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2008 年 4 月1 0 日 3 年生講義 1- 2 限. グラム陽性菌とその感染症. 病態病理学系微生物学分野 早川 智. Hans Christian Joachim Gram 1853-1938. これだけは暗記. グラム陽性菌. ペプチドグリカン層が厚く脂質が少ない グラム陰性菌に比較して,毒性が低い LPS によるショックをきたさない β ラクタム系抗生物質に感受性が高い. ブドウ球菌. 直径 1µm 程度のグラム陽性通性嫌気性球菌 カタラーゼ陽性 , ブドウ糖を嫌気的に発酵 耐塩性であり, 35〜40℃ でよく生育する
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2008年4月10日3年生講義 1-2限 グラム陽性菌とその感染症 病態病理学系微生物学分野 早川 智
グラム陽性菌 • ペプチドグリカン層が厚く脂質が少ない • グラム陰性菌に比較して,毒性が低い • LPSによるショックをきたさない • βラクタム系抗生物質に感受性が高い
ブドウ球菌 • 直径 1µm程度のグラム陽性通性嫌気性球菌 • カタラーゼ陽性,ブドウ糖を嫌気的に発酵 • 耐塩性であり,35〜40℃でよく生育する • コロニーの色で分類→黄色ブドウ球菌が重要 • 35種あるが,他に表皮球菌・腐生ブ菌が重要 • 臨床的にはコアグラーゼ陽性(大部分黄ブ菌)/陰性 • 皮膚や鼻腔,咽頭,消化管,膣などの常在菌 • 化膿性炎症や毒素性食中をきたす
黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus • 皮膚や毛嚢に常在するが,損傷がなければ増殖しない • 多くの病原因子がある(後述) • 感染病原性:化膿性疾患や肺炎、急性心内膜炎、菌血症など • 毒素病原性:食中毒、毒素性ショック症候群(Toxic shock syndrome, TSS)、熱傷様皮膚症候群など
化膿性炎症 • 癰、癤、伝染性膿痂疹、蜂窩織炎,膿瘍 • カテーテルや人工弁,人工関節に付着して深部限局性感染を起こす
黄色ブドウ球菌と抗生剤 • ペニシリンGカリウム(penicillin G)は多くのグラム陽性球菌に効果があるが、ブドウ球菌に効かない。 • 黄色ブドウ球菌にはセファメジン(cefazolin)が優れている。
足利尊氏 「愚管抄」延文三年四月十三日 「鎌倉大納言此間有腫物事,自昨日聊有増気云々」、同二十三日「大樹蚊触事,以専使訪之,畏承由有返答」 「公家補任」「源尊氏 五十四 征夷大将軍四月三十日薨,自至四月十五日癰創所労,六月三日贈左大臣従一位」
黄ブ菌の病原因子 • プロテインA - Fc領域に結合 • フィブロネクチン結合因子 (定着因子) • タイコ酸 - (定着因子) • エンテロトキシン • TSST-1(毒素性ショック症候群毒素-1) • 表皮剥脱毒素 - スーパー抗原 • 溶血素(ヘモリジン)- α溶血 • ロイコシジン • コアグラーゼ • スタフィロキナーゼ • プロテアーゼ、DNase、リパーゼ
黄ブ菌による毒素型食中毒 • 耐熱性のエンテロトキシンにより生じる • 汚染された食品を食べたあと2〜3時間で発症 • 悪心・嘔吐が特徴で腹痛や下痢は稀 • 比較的短時間で軽快するがショックをきたすこともある • 抗生物質は無効である
雪印集団食中毒事件(2000年) • 北海道大樹工場ー大阪工場の低脂肪牛乳により発症. • 認定患者13424人
スーパー抗原 • T細胞(CD4陽性ヘルパーT細胞と、CD8陽性キラーT細胞)表面のTCR Vβ領域TCRCD3複合体のβ鎖と、抗原提示細胞(単球・マクロファージなど)のα鎖に結合。 • スーパー抗原は、抗原非特異的に、またMHCclassII個体差に無関係に、T細胞を活性化
