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住宅を対象とした 効率的な暖冷房・換気手法に関する研究 その4 集合住宅を対象とした 暖房時の室内温熱空気環境の CFD 解析. 正会員 ○鍛治紘子 同 赤林伸一 同 坂口 淳 同 須山喜美 同 山際直子. 前報(その3)では、 集合住宅を対象に、給排気口の位置の違いによる 居室の換気効率をミクロ解析で明らかにした。. 研究目的. 本報(その4)では、 ・ 換気方式の違い による居室の室内温熱環境や 換気効率をミクロ解析で明らかにする。 ・ 温風暖房時と床暖房時の相違 を明らかにする。. 解析対象の概要.
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住宅を対象とした効率的な暖冷房・換気手法に関する研究その4 集合住宅を対象とした暖房時の室内温熱空気環境のCFD解析住宅を対象とした効率的な暖冷房・換気手法に関する研究その4 集合住宅を対象とした暖房時の室内温熱空気環境のCFD解析 正会員 ○鍛治紘子 同 赤林伸一 同 坂口 淳 同 須山喜美 同 山際直子
前報(その3)では、 集合住宅を対象に、給排気口の位置の違いによる 居室の換気効率をミクロ解析で明らかにした。 研究目的 本報(その4)では、 ・換気方式の違いによる居室の室内温熱環境や 換気効率をミクロ解析で明らかにする。 ・温風暖房時と床暖房時の相違を明らかにする。
解析対象の概要 • 片廊下型板状タイプの中間階・中間住戸 • 専有面積77㎡の3LDK • 天井高 居室:2.5m • その他:2.1m CS:天井給気口(150×150mm)CE:天井排気口(150×150mm)W:壁給排気口(150×150mm) A:エアコン(H300×W840×D250mm) 床暖房を設置する範囲 *室内のドアにアンダーカット(H100×W200mm)を設置する。 図 解析対象の概要
換気効率が良い 室内上下温度差(3℃) 室温(20℃)-外気温(0℃) 1.0 完全拡散 換気効率が悪い 温熱環境と居住域平均局所空気交換効率(εp)の関係 図1 上下温度差係数と居住域平均εpの関係
室内上下温度差(3℃) 室温(20℃)-外気温(0℃) 室内上下温度差 室内外温度差 室内上下温度差3℃ 室温20℃ー外気温0℃ 上下温度差係数= 0.15 温熱環境と居住域平均局所空気交換効率(εp)の関係 温熱環境が悪い 温熱環境が良い 図1 上下温度差係数と居住域平均εpの関係
室内上下温度差(3℃) 室温(20℃)-外気温(0℃) 第3種 温熱環境と居住域平均局所空気交換効率(εp)の関係 第1種 温風暖房 第2種 床暖房 図1 上下温度差係数と居住域平均εpの関係
室内上下温度差(3℃) 室温(20℃)-外気温(0℃) 温熱環境と居住域平均局所空気交換効率(εp)の関係 温風暖房 床暖房 図1 上下温度差係数と居住域平均εpの関係
局所空気交換効率(εp)の空間相対頻度分布 図2 LDKのεpの空間相対頻度分布
局所空気交換効率(εp)の空間相対頻度分布 第2種 第1種 図2 LDKのεpの空間相対頻度分布
局所空気交換効率(εp)の空間相対頻度分布 第3種 図2 LDKのεpの空間相対頻度分布
局所空気交換効率(εp)の空間相対頻度分布 空調なし 図2 LDKのεpの空間相対頻度分布
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 1.4 1.2 1.4 <0.74回/h> <0.75回/h> 1.6 1.2 1.2 1.2 0.1 0.1 0.8 1.0 0.1 0.8 1.2 0.4 1.0 <0.63回/h> <0.64回/h> 1.4 0.0 換気効率が 良い εp case1-1-1(第1種、空調なし) <全体 0.54回/h> 完全拡散 1.0 <>内は換気回数 換気効率が 悪い (1)case1-1-1(第1種、空調なし) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 1.4 1.2 1.4 <0.74回/h> <0.75回/h> 1.6 1.2 1.2 1.2 0.1 0.1 0.8 1.0 0.1 0.8 1.2 0.4 1.0 <0.63回/h> <0.64回/h> 1.4 0.0 εp case1-1-1(第1種、空調なし) <全体 0.54回/h> <>内は換気回数 (1)case1-1-1(第1種、空調なし) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 1.4 1.4 1.0 <0.74回/h> <0.73回/h> <0.72回/h> <0.71回/h> 1.6 1.2 1.0 1.2 1.2 0.1 0.2 1.0 0.1 0.1 0.1 0.1 1.2 0.8 1.2 0.4 <0.72回/h> <0.67回/h> <0.70回/h> <0.66回/h> 0.0 1.2 εp case1-1-2(第1種、温風暖房) <全体 0.56回/h> 局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 case1-1-3(第1種、床暖房) <全体 