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(2)株式の流通市場. ・株式市場の分類. 発行市場 と 流通市場. 株式流通市場の種類. ① 取引所市場:立会取引と立会外取引 ②取引所以外での取引. (a) 上場銘柄の取引所外取引 (b) PTS (私設取引システム) (c) 未公開株取引市場. ① 取引所市場. ・機能:有価証券の大量の需給を集中させ、売買の機会を提供し(流動性の付与)、公正な価格を形成する。 取引は基本的に で行なう。 複数の売り注文・買い注文を付き合わせて価格を決める 取引所の集中 現在取引所は6ヵ所:東京、大阪、名古屋、札幌、福岡
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(2)株式の流通市場 ・株式市場の分類 発行市場 と 流通市場 • 株式流通市場の種類 ①取引所市場:立会取引と立会外取引 ②取引所以外での取引 (a) 上場銘柄の取引所外取引 (b) PTS(私設取引システム) (c) 未公開株取引市場
①取引所市場 ・機能:有価証券の大量の需給を集中させ、売買の機会を提供し(流動性の付与)、公正な価格を形成する。 • 取引は基本的に で行なう。 • 複数の売り注文・買い注文を付き合わせて価格を決める • 取引所の集中 • 現在取引所は6ヵ所:東京、大阪、名古屋、札幌、福岡 • 新潟、広島の証券取引所の閉鎖(東証との合併)2000年 • 京都証券取引所の閉鎖(大証との合併)2001年 • 大阪証券取引所によるジャスダックの吸収合併2010年4月
上場(株式公開): • 取引所でその企業の株式の売買が認められること • 上場基準: • 上場のために満たしていなければならない基準(株式の数・分布や企業の純資産・利益) • 一定の要件(上場廃止基準)に該当した場合、上場廃止とする。幅広い投資家に投資してもらうには、不適格となった場合。 • ライブドア(06.4)、カネボウ(05.6)、西武鉄道(04.12)の上場廃止 • 取引所の組織形態: • 証券会社による会員組織→株式会社化
日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.137日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.137
日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.141日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.141
取引所市場:立会取引と立会外取引 • (売買)立会取引 • 取引所の取引時間内でオークション方式で取引 • 立会外取引 • 取引所の取引時間外で取引(時間外取引) • をスムーズに行うために97年から開始、売買立会取引での値段に準じた値段で取引(相対交渉取引、終値取引) • 大口の注文を立会取引に出すと、値段が大きく動いてしまう( )のを避ける or 取引がそもそも成立しずらい。 • 証券会社間取引が中心、上場会社の自社株取得にも利用 • 東証取引高の5~8%程度を占める • ライブドアがニッポン放送株取得に利用、TOB(株式公開買付け制度)を使わず
日本証券経済研究所『現代日本の証券市場:2006年版』日本証券経済研究所『現代日本の証券市場:2006年版』
○取引所での株式売買状況2009年:部門別 • 個人: 21.5% ( 29.3 %):保有比率20% • 銀行: 0.1 (0.2) : 6.8% • 事業法人: 1.2 (1.6) : 24.3% • 保険: 0.4 (0.5) : 7.3% • 投資信託: 2.4 (3.3) : 4.6% • 外国人: 39 (53) : 24.9% • 証券会社の自己売買:26.5 : 1% • ( )内は証券会社自己売買を除く割合
○株式売買状況の特徴 • 約4分の1 • 売買取引を活発に行っている(株式保有比率に比較して)部門 • 売買をほとんど行っていない部門 • 銀行、事業法人、保険 • その中間 • 投資信託
②(a)上場銘柄の取引所外取引 • →取引方法の自由化: (a)取引所外取引、(b)PTS(私設取引システム)の登場 • → • (a)取引所外取引 • 機関投資家や金融機関・企業による大口の取引、ブロック・トレーディングを証券会社の店内付け合せによって行う取引 • 取引所内取引高の5~9%程度
