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医事コンピュータ部会報告. (3) 院外処方せんにおける 2次元シンボルの取り組み. 平成16年7月2日 医事コンピュータ部会 調剤システム委員長 榎本 茂輝. はじめに(背景) -1. 平成10年に日本薬剤師会と保健医療福祉情報シス テム工業会は、共同で「医薬分業統括支援システム ( Iyaku-Bungyo Integrated Support System: IBISS) 」の 構築と実証実験を実施
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医事コンピュータ部会報告 (3) 院外処方せんにおける 2次元シンボルの取り組み 平成16年7月2日 医事コンピュータ部会 調剤システム委員長 榎本 茂輝
はじめに(背景)-1 • 平成10年に日本薬剤師会と保健医療福祉情報シス テム工業会は、共同で「医薬分業統括支援システム (Iyaku-Bungyo Integrated Support System: IBISS)」の 構築と実証実験を実施 • IBISSで検討された電子媒体での患者情報や処方情 報などの薬局間交換の必要性の要求度の加速 • 平成11年4月22日 診療録等の電子媒体による保存(署名または記名捺印が必要なものについては、電子化された文書としての 交付、運用、保存は不可)→スキャナー読取での利用を妨げる規定等無し • 平成13年12月 厚生労働省「保健医療分野の情報 化にむけてのグランドデザイン」発表
はじめに(背景)-2 • 平成14年3月29日 「診療録等の保存を行う場所につ いて」 • 電子薬歴の普及よって、様々な情報の電子的管理へ の移行が促進 (14年12月 薬歴の電子媒体保存のガイドライン) • 院外処方せん(処方せん情報)を電子的に扱う場合の 一例として、2次元シンボルを利用した場合の検討を 行った。
IBISS概要(薬局間患者情報共有) 薬局 薬局 薬局 薬剤情報閲覧ソフト 患者 IBISS 全国の薬局での相互利用 データ読込・書出薬剤情報書出 可搬媒体 患者自身の責任において、可搬媒体(FD)を薬局に提示し、データの更新を行う。 薬局では、他薬局でのデータが参照可能となる。 患者は、自宅等においても過去の処方内容を閲覧出来る。
院外処方せんと周辺環境 • 院外処方せんは、患者に対して医師が交付したもの であるので、医師から患者への処方情報の開示である。 → 院外処方せん発行側に依存する。 • 平成16年度診療報酬改定の基本方針1. フリーアクセスを原則2. 国民皆保険体制を持続可能3. 患者中心の質がよく安心できる効率的な医療を確立→ 全国どこの薬局でも受付けられる必要性がある。 • 将来は、電子的な形式のまま伝達されると思われる。 → 将来を見据えた仕様検討が必要 → 現在のPeper-EDIとしてのメリットの考察
院外処方せんのPeper-EDI化の前提 • 処方せんの改ざん防止 • 調剤過誤の防止 • 正確な保険点数計算 • 保険調剤薬局における事務効率の向上 • 標準化による関係開発会社の開発効率の向上 国民の保健・医療・福祉の改善に寄与することを目的
方 法 • 1. 院外処方せんの項目の整理 • 2. データ記録形式の検討 • 3. 各情報のコード等の検討 • 4. 利用可能なシンボルを検討
1. 院外処方せんの項目の整理 • 処方せんに記載されている内容のデータ化 →調剤システム委員会処方情報WGで項目の整理を実施 →医科、歯科各システム委員会にて提示項目 について検討 →16年1月14・15日 合宿を行ない再検討後 項目の整理。 要点 院外処方せん記載項目をシンボル化対象項目の前提とした。 医科システム、歯科システム側のメリットが不明確で医療機関の投資 額を抑えた為、現状で出力可能な項目となった。 法改定の影響を出来るだけ受けない項目に絞った。
