800 likes | 964 Views
大学院物理システム工学専攻 2004 年度 固体材料物性第 10 回 -磁気光学効果の応用 (1) -. 佐藤勝昭 ナノ未来科学研究拠点. 直交偏光子法 振動偏光子法 回転検光子法 ファラデー変調法. 光学遅延変調法 スペクトル測定システム 楕円率の評価. 第9回に学んだこと 磁気光学効果の測定法. P. B. A. (a). D. L. S. F. P. A. I. P = A +/2. B. (b). /4 rotation. /2 rotation. rotation.
E N D
大学院物理システム工学専攻2004年度固体材料物性第10回-磁気光学効果の応用(1)-大学院物理システム工学専攻2004年度固体材料物性第10回-磁気光学効果の応用(1)- 佐藤勝昭 ナノ未来科学研究拠点
直交偏光子法 振動偏光子法 回転検光子法 ファラデー変調法 光学遅延変調法 スペクトル測定システム 楕円率の評価 第9回に学んだこと磁気光学効果の測定法
P B A (a) D L S F P A I P=A+/2 B (b) /4 rotation /2 rotation rotation 直交偏光子法(クロスニコル)
P +F B ID S D F A P 振動偏光子法
F B E A=pt ID D S P A 回転検光子法
=0+sin pt Faraday modulator F B ID S D I=I0+ I sin pt P A ファラデー変調器法
y x’ y’ E’ E0sinh y h E0 E x h x Optic axis E0cosh l/4plate 楕円率の測定法
i /4 B D j PEM A quartz fused silica CaF2 Ge etc. Isotropic medium P Retardation =(2/)nl sin pt =0sin pt Piezoelectric crystal amplitude l position 円偏光変調法(光学遅延変調法) • PEM(光弾性変調器)を用いる
M1 MC L Electromagnet PEM (p Hz) S P C (f Hz) M2 A D LA1 (f Hz) LA2 (p Hz) Preamplifier LA3 (2p Hz) 磁気光学スペクトル測定系
磁気光学スペクトル測定上の注意点 • 磁気光学スペクトルの測定には,光源,偏光子,分光器,集光系,検出器の一式が必要であるが,各々の機器の分光特性が問題になる.さらに,試料の冷却が必要な場合,あるいは,真空中での測定が必要な場合には,窓材の透過特性が問題になる.
各種材料の磁気光学効果 • 酸化物磁性体:磁性ガーネット • 金属磁性体:Fe, Co, Ni • 金属間化合物・合金:PtMnSbなど • 磁性半導体:CdMnTeなど • アモルファス:TbFeCo, GdFeCoなど • 人工構造膜:Fe/Au, Pt/Coなど
コイル 差動検出器 青色LED 偏光板 試料 磁気光学効果を用いたヒステリシス測定 • 物理システム工学実験III,IV(P3年) 電磁石
(Gd2Bi)(Fe4Ga)O12のファラデーヒステリシスループ(Gd2Bi)(Fe4Ga)O12のファラデーヒステリシスループ
CCDカメラ 検光子 試料 対物レンズ 偏光子 穴あき電磁石 光源 ファラデー効果を用いた磁区のイメージング ファラデー効果で観察した (Gd,Bi)3(Fe,Ga)5O12の磁区 NHK技研 玉城氏のご厚意による
読み出しは、レーザー光を絞ったときに回折限界で決まるスポットサイズで制限されるため、波長が短いほど高密度に記録される。読み出しは、レーザー光を絞ったときに回折限界で決まるスポットサイズで制限されるため、波長が短いほど高密度に記録される。 光ストレージには、読み出し(再生)専用のもの、1度だけ書き込み(記録)できるもの、繰り返し記録・再生できるものの3種類がある。 記録には、さまざまな物理現象が使われている。 光ストレージについて
スポットサイズ • レンズの開口数 • NA=nsinα • d=0.6λ/NA 現行CD-ROM: NA=0.6CD-ROM: λ=780nm→d=780nmDVD: λ=650nm→d=650nmBD: NA=0.85λ=405nm→d=285nmHD-DVD: NA=0.6λ=405nm→d=405nm α スポット径 d
光ストレージの分類 • 光ディスク • 再生(読み出し)専用のもの • CD, CD-ROM, DVD-ROM • 記録(書き込み)可能なもの • 追記型(1回だけ記録できるもの)) • CD-R, DVD-R • 書換型(繰り返し消去・記録できるもの)) • 光相変化 CD-RW, DVD-RAM, DVD-RW, DVD+RW, DVD-R, DVD+R, BD, HD-DVD • 光磁気: MO, GIGAMO, MD, Hi-MD, AS-MO, iD-Photo • ホログラフィックメモリ、ホールバーニングメモリ
光記録に利用する物理現象 • CD-ROM, DVD-ROM: ピット形成 • CD-R, DVD-R: 有機色素の化学変化と基板の熱変形 • CD-RW, DVD-RAM, DVD-RW, DVD+RW, DVR: • アモルファスと結晶の相変化 • MO, MD, GIGAMO, AS-MO, iD-Photo: • 強磁性・常磁性相転移 • ホログラフィックメモリ:フォトリフラクティブ効果 • ホールバーニングメモリ:不均一吸収帯
