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第 25 回画像研究会. ビギナーズ ディジタル画像物理測定セミナー 第 1 回 . 「ディジタル画像の入出力特性の測定」 ~測定実習について~. 名古屋市立大学病院 中央放射線部 國友 博史. 2005.09.17. 本日の内容. CR,FPD の入出力特性の測定方法とグラフの書き方について. 自習( CR 、 FPD ) ディジタルデータに関する説明. ディジタル画像の物理評価項目. 入出力特性 - ディジタル特性曲線 ディジタルでは一般的に相反則が成立.(相反則不軌がない!) 解像特性 - M T F
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第25回画像研究会 ビギナーズディジタル画像物理測定セミナー 第1回 「ディジタル画像の入出力特性の測定」 ~測定実習について~ 名古屋市立大学病院 中央放射線部 國友 博史 2005.09.17
本日の内容 • CR,FPDの入出力特性の測定方法とグラフの書き方について. • 自習(CR、FPD) • ディジタルデータに関する説明
ディジタル画像の物理評価項目 • 入出力特性 - ディジタル特性曲線 • ディジタルでは一般的に相反則が成立.(相反則不軌がない!) • 解像特性 - M T F (PresamplingM T F) • 粒状性 - Wiener Spectrum (DigitalWiener Spectrum) • 距離法 ダイナミックレンジが広いため、数十メートル の距離が必要. 距離が可変できない装置もある. • ブートストラップ法 FPDやCRリーダタイプは1画像に複数回 ばく射できない. • タイムスケール法 タイマーにて露光量を変化させる方法が簡便. タイマー特性が良いことが前提.
I0 D=log It It 1 (透過率) = I0 10 1 1 の場合は... 透過率が , 1000 100 濃度の概念 ちょっと復習 X線フィルムの濃度は I0= 入射光量、 It=透過光量 とすると I0 で表される. It *濃度は「透過率の逆数」に対数をとったもの つまり 左図の場合、 I0=10、 It=1 D=log(10/1)=1 濃度 1となる.
入出力特性(CR) 4000 4.0 3000 3.0 ディジタル値 濃度 2.0 2000 1.0 1000 0 0 1.0 2.0 3.0 4.0 Log E 0 相対露光量 1 2 3 4 10 10 10 10 相対露光量 ディジタル画像の入出力特性 特性曲線(アナログ) Log E ・一般的にCRは,露光量の対数に比例して,12bit(4096)の値が割り当てられる. ・露光量が10倍で,ディジタル値が約1000上昇する設定が多い.
C R F P D ディジタル値 ディジタル値 E 相対露光量 相対露光量 Log E グラフ化とLog変換のタイミング ・ディジタル値はlog変換して12bitに 割当てられている. ・CRはRaw Dataの前にLog変換されている. ディジタル値は出力信号をそのまま 14bitに割当てる. ・FPDは画像処理時にLog変換する. 光学系 → PMT → logアンプ → A/D変換 → Raw Data(画像形成)
4000 250 200 3000 150 出力画像ディジタル値 ディジタル値 2000 100 50 1000 0 1000 2000 3000 4000 ディジタル値 0 1 2 3 4 10 10 10 10 露光量 0 ディジタル画像の入出力特性 LUT(ルックアップテーブル) 入出力特性(CR) ・一般的に元データのCRのガンマは約1000 ・画像のコントラスト(ガンマ)は後でLUT(Look-up table)で決める. ->自由自在にコントラストとラチチュードをコントロールできる.
入出力特性測定方法 • タイムスケール法 • 電離箱線量計(Radcal9015)にて出力をモニタリングする. (X線の出力の精度を線量計の2%以下とするのが理想.) *同じテンポで測定しないと自然放射線を拾って精度が悪くなるので注意!! • 適当な管電圧、管電流にてタイマを変化させ、低線量~高線量までのデータを取得. (低線量がタイマーにて設定できない場合は、付加フィルター又は、IPを重ねて使用.) * 50kV、最大管電流で出力が安定していないことがあった。
複数のディジタルディテクタを測定するにあたって複数のディジタルディテクタを測定するにあたって • ディテクタ前面の吸収物質をどうするか. • 前面のカバーや寝台、フォトタイマー、グリッド → グリッドや寝台は吸収が大きいので外す. 前面カバーやフォトタイマーは...? • 同一の実験条件にならない. • 複数のFPDなら管球や発生器から違う. • CRカセッテとFPDなら散乱物質が違う. (同一条件でも線量計の値が違ってくる) • 装置によっては距離や照射野が自由に決定できない. • 発生装置とディテクタ一体型のFPDはいろいろ制約がある.