2. データ記録形式の検討 • HL7(Health Level Seven) 医療における情報システム間の情報交換のためのデータ形式で世界で広く用 いられている医用情報規約 • CSV(Comma Separated Values)データをカンマ(“,”)で区切って並べたファイル形式。表計算ソフトやデータベース ソフトで多く使われているが、実態はテキストファイルである為に取扱いが容易 • その他 課題 院外処方せんは A5 サイズで、その余白へのシンボル印字を前提と する為、シンボル化データの容量を最小限にすべき。 使用制限文字(外字使用部分は、■(S-JIS 81A1)変換など) 調剤指示などのデータの取扱い
3. 各情報のコード等の検討 • 医薬品コード1.レセ電算 2.厚生省コード 3.YJコード 4.HOTコード 5.他 • 用法コード • その他コード(医療機関、診療科、医師、保険・・・) 課題 処方せん発行側システムで保有している標準コード(レセ電算コード) 医薬品コードに対応した投与量の表現 用法における服用時点と内服などの表現での日数分(全量)の取扱い 各コードの特性と改正時のコード対応の迅速性 汎用性を認める事は、受け側で全てのコードDBを装備
4. 利用可能なシンボルを検討-1 1次元シンボル UPC・JANコード等 CODE39等 CODE128等 (POSレジ等で使用) (FA環境での利用) (EDI・医療関係で利用) 2次元シンボル 2次元シンボルについて2次元シンボルは、1次元コードに比べ、垂直・水平方向に情報を持っている為、面積効率では、 バーコードの数十倍のデータ表現が可能。院外処方せんは、A5サイズであり、余白に印字するとしても面積効率や記録文字種等から処方せん内容のデータ化には、2次元シンボルが選定。2次元コード等の表現があるがここでは2次元シンボルと呼ぶ。
4. 利用可能なシンボルを検討-2 代表的な2次元シンボル 2次元シンボルの選定1.読取方向性が360゜2.既に規格公開がなされている。3.CCDでの読取を前提に考慮した場合、切り出しシンボルによる高速位置検索4.印字領域と記録データ量等を検討材料とした場合、QRコード(Quick Responseコード)を選定。
4. 利用可能なシンボルを検討-3 QRコードの特徴 • 3箇所の切り出しシンボルによって位置検出を行う。 • 位置検出パターンが、縦、横、斜めの白セルと黒セルの比率が、1:1:3:1:1になっている事と3箇所のパターンの位置関係から360゜どの方向からも読み取れる。 • 1文字を表すのに要するビット数が少ない。(QRコードでは、1Kバイトの容量中に漢字78文字記録できるが、その他のコード では64文字) • 誤り訂正機能による4段階のデータ復元機能を持つ。 • パスワード機能による特定リーダのみでの読取許可 • 連結機能として1つのデータを最大16個のシンボルに分割可能 • 利用者に制限や使用料が課せられない。 2000年6月 ISO規格として制定
読取実証のデモンストレーション 処方せん内容の2次元シンボル化 第36回日本薬剤師会学術大会併設 OA機器展示会場にてデモンストレーション 平成15年10月12日(日)~13日(月) 調剤システム委員会会員 13社参加 Point.「どの展示ブースでも正しく同じ内容が読み取れる事」 余白部分 QRコード、CSVファイル 最小セルピッチ:0.25mm以上 誤り訂正レベル:L
会場デモ後のアンケート結果報告 会員ブース訪問状況 2次元シンボル処方せん印字に 162件 2次元シンボルを 2次元シンボルに 来場者職務分布
課 題 • 院外処方せんの記載とデータの整合 • データ容量の制御とシンボルのサイズ • 各種マスターコードの選定と保守 医療機関と薬局の迅速な保守。公的機関(厚生労働省・MEDIS等)での正確かつタイムリーな情報公開 • 用法・容量の記載と記録方法 • 処方情報と調剤情報の取扱い • 諸制度の改定による影響への対応 • 標準仕様の作成・管理・公開
まとめ • 処方せん受付時に正確に早く処方内容が 電子的なデータとして把握できる。 • 既に市場にシステムが稼動しており「官・学・医・ 産」一体の早期に標準的な規格化が必要。 • データ形式、コードの選定について更なる検討 が必要。 • 院外処方せん発行側システムの協力が不可欠