光ディスクの特徴 • リムーバブル • 大容量・高密度 • 現行10Gb/in2:ハードディスク(70Gbit/in2)に及ばない • 超解像、短波長、近接場を利用して100Gbit/in2をめざす • ランダムアクセス • 磁気テープに比し圧倒的に有利;カセットテープ→MD, VTR→DVD • ハードディスクに比べるとシーク時間が長い • 高信頼性 • ハードディスクに比し、ヘッドの浮上量が大きい
光ディスク MO ハードディスク 鈴木孝雄:第113回日本応用磁気学会研究会資料(2000.1) p.11に加筆 光ディスクの面記録密度の伸び
CD-ROM • ポリカーボネート基板:n=1.55 • λ=780nm → 基板中の波長λ’=503nm • ピットの深さ:110nm ~ ¼波長 • 反射光の位相差π:打ち消し http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/multimedia/cd.html
CD-ROMドライブ • フォーカスサーボ • トラッキングサーボ • 光ピックアップ http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/multimedia/cd.html
CD-RW • 光相変化ディスク • 結晶とアモルファスの間の相変化を利用 http://www.cds21solutions.org/main/osj/j/cdrw/rw_phase.html
光相変化記録 • アモルファス/結晶の相変化を利用 • 書換可能型成膜初期状態のアモルファスを熱処理により結晶状態に初期化しておきレーザ光照射により融点Tm (600℃)以上に加熱後急冷させアモルファスとして記録。消去は結晶化温度Tcr(400℃)以下の加熱緩冷して結晶化。 • Highレベル:Tm以上に加熱→急冷→アモルファス • Lowレベル:Tcr以上に加熱→緩冷→結晶化 DVD-RAM:GeSbTe系 DVD±RW: Ag-InSbTe系
相変化ディスクの記録と消去 • 融点以上から急冷:アモルファス→低反射率 • 融点以下、結晶化温度以上で徐冷:結晶化→高反射率 http://www.cds21solutions.org/main/osj/j/cdrw/rw_phase.html
記録状態:アモルファス状態 初期状態:結晶状態 R:大 R:小 記録 消去 レーザスポット 記録マーク 相変化と反射率
CD-R • 有機色素を用いた光記録 • 光による熱で色素が分解 • 気体の圧力により加熱された基板が変形 • ピットとして働く
DVD-ROM DVD-R DVD-RAM DVD-RW DVD+RW 容量(GB) 4.7 / 9.4 2層8.54 3.95 / 7.9 4.7 / 9.4 4.7/9.4 4.7/9.4 形状 disk disk cartridge disk disk マーク形成 材 料 ピット形成 1層 R=45-85 2層 R=18-30 熱変形型 有機色素 R=45-85% 相変化型 GeSbTe系 R=18-30% 相変化型 AgInSbTe系 R=18-30% 相変化型 AgInSbTe系 R=18-30% レーザ波長 レンズNA 650/635 0.6 650/635 0.6 650 0.6 638/650 0.6 650 0.65 最短マーク長 1層:0.4 2層:0.44 0.4 0.41-0.43 0.4 0.4 トラック幅 0.74 0.8 Wobbled Land pre-bit 0.74Wobbled L/G 0.74 Wobbled Land pre-bit 0.74 HF Wobbled groove 書き換え可能回数 - - 105 103-104 103-104 DVDファミリー
MO(光磁気)記録 • 記録: 熱磁気(キュリー温度)記録 • 光を用いてアクセスする磁気記録 • 再生: 磁気光学効果 • 磁化に応じた偏光の回転を電気信号に変換 • MO, MDに利用 • 互換性が高い • 書き替え耐性高い:1000万回以上 • ドライブが複雑(偏光光学系と磁気系が必要) • MSR, MAMMOS, DWDDなど新現象の有効利用可能
光磁気ディスク • 記録: 熱磁気(キュリー温度)記録 • 再生: 磁気光学効果 • MO: 3.5” 128→230→650→1.3G→2.3G • MD:6cm • iD-Photo, Canon-Panasonic(5cm)
光磁気記録の歴史 • 1962 Conger,Tomlinson 光磁気メモリを提案 • 1967 Mee Fan ビームアドレス方式の光磁気記録の提案 • 1971 Argard (Honeywel) MnBi薄膜を媒体としたMOディスクを発表 • 1972 Suits(IBM) EuO薄膜を利用したMOディスクを試作 • 1973 Chaudhari(IBM) アモルファスGdCo薄膜に熱磁気記録(補償温度記録) • 1976 Sakurai(阪大) アモルファスTbFe薄膜にキュリー温度記録 • 1980 Imamura(KDD) TbFe系薄膜を利用したMOディスクを発表 • 1981 Togami(NHK) GdCo系薄膜MOディスクにTV動画像を記録 • 1988 各社 5”MOディスク(両面650MB)発売開始 • 1889 各社 3.3 ”MOディスク(片面128MB)発売開始 • 1991 Aratani(Sony) MSR(磁気誘起超解像)を発表 • 1992 Sony MD(ミニディスク)を商品化 • 1997 Sanyo他 ASMO(5”片面6GB:L/G, MFM/MSR)規格発表 • 1998 Fujitsu他 GIGAMO(3.5”片面1.3GB)発売開始 • 2001 Sanyo ディジカメ用iD-Photo(2”, 780MB)発売 • 2002 Canon-松下 ハンディカメラ用2“3GBディスク発表 • 2004 Sony Hi-MD発表