臨床的に重要なスーパー抗原 TSST-1(toxici shock syndrome toxin-1)黄色ブドウ球菌が産生する外毒素TSS(toxic shock syndrome)高熱、表皮剥離を伴う発疹、低血圧などをみる NTED(Neonatal TSS-like exanthematous disease) 新生児に発症 血小板減少が特徴 SpeA(streptococcal pyrogenic exotoxin A)A群溶血性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)が産生する毒素。猩紅熱の原因。 Ypm(Yersinia pseudotuberculosis-derived mitogen)Yersiniapseudotuberculosisが産生 猩紅熱や川崎病に類似した急性全身性感染症
化膿レンサ球菌Streptococcus pyogenes • グラム陽性通性嫌気性球菌 • A群β溶血性レンサ球菌が重要 • 最も毒性の強い細菌のひとつ(人食いバクテリア) • 健康なヒトの咽頭や消化管、表皮にも生息する常在細菌の一種であるが、各種の化膿性疾患や、産生する毒素による全身性疾患、あるいは感染後に一種の合併症として起きる免疫性疾患など、多様な疾患の原因になる • 急性扁桃炎・伝染性膿痂疹・壊死性筋膜炎など • 毒素性ショック症候群・猩紅熱 • 免疫疾患としてリウマチ熱,血管性紫斑病,急性糸球体腎炎 • ペニシリンGが第一選択。セフェムも多くの場合有効 • ABPC,AMPCは避ける(伝単との鑑別が難しいため)
腸球菌 • カタラーゼ非産生(連鎖球菌の一種) • 病原性のあるのはEnterococcus faecalisとEnterococcus faecium • 糞便中の常在菌であるが,外界では増殖しない(人糞汚染の指標となる) • 病原性が低く日和見感染を起こす.致命率はかなり高い • 常在菌であり内因性感染症として尿路感染症、胆道感染症、敗血症、亜急性心内膜炎などを起こすが, 多くはPCに感受性. • バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は手強い
腸球菌の治療 • 腸球菌(Enterococcus)にセフェム系抗菌薬は効果がないが、AMPC(ampicillin)は効果がある。 • カルバペネム系(チエナム(imipenem)等)も効果があるが、ペニシリン系に劣る。
バンコマイシン耐性腸球菌vancomycin-resistant Enterococcus, VRE • 家畜飼料への抗生物質(Avoparcin)の大量投与が原因 • 日和見感染を来たした場合,難治性 • 治療薬はリネゾリド(ザイボックス)と、キヌプリスチン・ダルホプリスチン(シナシッド)
Streptococcus mutans • グラム陽性通性嫌気性の連鎖球菌 • 7種類あり, S. mutansとS. sobrinusが重要 • スクロースを基質として、グルコシルトランスフェラーゼによりグルカンを産生 • グルカンにより、菌が歯の平滑面に付着 • スクロースやマルトースなどの糖類から乳酸を産生し,口腔内環境を酸性(最高でpH4近く)にする
齲歯(虫歯) • 口腔内細菌が糖質から作った酸により歯質が脱灰されて起こる、歯の実質欠損 • 歯周病と並び、歯科の二大疾患の一つである。 • どの世代でも生じるが歯の萌出後数年は石灰化度が低いためう蝕になりやすい