0.57回/h> <>内は換気回数 (2)case1-1-2(第1種、温風暖房) (3)case1-1-3(第1種、床暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 1.4 1.4 1.0 <0.74回/h> <0.73回/h> <0.72回/h> <0.71回/h> 1.6 1.2 1.0 1.2 1.2 0.1 0.2 1.0 0.1 0.1 0.1 0.1 1.2 0.8 1.2 0.4 <0.72回/h> <0.67回/h> <0.70回/h> <0.66回/h> 0.0 1.2 εp case1-1-2(第1種、温風暖房) <全体 0.56回/h> case1-1-3(第1種、床暖房) 空調方式(温風暖房、床暖房)による差は見られない。 <全体 0.57回/h> <>内は換気回数 (2)case1-1-2(第1種、温風暖房) (3)case1-1-3(第1種、床暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 <0.67回/h> <0.68回/h> 0.9 1.0 1.6 0.5 0.2 0.1 1.2 1.2 1.2 0.1 0.8 1.2 1.3 0.4 <0.66回/h> <0.67回/h> 0.0 εp case2-2-2(第2種、温風暖房) <全体 0.53回/h> <>内は換気回数 (4)case2-2-2(第2種、温風暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 <1.28回/h> <1.41回/h> 1.5 1.3 1.6 0.9 1.1 1.3 1.2 0.6 1.1 0.8 0.6 0.7 0.5 0.4 <0.39回/h> <0.26回/h> 0.0 εp case3-1-2(第3種、温風暖房) <全体 0.59回/h> <>内は換気回数 (5)case3-1-2(第3種、温風暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 機械排気口 機械給気口 自然給排気口 2.0 0.8 <0.86回/h> <1.03回/h> 1.1 1.2 1.6 1.2 1.0 0.8 0.9 0.9 0.4 <0.43回/h> <0.95回/h> 0.0 εp case3-3-2(第3種、温風暖房) <全体 0.58回/h> LDKアンダーカット2倍 (H200×W200㎜) 和室ドア開放 <>内は換気回数 (6)case3-3-2(第3種、温風暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 2.0 0.8 1.4 <0.86回/h> <1.03回/h> 1.0 <0.67回/h> <0.68回/h> 1.1 1.2 <0.74回/h> <0.73回/h> 0.9 1.0 1.6 0.5 0.2 0.1 1.2 0.1 1.0 0.1 1.2 1.0 1.2 0.1 0.1 0.8 0.9 0.9 1.2 1.3 0.4 <0.43回/h> <0.95回/h> <0.66回/h> <0.67回/h> <0.67回/h> <0.70回/h> 0.0 1.2 第2種 第1種 第3種 εp 第1種機械換気が 最も良好な空気環境 (4)case2-2-2(第2種、温風暖房) (6)case3-3-2(第3種、温風暖房) (2)case1-1-2(第1種、温風暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
①床暖房は、温風暖房と比較して室内上下温度差が小さく、温熱環境は良好である。①床暖房は、温風暖房と比較して室内上下温度差が小さく、温熱環境は良好である。 ②空調なしの場合は、暖房時に比較してεpの分布が広範囲に渡り、相対頻度の最大値が小さくなる。 ③暖房時は空気が室内で完全拡散する為、換気効率が向上し、 εpは空調方式(温風暖房及び床暖房)による差が見られない。 ④換気方式によって換気効率に差が見られる。第1種機械換気では、全ての居室でεpが1.0を超えるが、第2種機械換気では洋室1、洋室2で、第3種機械換気ではLDK、和室で1.0以下となり、第1種機械換気に比較して換気効率が悪くなる。 ⑤換気量は、換気方式に関わらず設定換気風量(0.5回/h)を超え、第3種、第1種、第2種機械換気の順に少なくなる。 まとめ
解析対象の概要 • 片廊下型板状タイプの中間階・中間住戸 • 専有面積77㎡の3LDK • 天井高 居室:2.5m • その他:2.1m CS:天井給気口(150×150mm)CE:天井排気口(150×150mm)W:壁給排気口(150×150mm) A:エアコン(H300×W840×D250mm) 床暖房を設置する範囲 *室内のドアにアンダーカット(H100×W200mm)を設置する。 図1 解析対象の概要
解析方法 汎用流体解析ソフト(STREAM)を用いて、換気方式、給排気口の位置、空調方式(温風暖房及び床暖房)を変化させた場合の室内温度分布と空気齢*1を用いた局所空気交換効率(εp)の解析を行う。 *1:空気齢は、外気が室内に供給されてからある点に到達する までの平均時間であり、短いほど新鮮な外気が供給される 程度を示す。
