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博士演習第3期 (瀬崎先生). Yahoo! BB をめぐる ADSL の干渉問題. 2003 年1月9日 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 D1 原島・苗村研究室 柿本 正憲(27415). 内容. ADSL の概要 ISDN との干渉の回避技術 ADSL 12M サービスの技術 Yahoo! BB 12M をめぐる事業者間の紛争 紛争に対する人々の考え 結論と考察 まとめ. ADSL の概要. Asymmetrical Digital Subscribers Line ( 非対称ディジタル加入者線) 電話線を利用して 多重の「電波」を送る
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博士演習第3期 (瀬崎先生) Yahoo! BBをめぐるADSLの干渉問題 2003年1月9日 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 D1 原島・苗村研究室 柿本 正憲(27415)
内容 • ADSLの概要 • ISDNとの干渉の回避技術 • ADSL 12Mサービスの技術 • Yahoo! BB 12Mをめぐる事業者間の紛争 • 紛争に対する人々の考え • 結論と考察 • まとめ
ADSLの概要 • Asymmetrical Digital Subscribers Line(非対称ディジタル加入者線) • 電話線を利用して多重の「電波」を送る • 数Mbps以上 • 距離によって減衰(特に高周波数帯) • 常時接続 http://www.acca.ne.jp/guide/detail/01_04.html
ADSLの概要 周波数帯域 • 上り:25kHz~138kHz • 下り:138kHz~1.1MHz • ISDNからの干渉 • 12Mサービスで使われるオーバーラップ技術(下りの信号の一部を上りの帯域で使う) →他のADSL上りに干渉
ADSLの概要 電話回線ケーブルの構造 • 干渉の強い規格の信号はカッドを分ける(第二グループ) カッド:2回線を収容 プラスチック絶縁ケーブル (比較的干渉に強い) 紙絶縁ケーブル http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/dsl/yougo/yougo5/yougo5.htm
ADSLの概要 規格(ITU-T勧告) 付属仕様 • Annex A:北米向け • Annex B:欧州向け • Annex C:日本向け (ISDNとの干渉 避ける技術) G.dmt(G.992.1) G.lite(G992.2) http://www.acca.ne.jp/guide/detail/01_04.html
ISDNとの干渉の回避 Annex C(ほとんどの事業者が採用) • DBM(Dual BitMap) -NEC・住友電工が開発 • ISDNが送信のときは伝送ビットを抑えて確実に • ISDNが送信してないときは伝送ビットを高めて速度を稼ぐ Annex A(BBテクノロジーが採用) • ReachDSL ー米Paradyne社が開発 • 使用する周波数帯を狭くして耐ノイズ性を高める • 上り下り対称で、最大960Kbps • 局からの距離は9km以上まで対応(通常は4km程度)
ADSL 12Mサービスの技術 共通(どの12Mサービスも採用) • フルビット・ローディング • S=1/2 eXtreme DSL(イー・アクセス、NTT東西) • 米Paradyne社が開発 • トリレス・コーディング(S/N比向上) • DSP改良
これが問題 ADSL 12Mサービスの技術 Annex A.ex(BBテクノロジー) • オーバーラップ技術 • 下りの信号の一部を上りの低周波数帯域を使って伝送 • 高速化も目的だが、伝送距離を延ばすのがポイント • 自分のオーバーラップの信号はエコーキャンセラで消せるので、上りの信号は問題なく受け取れる • しかし、他のADSLの上り信号に干渉する恐れ • きちんとした検証はされていない
ADSL 12Mサービスの技術 Annex C.x(アッカ・ネットワークス) • オーバーラップ技術を、局からの距離に応じて限定的に使用 • (1)フルオーバーラップ • (2)ISDNが受信のとき オーバーラップ • (3)オーバーラップなし • (4)FBMモード*で オーバーラップ *ISDNが送信のときは伝送しない方式
事業者間の紛争 イー・アクセス 小畑氏 「BBテクノロジーのAnnex A.exは第二グループ」 「BBテクノロジーはTTCに報告しなかった」 BBテクノロジー 孫氏 「Annex A.exは第一グループ」 「TTCには権限はない」 「小畑氏は営業妨害」
事業者間の紛争 DSL加入者の推移 Yahoo! BBの強み プロバイダ込み BBフォン 紹介料5000円 キャンペーン モデム街頭配布 キャンペーン Yahoo! BB 2ヶ月無料 キャンペーン
紛争に対する人々の考え 日経BP「記者の眼」への書き込み(2002年7月~8月) BBテクノロジー非難(16) ルールを守らないのは問題(9)企業姿勢・態度が問題(5) サービスの質の悪さなど企業として信用できない(2) BBテクノロジー支持(18) 遠距離化で利用可能になった(11)TTCの組織・ルールは問題(4) 安価なサービスで普及早めた(2) ISDNの終息を希望(1)
結論と考察 条件つきでAnnex A.exを第一グループに入れる • 条件:一定距離以下ではオーバーラップを使わない 要は、アッカのAnnex C.xのように、干渉を与える恐れのある場合は、オーバーラップを制御して使う 遠距離:他のADSL方式はもともとないので、オーバーラップOK 近距離:十分速度が出るので、オーバーラップ(ぜいたく)不要 近距離の他社ADSLユーザは、同一カッドや隣接カッドにAnnex A.exが入ることがないから、オーバーラップによる上りへの干渉は受けないで済む
まとめ ADSLの干渉の問題について • BBテクノロジーのAnnex A.exを中心に述べた • 考察を加えた 今後 • 光ファイバへの切替え時に同じ轍を踏まないように • TTCに代わる調整機関 • 法的権限 • 中立 • 迅速
付録 • 電気通信事業法第一条第一項 • (目的) • 第一条 この法律は、電気通信事業の公共性にかんがみ、その運営を適正かつ合理的なものとするとともに、その公正な競争を促進することにより、電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその利用者の利益を保護し、もつて電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保を図り、公共の福祉を増進することを目的とする