肺炎球菌Streptococcus pneumoniae • 1926年に Diplococcus pneumoniae(肺炎双球菌)命名 • 液体培地内で鎖状の増殖を呈することから、1974年に Streptococcus pneumoniae(肺炎レンサ球菌)と改称 • 血液寒天培地に発育し、α溶血性 • コロニーは自己融解のために中央が陥凹 • 肺炎(市中肺炎の大半),急性中耳炎(小児),髄膜炎(治療開始が遅れると予後不良)をきたす • 高齢者や免疫低下者には23価不活化ワクチンが有効 • ペニシリン系,セフェム系が有効だが耐性菌が増加している
肺炎球菌肺炎 • 古典的なペニシリンGが劇的に奏効する • 第二―第三世代セフェム系やマクロライド,ニューキノロンも有効だが,菌交替現象を防ぐため,極力選択性の高い抗生剤を選ぶ • PC耐性肺炎球菌は投与量を増やすことである程度対応可能
クロストリジウム属(Clostridium) • 偏性嫌気性芽胞形成するグラム陽性桿菌 • 土壌内や腸内などの酸素濃度が低い環境に生息 • SODやCatalaseなど活性酸素を無毒化する酵素を持たないため、酸素環境下では不活化するが耐久性の高い芽胞を作る • 強い神経毒性がある
破傷風 • 破傷風菌Clostridium tenaniグラム陽性の嫌気性菌で、胞子の形で土壌中に広く分布 • 外傷より侵入(傷が分らないことも多い)新生児破傷風(途上国) • 潜伏期:3-21日 • 第一期:開口困難,項部強直 • 第二期:強い開口障害と顔面筋の緊張、硬直,痙笑(破傷風顔貌) • 第三期:後弓反張,強直性痙攣 • 第四期:筋の強直、腱反射亢進 • 診断:嫌気培養・PCR • 治療:TIG の投与,感染部位の充分な洗浄とデブリードマン,抗菌薬(PC,セフェム)を投与する。対症療法として、抗痙攣剤の投与、呼吸や血圧の管理
Tetanospasmin • 破傷風菌の外毒素.分子量約15万の蛋白質(100kDの重鎖と50kD軽鎖の二量体) • プラスミドがコードする • 神経線維の逆行性輸送による抑制性シナプスのAch遊離の抑制 • α系,γ系運動神経の興奮 • 中枢運動ニューロンの興奮亢進 を来たし、三叉神経麻痺による破傷風顔貌、強直性痙攣、弓反り反射、最後に呼吸筋の硬直麻痺による死亡する • ホルマリン処理により失活→toxoid
Sir Charles Bell's portrait of a soldier dying of tetanus (1774 - 1842)
ボツリヌス菌Clostridium botulinum • グラム陽性の大桿菌・偏性嫌気性菌 • 芽胞の形で広く存在し,A~G型があり,芽胞で土壌中に分布するA、B型,海底や湖沼に分布する、E型が病原性 • 1896年Emile van Ermengemが発見
ボツリヌス毒素 ボツリヌス毒素Botulinum toxin は自然界における最強の毒素のひとつである 神経細胞のSNAREタンパク質を標的に切断する (テタヌス毒素と同様) NMJでAch放出を抑制(但し上位中枢には作用しない) 加熱により失活する ナチス,イラク,オウム真理教が兵器(テロ)のため研究 医療用にも使用される (A型ボツリヌス毒素製剤Botox)が斜視,眼瞼痙攣,片側顔面痙攣,痙性斜頸に適応 B型ボツリヌス毒素も米国で斜視、痙性斜頸、眼瞼痙攣、多汗症の適応承認 美容外科領域においても多く使用される
偽膜性腸炎 pseudomembranous enterocolitis • 菌交代現象による Clostridium diffcileの増殖。 • 高齢者のS状結腸に好発 • クリンダマイシン、PC、セフェム系による菌交替現象 • 大腸炎症状(下痢、粘血便、発熱、腹痛、しぶり腹) • 内視鏡で、膜様物が大腸粘膜に付着 • 直ちに、抗生物質投与を中止し,バンコマイシン内服(腸管から吸収されない) メトロニダゾール(保険未適用) • 禁忌:抗コリン薬(腸管蠕動抑制作用で病態が悪化)