鉛でマスキング 今回のタイムスケール法の実験系 管電圧 60kV 管電流 500mA SID2m 固有+付加フィルタ 2.85mmAl+2mmAl 付加フィルタ 21mmAl 照射野サイズ FPD 43×43cm CR 25×35cm (6切サイズ+チェンバ分) チェンバ-ディテクタ間距離 25cm(FPDはカバー前面まで15cm) 2m 25cm FPDの実験配置 CRは後部のリーダ氏台を使用
IEC推奨のジオメトリ • SIDは1.5m以上. • 2. 照射野が160mm×160mm以上になるように • B2,B3を配置.B3はディテクタから120mmで配置. • 3. モニタ線量計(R1)はX線高電圧装置の精度を • 評価する為に使用.(付加フィルタから500mm以 • 上離す) • 4. すべての測定において照射線量を測定. その他 照射線量の測定やデータの取り方等 やらなければいけないことが多い。 MTF用
実験試料の見方 Excel「入出力ファイル」にて
インストール • 「ij134-setup.exe」をダブルクリックにてインストール開始。 • 「Program Files」等適当なフォルダを指定 (例 C:\Program Files\Image J) • 必要に応じ(Startup Menu、Desktop Icon)を設定。 • 設定を確認し、「Install」 インストール完了後はPCを再起動する必要はありません。
Javaのメモリの拡張 「Edit」→「Options」→「Memory」で メモリを“1000”程度に上げておく。
画像読込み • 「File」→「Import」→「Raw」にてファイルを選択する。 下記の条件で画像を表示させる。 CR Dataの読込み条件 FPD Data(今回)の読込み条件 * FPDの画像データは加工済みデータを使用
ディジタル値を測定 (ROI Managerを起動) • 「Analyze」→「Tools」から • 【ROI Manager】を起動.
File Name + ROI ディジタル値を測定 (ROI Manager) CRのディジタル値測定 1. 中心付近を256×256でROIを設定. 2. 【ROI Manager】の【Add】でROIを 登録。 3. 【Measure】にてディジタル値(平均値)を測定. 他のファイルを同様に測定 4.「File」→「Import」→ 「raw」で ファイルを開く. 5. 【ROI Manager】を選択し、画像上にROIを表示させ、【Measure】にて測定. 6. 同一ホルダ内を一連で測定し、Excelへコピー. FPDのディジタル値測定 1. FPDのデータはあらかじめ256*256Cropしてあるので、「Analyze」→「Measure」にて、ディジタル値(平均値)を測定. 2. 以下、CRと同様に測定をする.
測定結果(CR) (例) 200msでのフィルタ有無での線量比が29.0倍
グラフ化(つなぎ合わせ) ディジタル値 1.タイマーの値をLogでとり、X軸にする。 2. 「フィルタ無し」のタイマの値を29.0倍し、 Logをとる *(60KVでの21mmAl 有無の線量比約29.0倍) ただ単純に、モニタリングした線量計の比率でつなぐと 付加フィルタによるX線の線質の変化により 吸収効率が変わったため、つながらない. Log E 相対露光量 タイマーの値が露光量(X軸)そのものと なる意味はないので、必要に応じて 係数を掛けても良い. *タイマーの比率が重要
ディジタル値 相対露光量 Log E つなぎ合わせの方法 「フィルタ無」 をスライドさせ、 「フィルタ有」につなげる 他にもつなぎ合わせの方法はありますが、 「フィルタ有」を固定し、それに「フィルタ無」 を繋げる方法が簡便です.