(1) (2) 評価方法 換気効率は、空気齢を用いた室内の換気の良否を示す指標である局所空気交換効率(εp)を用いて評価する。 局所空気交換効率(εp)は完全拡散の場合に1.0となり、値が大きいほど換気効率が良いことを示す。 τp:局所空気齢(s) τn:名目換気時間(s) V:室容積(m3) Q:換気量(m3/s)
表1 解析case 解析case 図1 解析対象の概要
表2 解析条件 解析条件
名目換気時間 局所空気交換効率(εp)= 局所平均空気齢 空気齢の概念 排気口 評価点P 空調・換気による供給空気が室内のある点に至るまでに要した時間を示す変数を空気齢という。 給気口から室内評価点までの平均到達時間が短いほど、空気が汚染される可能性は低く、新鮮な空気が到達しやすいと判断できる。 給気口 空気齢 図 空気齢の概念図 本研究では、室内の換気の良否を示す指標である局所空気交換効率を用いて評価する。
機械換気システムの概要 第1種機械換気システムは給気ファン、排気ファンの両方を設置し、換気を行う。 室内の圧力を自由にコントロールすることが出来、部屋単体で換気システムを完結したい場合に用いられる。 第2種機械換気システムは給気ファンを設置し、排気は自然排気により行なう。 室内の圧力が正圧に保たれるため、室内の空気を清浄に保ちたい部屋に用いられる。 第3種機械換気システムは排気ファンを設置し、給気は自然給気により行なう。 室内の圧力が負圧に保たれるため、汚染質が発生しやすい部屋で用いられることが多い。
局所空気交換効率(εp)の分布と換気回数 2.0 1.4 1.0 0.8 1.6 1.1 0.9 1.2 1.0 0.5 0.2 1.2 0.1 1.0 0.1 0.1 1.2 0.1 1.2 0.1 1.0 0.8 0.9 1.2 0.9 1.3 0.4 1.2 0.0 第2種 第1種 第3種 εp 0.67回/h 0.86回/h 0.68回/h 1.03回/h 0.74回/h 0.73回/h 全体 0.53回/h 全体 0.56回/h 全体 0.58回/h 0.67回/h 0.70回/h 0.66回/h 0.67回/h 0.43回/h 0.95回/h (4)case2-2-2(第2種、温風暖房) (6)case3-3-2(第3種、温風暖房) (2)case1-1-2(第1種、温風暖房) 図3 代表的なcaseのεpの分布と換気回数(床上1.1m)
温度分布 温度 (℃) LD LD LD LD 洋室1 収納 K K K K 30 25 洋室1 収納 20 18 20 10 6 15 19 洋室1 収納 21 18 18 17 19 10 20 21 23 8 14 23 21 21 19 19 14 20 19 5 17 19 18 10 18 17 17 17 10 17 16 洋室1 収納 0 17 22 21 21 15 第1種 温風暖房 (1)case1-1-2 第1種 床暖房 (2)case1-1-3 第3種 温風暖房 (3)case3-1-2 第3種 床暖房 (4)case3-1-3 鉛直断面X 図4 代表的なcaseの温度分布(鉛直断面X)
温度分布 温度 (℃) 洋室1 収納 30 K K LD LD 25 20 18 20 10 6 15 19 洋室1 収納 17 18 21 10 18 19 23 8 20 21 14 23 21 21 20 5 19 19 17 19 19 14 18 18 10 17 17 10 17 17 16 0 17 22 21 21 15 第1種 温風暖房 (1)case1-1-2 温風暖房時は、上下温度差が大きくなる。 第1種 床暖房 (2)case1-1-3 第3種 温風暖房 (3)case3-1-2 第3種 床暖房 (4)case3-1-3 鉛直断面X 図4 代表的なcaseの温度分布(鉛直断面X)
温度分布 温度 (℃) 30 K K LD LD 25 洋室1 収納 20 18 20 10 6 15 19 18 17 10 21 18 19 20 21 23 14 8 23 21 21 19 19 14 19 20 5 17 18 19 収納 洋室1 17 10 18 17 17 10 0 17 17 16 22 21 21 15 第1種 温風暖房 (1)case1-1-2 第1種 床暖房 (2)case1-1-3 床暖房時は、上下温度差が小さくなる。 第3種 温風暖房 (3)case3-1-2 第3種 床暖房 (4)case3-1-3 鉛直断面X 図4 代表的なcaseの温度分布(鉛直断面X)
温度分布 温度 (℃) LD LD LD LD 洋室1 収納 K K K K 30 25 洋室1 収納 20 18 20 10 6 15 19 洋室1 収納 21 18 18 17 19 10 20 21 23 8 14 23 21 21 19 19 14 20 19 5 17 19 18 10 18 17 17 17 10 17 16 洋室1 収納 0 17 22 21 21 15 第1種 温風暖房 (1)case1-1-2 第1種 床暖房 (2)case1-1-3 第3種 温風暖房 (3)case3-1-2 第3種 床暖房 (4)case3-1-3 鉛直断面X 図4 代表的なcaseの温度分布(鉛直断面X)