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平成 20 年度 設計演習. ~鋼矢板護岸の設計~. 平成20年7月15日. 本日の内容. 支点反力の求め方 鋼矢板の断面の決定 タイロッドの設計 腹起こしの設計 設計計算例の説明 各自の設計条件のチェック. 支点反力の求め方(仮想交点法). 矢板に作用する最大曲げモーメントおよびタイ材取付点反力は,矢板の剛性,根入れ長,地盤の硬軟等を考慮した適切な方法により算定する. (参考資料 No.1 p.672 ). タイロッド.
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平成20年度 設計演習 ~鋼矢板護岸の設計~ 平成20年7月15日
本日の内容 • 支点反力の求め方 • 鋼矢板の断面の決定 • タイロッドの設計 • 腹起こしの設計 • 設計計算例の説明 • 各自の設計条件のチェック
支点反力の求め方(仮想交点法) 矢板に作用する最大曲げモーメントおよびタイ材取付点反力は,矢板の剛性,根入れ長,地盤の硬軟等を考慮した適切な方法により算定する.(参考資料No.1 p.672) タイロッド タイロッド取付点と海底面を支点とし,海底面から上の土圧及び残留水圧が荷重として作用する単純ばりと仮想して,最大曲げモーメントおよびタイ材取付点反力を求める 主働土圧+残留水圧 D.L 受働土圧
主働土圧+残留水圧:P l lT 海底面 タイロッド取付点反力:AP 仮想交点反力:RD P:合力(tf/m) AP:タイロッド取付点反力(tf/m) RD:仮想交点反力(tf/m) l:仮想交点から合力作用点までの距離(m) lT:仮想交点からタイロッド取付点までの高さ(m) Mmax:最大曲げモーメント Z:鋼矢板の断面係数(cm3/m) s:曲げ応力度(kgf/cm2) s a:許容曲げ応力度(kgf/cm2)
タイロッド取付点におけるモーメントの釣り合いタイロッド取付点におけるモーメントの釣り合い
最大曲げモーメント せん断力Qx=0→Mx=Mmax ・・・① ・・・② ・・・③ ②式より,Qx=0として,Mmaxの生じる位置を求める →xを①,③式に代入 最大曲げモーメント
鋼矢板の断面決定 仮想ばり法により求めた最大曲げモーメントに耐えうる断面力を有する部材を選定する. • 使用する鋼矢板の選定(材質,種類などなど) • 使用環境→護岸(海岸)→腐食に対する検討 →安全性のある構造物の設計 ところで,断面力が大きい,すなわち外力に対して断面力に余裕があるほど安全 →経済性の観点からは望ましくない 安全性+経済的な構造物→設計者の腕の見せ所
タイロッドの設計(配布資料p.101) タイ材に作用する張力は,矢板に作用する曲げモーメント及びタイ材取付点反力を基に算定する(参考資料No.1,p.681) T:タイ材の張力(tf) Ap:タイ材取付点反力(tf/m) l:タイ材取付点間隔(m) q:タイ材取付点で立てた矢板面への垂線とタイ材の傾斜角(°)=0° タイロッド sa:タイ材の許容応力度(kgf/cm2) A:タイロッドの断面積(cm2)
腹起こしの設計(配布資料No.1 p.101) 矢板などが土圧や水圧でふくれ出したり,倒れたりしないように,押さえのために取りつける横材のこと 腹起し材
タイロッド取付点を支点とし,タイロッド取付点反力APが等分布に作用する3径間連続梁として設計タイロッド取付点を支点とし,タイロッド取付点反力APが等分布に作用する3径間連続梁として設計 イメージ AP l l l Mmax:腹起こしに作用する最大曲げモーメント Z:腹起こしの断面係数
設計計算例の説明 配布資料No.1 p.111~113
根入れ長の決定 未知の根入れ長Dを含む方程式を満足しうるDの値を求める. • 数値は0.1m単位で丸めること. • 例:D>5.238m⇒5.3m,5.67m⇒5.7m 鋼矢板長:l(m) 天端高さ+水深+根入れ長 設計例では,D:12.5m,Hw:7.5m,C.H.:3.5m 12.5+7.5+3.0=23.0m この設計では,鋼矢板とタイロッド,腹起こしを一体化させるために,この部分をコンクリートで保護している
鋼矢板の断面決定 ①:使用する鋼矢板の選定:SY295材(sa=1800kgf/cm2) (配布資料No.1p.46) ②:鋼矢板に作用するMmaxより断面係数Zを算出 Mmax=52.911tf・m/m ⇒断面係数Z≧2940(cm3/m)
③:②で求めたZを満足する性能を有する鋼矢板の選定③:②で求めたZを満足する性能を有する鋼矢板の選定 (配布資料No.1p. 6-7) 鋼矢板の腐食及び防食法に関する規準 ⇒FSP-ⅤL(Z1=3150cm3/m) ④:腐食の検討(50年) (配布資料No.1p. 457~) 海側 陸側 表より 海側(t1)=0.03mm/年(海底泥層中)=0.03×50=1.5mm 陸側(t2)=0.02mm/年(残留水位より下)=0.02×50=1.0mm 耐用年数×腐食代=腐食代:a=t2/t1=1.0/1.5=0.667
⑤:腐食時の断面係数(Z2)の決定 (配布資料No.1p. 457~)
88% α t1 Z Z/Z0 Z:腐食時の断面係数 Z0:腐食してない場合 Z2=Z1×0.88=3150×0.88=2770<2940 Z2<Z;すなわち,腐食が進行するとMmaxに耐えうるだけの断面力を保持することができない.Z1>Z2>Z:これを満たすような断面係数を有する矢板を選定する.
タイロッドの断面決定 • タイロッドの選定(材質,種類等) (配布資料No.1p.47)
取付間隔の決定 T:タイロッド張力(tf) AP:タイロッド取付点反力(tf/m) l:タイロッド取付間隔(m) sa:許容応力度 • 腐食の検討(50年) 腐食代:Δd=2×0.03mm/年×50年 陸上側,残留水位より上 ※タイロッド取付位置が残留水位より下の人は0.02mm タイロッド断面
タイロッドに作用する張力 T=AP・lP ※取付間隔に関する指針が見つからなかった為,設計例に準じて,lP=2.00mとしてください. • タイロッドの直径の決定 使用するタイロッドの直径決定 直径の寸法は規格化されています. 配布資料No.1p.443-449
腹起こしの断面決定 • タイロッドの選定(材質,種類等) (配布資料No.1p.456) コンクリートで捲きたてる⇒腹起こしやタイロッドの取付をコンクリートで覆っている⇒腹起こしは外気に曝露されないことから,腐食に関する検討は行わない. Mmax:腹起こしに作用する最大曲げモーメント Z:腹起こしの断面係数 溝形鋼を使用 (2つ重ね合わせて用いるものとする)