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スペース重力波アンテナDECIGO計画(2) 天文学会 @東北大学 2003年3月25日 川村 静児(国立天文台)、中村 卓史(京大理)、坪野 公夫(東大理)、瀬戸 直樹(阪大理)、高野 忠(宇宙研)、安東 正樹(東大理)、井岡 邦仁(阪大理)、植田 憲一(電通大)、神田 展行(阪市大理)、國森 裕生(通総研)、阪上 雅昭(京大総合)、佐々木 節(阪大理)、佐藤 孝(新潟大工)、柴田 大(東大教養)、田中 貴浩(京大基研)、千葉 剛(京大理)、中尾 憲一(阪市大理)、長野 重夫(国立天文台)、沼田 健司(東大理)、細川 瑞彦(通総研)、横山 順一(阪大理)、吉野 泰造(通総研)、他DECIGOワーキンググループ(国立天文台、京大理、東大理、阪大理、宇宙研、電通大、京大基研、お茶大理、近大理、産総研、東海大理、東大宇宙線研、東北大理、新潟大理、新潟大自然、弘前大理、広島大理、理研、早大理工、Caltech、Penn. State Univ.、Washington Univ.)
DECIGO(Deci-hertz Interferometer Gravitational Wave Observatory) 衛星1 宇宙空間 (太陽周回軌道) 重力波 レーザー光 衛星2 衛星3 5万km
スペース重力波アンテナの特徴 • 信号が低周波で増える -アーム長を長くできる -高周波では信号のキャンセルが起こる • 低周波ノイズが減る -地面振動や重力場の揺らぎノイズが小さい 低周波で感度がよくなる
LISA (Laser Interferometer Space Antenna) • NASAとESAの共同計画 • 1mHz~10mHzを狙うスペース重力波アンテナ • アーム長:500万km • 2011年打ち上げ予定 • 今年度の大統領予算 に載る
10-18 10-20 10-22 10-24 DECIGOの特徴 • アーム長はLISAの100分の1 • LISAと地上干渉計との狭間の周波数帯をねらう • 白色矮星連星からの重力波雑音がない LISA ストレイン [Hz-1/2] DECIGO LCGT (感度:任意) 10-4 102 100 104 10-2 周波数 [Hz]
周波数ギャップを埋めることの重要性 新しい窓は新しい物理を生む! • LISAの帯域から出て行った連星からの重力波の検出 • 地上干渉計の帯域に入る前の連星からの重力波の検出 • 宇宙初期からの重力波 • 全く新しい重力波源 • 全く新しい物理
宇宙の膨張加速度の直接計測 膨張 +加速? DECIGO 重力波 連星中性子星 (z~1) 出力 テンプレート (加速していない場合) ストレイン 実際の信号 位相遅れ~1sec (10年の観測) 時間 Seto, Kawamura, Nakamura, PRL 87, 221103 (2001)
3台の衛星 フォーメーションフライト 太陽輻射圧など 重力場による動き ドラッグフリー衛星 光が広がる 位相ロックして増幅反射 ヘテロダイン検出 DECIGOに必要な技術
10-19 f-2 f1 10-20 ストレイン [Hz-1/2] 力の雑音 10-21 ショットノイズ 10-22 102 100 10-4 10-2 周波数 [Hz] DECIGOの感度
R&Dの立ち上げ • 精密衛星測位による地球環境監視技術の開発(科学技術振興調整費)のサブテーマの一つとして通総研・新潟大・天文台で衛星間測距のシミュレータを製作開始 • LISAの技術開発の一環としてドラッグフリー技術に伴う低周波での雑音の確認実験をNASA(Goddard)・東大・天文台との間で共同研究を行なうことを検討中
衛星測位シミュレータの概念図 角度フィードバック信号 光ファイバー 角度揺らぎ シミュレータ 強度安定化システム 恒温槽 4分割 光検出器 角度検出システム 音響光学素子 レーザー 変位検出システム 音響光学素子 周波数安定化システム 光検出器 低熱膨張率定盤 変位フィードバック信号 ドップラー シミュレータ
力雑音検出システムの概念図 • 低周波共振周波数 • 低熱雑音 • 高感度検出系 ワイヤー 静電センサ 支持棒 レーザー テストマス(鏡)
まとめ • DECIGOで地上重力波アンテナとLISAとの間の周波数ギャップを埋める • この周波数帯は白色矮星連星からの重力波雑音がない • DECIGOで宇宙膨張の加速度を計測できる • 計測系シミュレータと力の雑音計測実験が立ち上がりつつある