ガス壊疽 • Clostridium属 (C. perfringens 他. C.novyi 、 C. sporogenes 、 C. septicum 、 C.bifermentans など)の感染より皮下にガスがたまる進行性の感染症 • 偏性嫌気性、芽胞を持つグラム陽性桿菌 • 土壌、ヒト腸管内の常在菌 • 糖尿病や免疫不全状態など基礎疾患があることが多い • 激痛とともに皮膚の水疱や血行障害を起こし、筋肉組織が壊死となる。進行は急激で、頻脈、血圧低下、発汗、不穏、無関心などの症状を呈し、ついにはショックとなり死亡する。
ガス壊疽ー2 • 挫滅された筋組織や開放骨折、あるいは異物の存在や創およびその周辺組織に循環障害が重要 • 受傷後もしくは手術後8時間~20日目(平均4日)ころに創部に疼痛が出現し、捻髪音を伴い、浮腫や腫脹を伴って急速に病巣が拡大する。 • 皮膚は初め蒼白、次いで赤紫色になり、しばしば出血性の水疱を伴う。滲出液が出現し、不快な甘酸っぱい臭いがする。 • 創部局所は高度の壊死性変化をきたし、悪臭のあるガスを発生する。急激に全身症状が出現し、頻脈・循環不全がみられ、ショック、DIC、腎不全、肝不全が出現し、ついには死亡する。
ガス壊疽 治療 • 高圧酸素療法 • 抗生物質:ペニシリンGを1,000~4,000万単位投与する。非 Clostridum 例ではセフェム系 • 創傷の解放と過酸化水素水洗浄。壊死組織の切除 • 基礎疾患(糖尿病など)のコントロール
バシラス(バチルス)属 • 芽胞を形成,通性好気性グラム陽性桿菌 • カタラーゼ陽性 • 枯草菌 が細菌学実験に用いられる • 農学では納豆菌 • 病原菌としては炭疽菌(B. anthracis)とセレウス菌(B. cereus)が重要
炭疽菌(Bacillus anthracis) • 1 × 5-10 µmと、病原性細菌の中では最大の円柱状で連鎖桿菌で、周囲を莢膜が囲む。鞭毛はなし • 生育環境が悪化すると菌体の中央付近に卵円形の芽胞を形成する • 70% ののエタノールで不活性化されない • 土壌中の常在細菌であるが、家畜やヒトに感染して炭疽病を発病(壊死部分が黒くなる) • PC系,ニューキノロン,TC系が有効 • 家畜には弱毒生ワクチンが,人には成分ワクチンが開発されているが防御効果は不完全
炭疽菌の外毒素 • 3種類外毒素が知られ,すべて毒素プラスミド pXO1上に存在 • 防御抗原(PA, protective antigen):細胞膜の受容体と結合して,細胞膜表面のプロテアーゼ(furin)による部分切断を受けて、活性型となる。その後7量体を形成して,細胞膜上の脂質ラフトに移動し、そこからエンドサイトーシス他の二つの毒素を送り込む • 浮腫因子(EF, edema factor):イオンチャンネル活性がある • 致死因子(LF, lethal factor): メタロプロテアーゼ 活性がある
肺炭疽の診断と治療 • 肺炭疽の潜伏期は1-5日。発病初期には、発熱、乾性咳そう、筋肉痛、倦怠感などの急性ウイルス性上気道炎様症状を呈する • 縦隔の拡大が特徴(出血性縦隔炎) • 通常は発病後、数日以内で重症化し、半数近くに髄膜刺激症状を伴い、呼吸困難にて死に至る • 早期の診断及び抗菌薬投与がきわめて重要 • 血液培養,皮膚,髄液からのPCR • 多くはPC、CP、TC、EM、SM、NQ感受性 • 肺炭疽の二次感染はまずなし
コリネバクテリウム • 放線菌に分類されるグラム陽性桿菌 • 菌体の両端または片端が膨れた、棍棒状の形態 • 結核菌と比較的近縁であり、細胞壁にミコール酸を含有 • 細菌外毒素を産生 • 病原菌としてはジフテリア菌が重要