(b)PTS(私設取引システム) • 電子取引による が可能になる。ECN(電子証券取引ネットワーク) • 米国: • 1969年のインスティネット が最初で90年代に急増 • 既存の取引所の株式売買シェアをECNが奪う傾向 • 2005年:ニューヨーク証券取引所がECNのアーキペラゴを買収、ナスダック(米国店頭株式市場)がECNのインスティネットを買収 ・PTS:Proprietary Trading System ・ECN:Electronic Communication Network
深見泰孝「我が国のPTSの現状と課題について」『証券レポート』2010年8月深見泰孝「我が国のPTSの現状と課題について」『証券レポート』2010年8月
・ 深見泰孝「我が国のPTSの現状と課題について」『証券レポート』2010年8月
・ ・米国株式取引における各種取引市場のシェア(2009年4月) ・Nasdaq、Nasdaq TRF、NYSE (ニューヨ-ク証券取引所)は 伝統的取引市場 ・Dark Pools:証券会社の店内 付け合せによる取引所外取引 ・上記及びOther以外はPTS ・ 清水葉子「レギュレーションNMS後のニューヨーク証券取引所の地位について」『証券レポート』2008年8月
・ ・イギリス株取引における各種取引市場のシェア(2009年4月) ・ PTS :Chi-X、Turquoise、BATSヨーロッパ、ナスダックOMXヨーロッパ ・Markit BOAT:証券会社の内部付け合せによる取引所外取引 ・Chi-X(野村証券が運営)が2010年7月日本に進出 吉川真裕「ヨーロッパの市場間競争」『証券レポート』2009年6月
(c)未公開株取引市場 • 金融ビッグバンの中で97年、日本証券業協会が未公開株を取引するグリーンシート市場を開設 • 未公開株専門の証券会社(ディーブレイン証券)も設立される。 • 証券会社が売り気配・買い気配を提示し、証券会社の店頭で売買。PTSを使って証券会社間を仲介。 • 登録銘柄:63銘柄(減少傾向)、上場廃止となった銘柄も登録可能(フェニックス銘柄) • cf.米国の未公開株取引市場: • ピンクシート市場、OTCブリティンボード市場、ローカル市場
(3)ベンチャー企業向け株式市場 • ジャスダック市場:860社登録(10.9.23.現在) • 東証マザーズ:1999年11月開設 現在183社上場 • 大証ヘラクレス:2000年5月 当初ナスダック・ジャパンとして開設、現在147社上場 • 市場間競争:新規上場企業の獲得競争 • 未熟な企業・不適切な企業を上場させる危険性 • 大証がジャスダックを買収、2010年10月にヘラクレス市場とジャスダック市場を統合(新JASDAQ市場)
日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.139日本証券経済研究所『図説日本の証券市場2008年版』p.139
・新興株式市場におけるIPO(新規株式公開)の推移・新興株式市場におけるIPO(新規株式公開)の推移 ・2010年(9月まで)のIPO社数:15社 あずさ監査法人「株式公開(IPO)に関する情報」
ベンチャー市場:株式公開までの期間 ・創業から公開までの期間が短縮 ・米国IPO企業の平均年齢 ・公開までの期間: 楽天:3年2ヶ月、 ライブドア:4年 日経新聞06.08.29.
・新興市場上場企業の平均年齢は直近高齢化 (2009年末で32.7歳) ・中国深圳証券取引所 の新興市場「創業板」 (09年10月開設)の 上場企業(28社)平均 年齢 :10歳 日経2010.01.14
・ライブドア事件(06年1月)以降、上場企業の不祥事も重なり・ライブドア事件(06年1月)以降、上場企業の不祥事も重なり ベンチャー株式市場の取引は低迷 日経08.1.28. ・売買代金:2008年13兆円→09年7.8兆円 東証一部に対する比率:2008年2.2%→09年2.3% ・日本の新興株式市場の構造的問題点:取引が個人に偏って おり、機関投資家の参加が少ない
・TOKYO AIM(Alternative Investment Market)市場の開設 ・東京証券取引所に日本及びアジアの成長企業向けの新たな株式市場を開設2009年6月 ・特徴:プロの投資家向けの市場、情報開示は英語でも可、上場基準等は緩やか、 企業が上場するには指定アドバイザー(J-Nomad: nominated adviser)が必要 ・ロンドンAIMの成功 ・2010年9月現在:実績ゼロ ←指定アドバイザーの責任が重い