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統計の 基礎 第 6 回 調査票調査の実際. 5月 28 日. 【 目標 】. 量的調査の特徴、その進め方について知るとともに、各種調査方法を概観する。 量的調査での調査票の作り方において、多様な問題点があることを知る。. 【 構成 】. 1.調査の実施手順 2.調査票調査の種類 3.標本の抽出 4.調査票の作成 5.ワーディング. 1.調査の実施手順. (1) 問題意識 (2) 仮説の構築 (3) 調査方法の決定 (4) データ収集 (5) データの分析 (6) 結果報告. (1) 問題意識 問題意識 ( テーマ ) の確認. アプリオリ
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統計の基礎第6回調査票調査の実際 5月28日
【目標】 • 量的調査の特徴、その進め方について知るとともに、各種調査方法を概観する。 • 量的調査での調査票の作り方において、多様な問題点があることを知る。
【構成】 • 1.調査の実施手順 • 2.調査票調査の種類 • 3.標本の抽出 • 4.調査票の作成 • 5.ワーディング
1.調査の実施手順 (1)問題意識 (2)仮説の構築 (3)調査方法の決定 (4)データ収集 (5)データの分析 (6)結果報告
(1)問題意識問題意識(テーマ)の確認 • アプリオリ ・・・予め詳細な問題意識が存在 • アポステオリ ・・・調査の中での新たな問題意識の形成
対象の広がり ミクロレベル、メゾレベル、マクロレベル • 明確な概念 多様な意味合いを持つ用語に注意 • 明確な焦点 大風呂敷は広げない
問題意識 (事例) • 富山県の介護保険料は比較的高いがなぜだろうか。 • 医療系施設の利用が多く、在宅系サービスの利用が少ないためのようだ。 • なぜ、このような現象が起きているのだろうか。
先行研究のレビュー • 既存の研究知見を活用する 自らの研究も積み上げるべきもの • 固定観念化は研究が不十分
学説 多様な学説の存在 • 調査方法論 当該分野に相応しい研究方法 実査vs.理論研究
標準的教科書 • 代表的な研究者・論文 • 最新の展望論文
インターネットの活用 • 汎用検索システム • 国会図書館 • 国立情報学研究所 • 日本経済新聞記事検索
文献記事の蓄積 • レジュメを作る <参考文献の書き方> 雑誌 著者名(発表年)「タイトル」雑誌名,巻数,所在ペ―ジ 書籍 著者名(出版年). タイトル . 発行所
(2)仮説の構築 • 関心事についての状況を想定する。 • 重要な側面(変数、事象)を検討付け • 関心事についての仮説(仮の説明理論)を設定する。 概念モデルを描く・・・理論 説明変数 → 媒介変数 → 従属変数 分析単位の確認 → 何を調査するか • この際、調査(仮説検証)の可能性について十分配慮する。 • 事例調査では、実査中に仮説の再構築もありうる。
理論の構造 (例;施設か居宅か) 変数 • 介護度認定率 • 介護サービス利用率、収容系サービス利用率 • 介護サービス提供者率、収容系サービス施設率 • 世帯規模、高齢者同居率、女性就業率 • 戸当たり住宅面積 • 人々の意識
関係性 (例;施設か居宅か) • 在宅介護の利用に影響を与える変数は何か 高齢者の介護の必要度 高齢者の在宅介護を支える各世帯の状況 サービス提供者の状況 社会の意識状況
概念モデル (例;施設か居宅か) ○介護必要度 → 在宅介護サービス施設の整備状況 ↓ 収容系介護施設の整備状況 ↓ ○介護の受けやすさ → 外部依存への意識 ↓ 家族の状況 ↓ 家の状況 ↓ ○世帯による在宅介護支援可能性 → ●在宅介護サービスの利用度
(3)調査方法の決定 仮説検証に相応しい調査手法を決定する。 分析単位の中の観察対象の選択 観察単位の決定 区分(時間、地域、・・・)
収集方法の検討 収集(利用)可能性 調査を実際に行うための事例・標本を選定する。 選定方法は、データ分析での推論の質と 関連してくる。 関係者の承諾、必要なスタッフ・資金など 調査を実際に行うための準備を行う。