グラフ化(1) CR グラフより近似曲線を求める。 ディジタル値 • 「付加フィルタあり」のタイマ-値の対数をとり、グラフ化. • 2. プロットされたグラフを右クリックし、 • 「近似曲線の追加」を選択。 • 3.[種類]は「線形近似」とし、[オプション] • から「グラフに数式を表示する」を選択。 Y= 1057.3X - 9.4037 (例) Y= 1057.3X - 9.4037 「付加フィルタ有」の近似式がでました. 相対露光量 Log E
グラフ化(2) CR 近似曲線より〈付加フィルタ無〉のデータの シフト量を求める。 ディジタル値 Y= 1057.3X - 9.4037 • 「付加フィルタ無」の任意のタイマーの • ディジタル値を基にシフト量を計算. 2.80msの時の「D値3273.38」 を使用. 近似式にディジタル値「 3273.38」を代入し、 Xを求める. X=( 3273.38 +9.4037)/1057.3=3.10 「3.10」は露光量(対数値)なので、 タイマー(実数)にもどすと 10^3.10=1273.0 80msのディジタル値は近似曲線上では 1273.0msの値となるため シフト量は... (シフト量)=1273.0/80=15.91 相対露光量 Log E (すべてのデータの「シフト量」を出し平均した方が精度は高いです.)
グラフ化(2) CR ディジタル値 Y = 1058.3X - 14.193 シフト量(15.91)を「付加フィルタ無」 のタイマー値に掛け、グラフ化. (Logにすることを忘れずに.) 散布図でドットのみで表示し 「近似曲線の追加」で直線を表示 実測範囲のデータがグラフ 上に表示されました. 通常はこれで完成です. 相対露光量 Log E
ダイナミックレンジ (CR) Y = 1058.3X - 14.193 Y=0、Y=4096の時のそれぞれの X(露光量)を求める. Y=0 の時 X=(0+14.93)÷1058.3=0.0134 Y=4096 の時 X=(4096+14.93)÷1058.3=3.8838 よって 3.8838-0.0134=3.870 CRのダイナミックレンジは 103.870となる さらに 上記の(0.0134,0)(3.88,4096) を追加して12bit全域をグラフ化
グラフ化 FPD • FPDのX軸はリニア → タイマー値をX軸にしても良い. • 直線部のみをグラフ化. • 「近似曲線」からプラトーに達する露光量を求める. • プラトーに達する露光量を追加し、CRと同様にグラフ化.
F P D ディジタル値 ポイントで折れ線で繋ぐと きれいに曲がる. 相対露光量 E グラフ化 FPD 原点(0,0)とプラトーに達する露光 量を求め実測データに追加して、 グラフ化
実習内容と注意点 • CRとFPDのそれぞれの特性曲線(グラフ)を求める. • CR、FPDのダイナミックレンジを求める. 注意点 A, 特性曲線のグラフは正方形で表示. B,Xの値がマイナスにならないように. C,グラフ、 X軸、Y軸にタイトルをつける. これらのことを注意して、実際に行ってください.
F P D ディジタル値 相対露光量 E FPDの特性とダイナミックレンジについて *FPDはリニアな特性を持っている. つまり、X線量が2倍になれば ディジタル値は2倍となる. 近似式より求めた傾きはFPDの特性を満たしていない. X軸がリニアの場合は、測定点の取りかたで傾きは どの様にでも変化するため、従来のCRやフィルム-スク リーンのような対数グラフから求めたようにはダイナミックレンジ はだせない!! プラトーとなる最大のディジタル値と低露光量でも プラトーとなる最小のディジタル値から ダイナミックレンジを割り出す.
F P D ディジタル値 量 ディジタル値 相対露光量 E E 相対露光量 FPDの特性とダイナミックレンジについて プラトーとなる最大のディジタル値と低露光量でも プラトーとなる最小のディジタル値から ダイナミックレンジを割り出す. 今回とは別の測定より ディジタル値の最小は3.93となった. ダイナミックレンジ = 最大値D値÷最小値D値 = 11631÷3.93 = 2959.762 = 103.47 となる.