ジフテリア菌 Corynebacterium diphtheriae • ジフテリアの病原菌. 通性好気性の1.0~8.0×0.3~0.8μmの細長いグラム陽性桿菌 • 形状はやや多形性で、棍棒状や亜鈴状、まっすぐなものや湾曲しているものなどが混在する • 柵状や松葉状に重なりあっている場合も見られ、異染小体染色により菌体の末端に異染小体染 • 1883年にKlebsにより患部の偽膜で観察され、1884年にLofflerが培養に成功 • 毒素遺伝子を保有するバクテリオファージが感染した菌のみが毒素を産生 • コロニーの形態、糖の分解能および溶血性等の違いにより 3 種類のバイオタイプ(gravis, mitis, intermedius)に分類されているが、病原性との間に密接な関係はない
ジフテリア(diphtheria) • ジフテリア菌を病原体とする上気道の粘膜感染症 • 咽頭・扁桃ジフテリア、喉頭ジフテリア、鼻ジフテリア、 皮膚ジフテリア、 眼結膜ジフテリア、生殖器ジフテリアなど • 保菌者の咳などによって飛沫感染 • 発症するのは10%程度で、90%は不顕性感染 • ワクチン(トキソイド)が有効日本では激減
ジフテリア • 主要症状は 咽頭の偽膜性炎症 • 眼、生殖器、腸管など全ての粘膜組織が感染の対象となる。 • 心筋炎、神経炎、血小板減少などをきたすが、毒素非産生菌の感染の場合は症状は軽い。 • 早期に心筋炎を発症すると死亡率が高くなる • 運動神経を中心とした神経炎が見られるが重症化を免れた場合、やがて回復する。 • 軟口蓋の麻痺(3週目)や眼筋、手足、横隔膜の麻痺(5週目)、さらに二次性肺炎、横隔麻痺による呼吸障害、小児では、中耳炎、呼吸不全が見られる場合もある。 • 感染例の多い咽頭ジフテリアの場合は、厚い偽膜と咽頭粘膜の浮腫により気道を閉塞することもある • 熱は通常高くない。重症者では虚脱皮膚の蒼白、頻脈、意識障害、昏睡となり6-10病日で死亡する場合があり、下顎部と前頚部の著しい浮腫とリンパ節腫張を伴い、特徴的な "bullneck"を示す。死亡率は平均で5-10 %、5才以下、および40才以上では20 %以上とされている。
ジフテリアー診断と治療 • 病変部位からジフテリア菌を分離する • 抗菌薬や抗毒素を投与する前に、病変部位の材料(偽膜、咽頭変色部位、潰瘍部位など)の グラム染色(陽性桿菌)と異染小体染色を行うとともに、PCR 法でジフテリア毒素遺伝子の検査、 およびチンスダール培地、亜テルル酸塩加血液寒天培地、レフレル培地などで分離培養する。 • 分 離された菌の毒素産生能については、寒天内沈降反応法(Elek 法)や培養細胞法、ウサ ギ試験法、モルモット試験法などを行う。生化学性状試験は、市販品のアピコリネキット やRap ID CB Plusを用いる • 治療開始の遅れは予後に著しい影響を与えるので、臨床的に疑えば確定診断 を待たずに治療を進める • PC,EMなどに感受性 • 血清療法は毒素を中和するが,アナフィラキシーの危険あり
リステリア感染症 • Listeria monocytogenesは 通性嫌気性の無芽胞グラム陽性桿菌 • カタラーゼ陽性.低温(4℃)での増殖が可能 • 感染した宿主の細胞内と細胞外の両方で増殖する • 耐塩性があることから,食品(今まで,コールスローやナチュラルチーズの報告あり)を介して経口感染 • 病原性は低いが,高齢者,免疫低下患者,妊婦に感染すると重篤化する • AMPCが第一選択
周産期リステリア症 • 母体自体での症状は軽いことが多い • 経胎盤感染で流死産, 胎児敗血症、新生児髄膜炎や新生児敗血症の原因になる • 胎盤の通過にはActA 蛋白が関与(Infect Immun. 2007 Feb;75(2):950-7)