(4)データ収集 • 実際にデータを収集する。 統計調査 情報提供依頼の後、調査票を受取る。あるいはインタビューを重ねる。 事例調査 情報収集活動を展開し、入手情報を精力的に記録する。
既存データ(公式データ2次分析)分析単位47都道府県データ 現時点、これまでの推移 捕捉 県内各保険単位のデータ エピソードの収集(新聞、行政資料、その他)既存データ(公式データ2次分析)分析単位47都道府県データ 現時点、これまでの推移 捕捉 県内各保険単位のデータ エピソードの収集(新聞、行政資料、その他)
(5)データの分析 • 収集情報の内容確認、コード添付、不良情報の排除などの整理を行う。 • データから導かれる事実を整理する。 • 母集団の状況についての推論を加える。 • 関心事の因果関係について推論する。 • 調査から導かれるの仮説検証を整理する。
推論技法 ◎統計的調査 各種相関分析 多変量解析 ◎事例的調査 整理・発見技法 KJ法 有機的構造を示す整理法 グラウンデッド・セオリー コーディングからカテゴリィの発見
(5)結果報告 • 仮説検証結果とともに、残された課題、新たな課題等について言及した報告書を作成する。 • 報告書には、詳細な調査過程、入手情報を添付し、報告内容の確認を可能とし、信頼性を高める。 • 報告書を社会で共有する。
2.調査票調査の種類 量的調査の種類(公式)統計二次分析 実験調査 調査票調査(アンケート調査) 量的調査の事例(公式統計の二次分析)⇒富山の介護保険の特徴
調査票調査の種類 ・面接調査法 ・留置調査法 ・郵送調査法 ・電話調査法 ・集合調査法 ・インターネット調査
3.標本の抽出母集団と標本 • 全数調査(悉皆調査)、標本調査 • 母統計量、標本統計量 標本統計量から母統計量を推測する • 推測の確かさ、さらには抽出の方法が課題になる
(1)サンプリングという考え方 • 国際大生の意見 vs. 大学生の意見悉皆調査 価値と経費(コスト)のバランス • 標本調査は意味を持つか スープの味をどうやって試すか 全て飲む必要があるか • よくかき混ぜて一部を取り出す この操作がうまくできるかどうかが問題 • 高校での確率の問題 袋の中に紅白の玉 どれだけ出てくるか・・
(2)サンプリングの原理 • 黒の碁石が入った袋から碁石を取り出す 母集団の確率に近い部分で ピークがあることの予想 • 標本分布 サンプルが多くなるほど散らばり度合い(比率の振れ)は狭くなる
(3)サンプリングの種類と方法 • 単純無作為抽出等間隔抽出(系統抽出)多段抽出・確率比例抽出層化抽出
実際のサンプリング 【原簿】住民基本台帳 ◎閲覧制限 選挙人名簿抄本◎法律改正 選挙人名簿は一般には不可
基本仮説から作業仮説へ • 基本仮説 先行研究調査 予備的調査 • 作業仮説の設定
調査方法の検討 • 既存統計の利用
問題設定 • 比較・・・基準となるものを得る
質問項目の選定 • 依頼文(調査趣旨説明) • 質問項目 • フェイスシート
(1)調査の企画・設計と質問文作成プロセス ・疑問文でテーマの具体化 ・テーマから質問項目へ ・仮説構成 従属変数と独立変数 ・変数を質問文に落とす 概念の操作的定義
調査者の立場 調査者にいい思いをさせたいという潜在的意識 権力者による調査には課題調査者の立場 調査者にいい思いをさせたいという潜在的意識 権力者による調査には課題 調査時刻 世帯の在宅者に偏り 特定の世帯員を指定する工夫 時期 時間の推移 意見が変わる 錯覚する
問.あなたは文字が大きくなったことを最初に何で知りましたか。問.あなたは文字が大きくなったことを最初に何で知りましたか。
新聞講読料の値上げについて,3つの考え方のどれに賛成ですか。新聞講読料の値上げについて,3つの考え方のどれに賛成ですか。
問.新聞代は高いと思いますか。(数字は3紙の平均)問.新聞代は高いと思いますか。(数字は3紙の平均)
(2)質問文の作成 • 調査者の意図が被調査者に伝わらない あいまい表現 難解表現
判断の視点が定まらない ダブルバーレル インパーソナルとパーソナル 総論と各論判断の視点が定まらない ダブルバーレル インパーソナルとパーソナル 総論と各論
◎ダブル・バーレル「重文型」 • 例.「家事や育児には、男性よりも女性が向いている」