光磁気媒体 • MOディスクの構造 ポリカーボネート基板 窒化珪素保護膜・ (MOエンハンス メント膜を兼ねる) Al反射層 MO記録膜 (アモルファスTbFeCo) groove land 樹脂
光磁気記録 情報の記録(1) • レーザ光をレンズで集め磁性体を加熱 • キュリー温度以上になると磁化を消失 • 冷却時にコイルからの磁界を受けて記録 M Tc 温度 Tc 光スポット 光磁気記録媒体 外部磁界 コイル
光磁気記録 情報の記録(2) • 補償温度(Tcomp)の利用 • アモルファスTbFeCoは 一種のフェリ磁性体なので 補償温度Tcompが存在 • TcompでHc最大: • 記録磁区安定 Hc M Tb FeCo Mtotal 室温 Fe,Co T Tb Tcomp Tc
S N N N S S 光磁気記録 情報の読み出し • 磁化に応じた偏光の回転を検出し電気に変換 D1 + - LD D2 偏光ビーム スプリッタ
差動検出系 偏光ビームスプリッター • 差動検出による高感度化 光センサー P偏光 偏光 S偏光 - 出力 + 光センサー
Bias field coil Recorded marks Track pitch Focusing lens MO film Rotation of polarization Beam splitter lens mirror PBS (polarizingbeamsplitter) Half wave-plate Laser diode Photo-detector MOドライブの光ヘッド
2種類の記録方式 • 光強度変調(LIM):現行のMOディスク • 電気信号で光を変調 • 磁界は一定 • ビット形状は長円形 • 磁界変調(MFM):現行MD, iD-Photo • 電気信号で磁界を変調 • 光強度は一定 • ビット形状は矢羽形
(a) (b) 記録ビットの形状
MO-SNOMで見た記録マーク 佐藤勝昭:応用物理69 [10] (2000) 1220-1221 SNOM:近接場顕微鏡
FeのL3吸収端のXMCDを用いて観測したMO媒体の磁区像FeのL3吸収端のXMCDを用いて観測したMO媒体の磁区像 SiN(70nm)/ TbFeCo(50nm)/SiN(20nm)/ Al(30nm)/SiN(20nm) MO 媒体 N. Takagi, H. Ishida, A. Yamaguchi, H. Noguchi, M. Kume, S. Tsunashima, M. Kumazawa, and P. Fischer: Digest Joint MORIS/APDSC2000, Nagoya, October 30-November 2, 2000, WeG-05, p.114. XMCD:X線磁気円二色性
Hext 1st layer 1st layer Wall AF 2nd layer 2nd layer (a)A-type (b)A-type Hext 1st layer 1st layer F Domain wall Wall 2nd layer 2nd layer (a)P-type P-type 交換結合膜
LIMDOW (オーバライト) Laser beam PL Laser beam PH PL Bias field (↓) PH Cooling process
光ディスク高密度化の戦略 • 回折限界の範囲で • 短波長光源の使用:青紫色レーザの採用 • 高NAレンズの採用:NA=0.85 • 多層構造を使う • 回折限界を超えて • 超解像技術を使う • 磁気誘起超解像:GIGAMOに採用されている技術 • MAMMOS, DWDD:磁気超解像を強化する技術 • 近接場を使う • SILの採用 • Super-RENS • Bow-tie antenna
光源の短波長化 • 我が国で開発された青紫色レーザーは、最近になって複数の会社から安定供給できるようになり、これを用いた光ディスクが登場した。光ディスクの面密度は原理的に1/d2で決まるので、波長が従来の650nmから405nmに変わることにより、原理的に2.6倍の高密度化が可能になる。 日亜化学青紫LD
光源の短波長化による高密度化 • =405 nmの青紫色レーザーを光源としNA=0.85の高NAレンズを用いるとd=0.28 mのスポットに絞り込みが可能 • ROMの場合は、ピットの内外からの反射光の干渉でデータを読みとるので、ピット径はdの半分以下にできる。従って、トラックピッチをd=0.28 mとしビット長をd/2=0.14 mとすると16 Gb/in2以上の面密度が得られる。 • 高NA(2.03)のSILを用い、トラックピッチを詰める(0.16)ことで100Gb/in2が達成可能 • RAMの場合は、マークの直径は光スポットと同程度なので、記録密度は8 Gb/in2程度である。