々は、一般に「収入も学歴も高く、支配階級(自由業または上級管理職)の出身である率がきわめて高く(52.9%)、物質的な財であれ文化的財であれ大量に享受し大量に消費する」のにたいして、中間階級の下層部に位置する事務労働者(事務員と商店員をまとめた総称)の人々は、一般に「学歴が低く、庶民階級または中間階級出身であるケースが多く、財を享受する量も消費する量もきわめて少ない」。こうした対立は、庶民階級に属する熟練工や単能工、さらには「最も低収入であり、学歴もなく、そのほとんどが庶民階級の出身である」単純労働者や農業労働者と自由業とのあいだでは、もっと顕著になるであろう。

  38. 経済資本と文化資本の割合が「資産構造」 • 資本量大・経済資本優位 大工業実業家や大商人 • 資本量大・つりあい型 自由業、私企業および公企業・官庁管理職,上級技術者 • 資本量大・文化資本優位 高等・中等教育教授、芸術制作者 • 資本量中・経済資本優位 職人や小商人 • つりあい型  その他 • 文化資本優位 文化媒介者や小学校教員 • 資本量小・経済資本優位 自営農 • その他は資本量の大小で職工長→熟練工→単純労働者・農業労働者

  39. 支配階級:工業実業家、大商人、公企業・官庁管理職、私企業管理職、中等教育教授、高等教育教授、上級技術者、芸術制作者、自由業 支配階級:工業実業家、大商人、公企業・官庁管理職、私企業管理職、中等教育教授、高等教育教授、上級技術者、芸術制作者、自由業  • 中間階級:職人、小商人、事務員、商店員、販売系一般管理職、事務系一般管理職、一般技術員、小学校教員、秘書、医療保険サービス従事者、工芸職人、文化媒介者 • 庶民階級:単純耕作者、農業労働者、自営農、単純労働者、単能工、熟練工、職工長、家庭使用人

  40. 趣味と高等教育 •  社会的位置 •    ↓ • 階級的ハビトゥス •    ↓ • 個人的ハビトゥス •    ↓ •   慣習行動 •    ↓ • ライフスタイル

  41. 正当的趣味/中間的趣味/大衆的趣味 • 音楽 • <正当的趣味>平均律クラヴィーア曲集、フーガの技法、左手のための協奏曲 • <中間的趣味>ラプソディインブルー,ハンガリー狂詩曲 • <大衆的趣味>美しき青きドナウ、ラ・トラヴィアータ、アルルの女

  42. 絵画 • ゴヤ/ユトリロ、ビュッフェ、ルノアール、ゴッホ • その他、写真

  43. ゴヤ(1801-1803,スペイン ロココ、ロマン派) 着衣のマハゴヤ(1801-1803,スペイン ロココ、ロマン派) 着衣のマハ

  44. ユトリロ(1939) Debray à Montmartre

  45. 小沢雅子『新「階層消費」の時代』日本経済新聞社(1985)(朝日新聞社文庫)小沢雅子『新「階層消費」の時代』日本経済新聞社(1985)(朝日新聞社文庫) • ストックを持っているものと持っていないもので階層の違いがあり消費スタイルの違いがあるという指摘がある。

  46. 電通総研『「豊熟」消費』日本経済新聞社(1989)電通総研『「豊熟」消費』日本経済新聞社(1989) • 電通は階層とはいっていないが金持ち層をターゲットにした分析をしている。 • この本でもストックリッチの余裕度が他と違っていることがわかる。もうひとつ普通のレベルなのにやたら消費しまくる一群の人がいることである。 • バブル期の調査。

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