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薬理学発表 実習 1 ヘキソバルビタール代謝 (担当者) ・データ分析 井筒、岩坪、宇佐美、喜多、久保(武)、澤井、杉本(雅)、 田口(真)、辻(裕)、牧野、森田(成)、山下(淳) ・ P-450 考察 大西、大山、賀屋、久保(卓)、高、辻(泰)、服部、平井、 広瀬、藤本、宮本、山下(貴) . ヘキソバルビタール代謝. 目次. Ⅰ .実習データとその解析 1. Introduction 2.ヘキソバルビタール水酸化活性の変動 ①フェノバルビタール( PB )前処理 ② β- ナフトフラボン( β-NF )前処理 ③性差
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薬理学発表 実習1 ヘキソバルビタール代謝薬理学発表 実習1 ヘキソバルビタール代謝 (担当者) ・データ分析 井筒、岩坪、宇佐美、喜多、久保(武)、澤井、杉本(雅)、 田口(真)、辻(裕)、牧野、森田(成)、山下(淳) ・P-450考察 大西、大山、賀屋、久保(卓)、高、辻(泰)、服部、平井、 広瀬、藤本、宮本、山下(貴)
目次 Ⅰ.実習データとその解析 1.Introduction 2.ヘキソバルビタール水酸化活性の変動 ①フェノバルビタール(PB)前処理 ②β-ナフトフラボン(β-NF)前処理 ③性差 3.SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE) 〈質疑応答〉 Ⅱ.P-450について
1.Introduction チトクロームP450はほとんどすべての生物に存在し、 異物(薬物)代謝においては主要な酵素である。動物では 主に肝臓に存在し、NADPHの存在下で基質を水酸化する。 予めフェノバルビタールやβ-ナフトフラボンを投与した マウスでP450の活性がどのように変化するか調べる。ま た、性差によりP450の活性がどのように違うか調べる。
チトクロームP450とは何か? ・別名CYP。脂溶性薬物を水溶性に変え排泄しやすくする肝細胞内(主に小胞体すなわちミクロソーム)に存在する薬物代謝酵素。蓄積すると毒になるものが多い。例えば、フェノバルビタールやポリ塩化ビフェニルなど。 ・ヒト体内においては主なものは11種類存在し(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4etc)、全部で約100種存在する。また、細菌から植物、哺乳動物に至るほとんど全ての生物に存在し、全部で700種以上の存在が知られている。また、体内においては電子伝達系において主要な役割を果たしている。
・肝臓の他に腎、消化管、副腎、脳、皮膚などほとんど全ての臓器に少量ながら存在する。・肝臓の他に腎、消化管、副腎、脳、皮膚などほとんど全ての臓器に少量ながら存在する。 ・構造としては、分子量約45000~60000であり、約500のアミノ酸残基からなり、活性部位にヘムを持つ。
結果 (control)
結果 (PB)
control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 2B1 0.03 1.27 0.04 42.7 2B2 0.07 0.92 0.04 8.2 2C11(♂) 1.2 0.49 0.33 22.6 変化量が多く、酵素活性の大きいものに注目する (変化量)×(酵素活性) =(1.27-0.03)×42.7+(0.92-0.07)×8.2+(0.49-1.2)×22.6 =43.872 +の値が出たので、PB処置後、 比活性は増加すると考えられる。
t検定(両側) P=0.000934(<0.05) SD=1.858×10-2 SD=4.382×10-2
t検定(両側) P=0.230(>0.05) SD=0.903×10-2 SD=3.283×10-2
結果 (control)
結果 (β-NF)
control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 1A1 0.04 0.04 1.41 0.9 2C11(♂) 1.2 0.49 0.33 22.6 変化量が多く、酵素活性の大きいものに注目する (変化量)×(酵素活性) =(1.41-0.04)×0.9+(0.33-1.2)×22.6 =-18.389 -の値が出たので、 β-NF処置後、 比活性は減少すると考えられる。
t検定(両側) P=0.00079(<0.05) SD=0.00186 SD=0.00204
t検定(両側) P=0.0983(>0.05) SD=0.000903 SD=0.000179
結果 (control)
結果 (性差)
control PB β-NF (nmol/min/nmol P-450) 2C11(♂) 1.2 0.49 0.33 22.6 2C12(♀) 0.01 0.01 0.01 1 2C13(♂) 0.086 0.013 0.026 1.1 ♂、♀特有のP450に注目する ♂特有のP450のHB活性の合計=1.2×22.6+0.086×1.1 =27.2146 ♀特有のP450のHB活性の合計=0.01×1 =0.01 よって♂の方が比活性が高くなると予想できる。
t検定(両側) P=0.00630(<0.05) 標準偏差:♂0.00186 、♀ 0.00214
t検定(両側) P=0.00274(<0.05) 標準偏差:♂ 0.000903、 ♀ 0.000077
表にあるものを全て計算すると・・・ control 3.09×10-2(µmol/min/mg protein) PB 7.61×10-2(µmol/min/mg protein) β‐NF 1.23×10-2(µmol/min/mg protein) ♀ 0.369 ×10-2(µmol/min/mg protein)
3.SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動 タンパク質を分子量によって分画する。
実験操作 • 4日間の実習で測定に使用した試料から、10種類を選択。 • Laemmli sample buffer にタンパクを加え、濃度が1mg / ml となるように調製する。 • 加熱処理した後、各試料を 9μl ずつ各レーンに入れる。 • 200V で 35 分間電気泳動。
12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB 12/13 PB 12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 分子量 (kDa) 100 75 50 37 25
シトクロムP-450はどのあたりにバンドを作るのか?シトクロムP-450はどのあたりにバンドを作るのか?
12/6 control 12/6 ♀ 12/6 ♀ 12/7 control 12/7 PB 12/13 PB 12/13 PB 12/14 β-NF 12/14 β-NF 12/14 β-NF marker marker 分子量 (kDa) 100 75 50 37 25
肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか?肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか? プロトコールP7参照
肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか?肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか? アミノ酸配列から求めた分子量
肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか?肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか? 1mgのタンパクに含まれるシトクロムP-450は、 Control:(59.4×0.04+58.3×0.03+55.9×0.03+55.9×0.07+57.2×1.20+55.9×0.01+55.9×0.086)×10-9×6.02×1023×1.66×10-18 = 83.7×10-3 mg (83.7×10-3 / 1.00)×100 = 8.37% *1kDa=106 / (6.02×1023) mg =1.66×10-18 mg
肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか?肝のミクロソーム中にどの程度含まれているのか? 1mgのタンパクに含まれるシトクロムP-450は、 PB: (59.4×0.04+58.3×0.03+55.9×1.27+55.9×0.92+57.2×0.49+55.9×0.01+55.9×0.013)×10-9×6.02×1023×1.66×10-18 = 156×10-3 mg (156×10-3 / 1.00)×100 = 15.6% *1kDa=106 / (6.02×1023) mg =1.66×10-18 mg