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20 ・食文化と試行錯誤. 2009.11.17. 青山 ・文化人類学. 和洋折衷料理の誕生. まずは (5) 食材・ (8) メニューが入り、それからやや遅れて (1) 調理器具・ (3) 調理補助具が入る (6) 調理技術・ (7) 調味技術はなかなか広まらない(∵スタンダードが決まらないから)→ 各人各家での試行錯誤 が始まる 明治末の和洋折衷パターン「西洋風日本料理」 洋風の「食材」を和風に「調理・調味」したメニュー 昭和初期の和洋折衷パターン「日本風西洋料理」 和風にアレンジされた西洋料理の登場、あるいは、日本の料理の枠内への西洋料理の取り込み.
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20・食文化と試行錯誤 2009.11.17.青山・文化人類学
20・食文化と試行錯誤 和洋折衷料理の誕生 • まずは(5)食材・(8)メニューが入り、それからやや遅れて(1)調理器具・(3)調理補助具が入る • (6)調理技術・(7)調味技術はなかなか広まらない(∵スタンダードが決まらないから)→各人各家での試行錯誤が始まる • 明治末の和洋折衷パターン「西洋風日本料理」 • 洋風の「食材」を和風に「調理・調味」したメニュー • 昭和初期の和洋折衷パターン「日本風西洋料理」 • 和風にアレンジされた西洋料理の登場、あるいは、日本の料理の枠内への西洋料理の取り込み
20・食文化と試行錯誤 第二次大戦前までのまとめ • 食材というハードウェアは入ってきたが、それに伴う調理技術などのソフトウェア、調理器具などの大型ハードウェアが入り込むまでには時間がかかった • 明治末になって「西洋風日本料理」が試行錯誤され、次いで昭和初期になって「日本風西洋料理」がほぼ確立する • 調理技術の標準化は、ラジオなどのマスメディアが食文化に関与することで成し遂げられた ※1935年吉田家の食卓が純和風であったのは、地方において貨幣経済の浸透・商品流通の広域化・情報の流入が進んでいなかったことの一つの証である。
20・食文化と試行錯誤 第二次大戦後のポイント • 台所>家屋構造の大変革と、食品加工産業の肥大化、および流通技術の革新によって、ハード・ソフトともに非常に(異常に?)充実してくる • 食卓レベルでは、和洋中その他の「並存」スタイルが確立する • 家計レベルでは「素材の加工機会の減少」「それに伴う自家製メニューの衰退」が進む……「消費者」化
20・食文化と試行錯誤 自給自足と大量消費 • 1950-60年代を境に、それまでの自給自足型生活から大量消費型へと転換した
20・食文化と試行錯誤 「大量消費社会」以降 • わたしたちは、それ以前に比べて「試行錯誤」をする機会が減った • 「文化からの疎外~文化の消費者化~文化の外部化」 • 「のら猫」と「飼い猫」モデル • 文化は食文化だけではないから、「試行錯誤メニューができない」ことそれだけが問題なわけではない • 試行錯誤はどこへ? ……企業やマスメディアが担うようになった • どれほど「広めたい」「受け継いでもらいたい」ものを自分の手で・体で・頭で創り出せるか、がポイントとなる
20・食文化と試行錯誤 「文化」と試行錯誤 • 前期の授業で、文化とは「ひとびとが、周囲の環境に適応しながら、創り出し・継承していくもののすべて」のような話をした cf. 8本の民族誌フィルム • その「創り出す」のプロセスで決定的に大事なのが、「試行錯誤」という行為 • また「継承する」ときにも、本来は「よりよいもの」をめざして作り替えていったはず(ただ単に守るだけではない) • なぜならば、そういう「試行錯誤」こそが、ヒトの脳のもつ大きな力であるから
20・食文化と試行錯誤 授業内課題 • 我が家の・わたしの「試行錯誤」メニューと呼ばれるものを紹介してください • できればある程度レシピをつけて • ひとと話していて意外に思われたようなメニューとか、あるいは母自慢の創作料理とか、こんなものにこんなものを組み合わせるとおいしい、とか • あるいは市販のものをちょっとおいしくするための一手間とか、そういうのでもかまいません • あくまで「我が家の・わたしの」なので、みのもんたや伊東家の食卓で紹介されていたものは省きます(そこからさらに発展させていたらOK)