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MSO と電話事業者の戦略. 2008年9月. NSI Research, Inc. 会社概要 1987 年にシリコンバレーで設立。 調査・コンサルティング分野は IT、 通信、それに放送 1994 年に双方向 TV サービス分野のニュースレターの The Compass を出版開始 業務内容 委託調査&リテイナー・コンサルティング 出版: The Compass, および放送分野のレポート 若山(テッド)隆 オクラホマ州立大学イーストセントラル校のメディアとコミュニケーション学部学士
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MSOと電話事業者の戦略 2008年9月
NSI Research, Inc. • 会社概要 • 1987年にシリコンバレーで設立。 • 調査・コンサルティング分野はIT、通信、それに放送 • 1994年に双方向TVサービス分野のニュースレターのThe Compassを出版開始 • 業務内容 • 委託調査&リテイナー・コンサルティング • 出版: The Compass,および放送分野のレポート • 若山(テッド)隆 • オクラホマ州立大学イーストセントラル校のメディアとコミュニケーション学部学士 • カリフォルニアの調査会社Strategic Inc.の調査部長を経て、NSIを設立
NSI Research, Inc. • 最近の委託調査 • ケーブルTV事業者の収入構造と広告市場 • 欧米グローバル企業のR&D管理体制の調査 • メッセージング・セキュリティー市場 • コミュニティー・チャンネルの現状 • 緊急通信サービスの仕組み • 米国の700 MHz帯競売の背景 • 米国MSOの戦略調査 • Enterprise DRM市場と競合 • OCAP市場とベンダー動向 • P2Pとネットワーク中立性問題に関する調査 • 米国多チャンネルサービス市場 • 組み込みデータベース市場と競合の調査 • セキュリティーソフトウェア市場 • 欧米の放送に関する規制調査 • 米国における通信事業者のビデオ市場参入に関する規制 • 欧州と北米のデジタルSTB市場 • 米国の携帯電話向けコンテンツサービスの動向
ケーブルTV事業者の戦略(1) • トリプルプレー戦略は成功しているが… • ケーブルTV事業者の提供するケーブルモデムには2007年末で、3516万世帯が加入しており、ブロードバンド・アクセス市場で56.7%のシェアを持っている。さらに、2007年末では1510万世帯がケーブルTV事業者の提供する固定電話のサービスに加入をしている。 • ケーブルTV世帯、6480の内、53.3%はケーブルモデム、23.3%はケーブル電話に加入 • トリプルプレーは売上げの増加にはなっているが、ケーブルTV事業者のコアの事業であるケーブルTV加入者数の減少を止めることは出来ていない。 • 通信事業で全体収益は増しているが、プログラミング経費が増えており、放送関連の収益は悪化している。
ケーブルTV事業者の戦略(2) • VODは成功しているが… • ケーブルTV事業者はVODに力を入れている。VODを普及させるため、無料VODを提供してきた。 • これにより、VODは普及しているが、最初に大きな市場として想定されたコンテンツ毎に課金されるVODはまだ普及していない。
ケーブルTV広告への期待 • 放送関連収入で、潜在的な可能性が高いのは広告である。 • ケーブルTV事業者のスポット広告規模は地上波TV局、ラジオ局に比べ、非常に低い。
ケーブルTV広告の今後(1) • 無料VODへのリアルタイムな広告が開始されている。コンテンツの内容、放送される地域、時間帯等に応じて最適な広告を挿入出来る。視聴者のVODの視聴歴を使ったパーソナライズされた広告も可能で、ケーブルTV広告の価値を高める。 • パーソナライズ可能な広告はVODに限った物ではない。ケーブルTVではヘッドエンドから特定のデジタルSTBをアドレス指定するが可能であり、通常の放送時でも異なるSTB向けに異なる広告を送る事が可能である。全世帯に同一の広告を流すのではなく、特定の条件に沿った世帯には別の広告を流す事が出来る。 • これら広告をインタラクティブ化する事で、パーソナライゼーションをさらに深めることが出来る。 ケーブルTVにはこれまで共通ミドルウェアが無く、対話性のある広告は作れなかったが、tru2wayにより、可能になり始めている
ケーブルTV広告の今後(2) • ケーブルTV事業者大手6社のComcast、Time Warner Cable、Cox Communications、Charter Communications、Cablevision、それにBright House Networksが合計1.5億ドルを投資してCanoe Venture LLCを2008年4月に設立した。 • Canoeには全米のケーブルTV事業者に共通な広告挿入システムを導入させ、全国的な広告販売のシステムを作り、さらにSTBから収集した高度な視聴者データを販売する事を目標にしている。 • ケーブルTV事業者Canoeの設立により、これまで放送広告の中ではマイナーな存在であったケーブルTV`を最先端の広告プラットフォームにしようとしている。
ケーブルTVの弱点と課題 • 現在のアナログ、デジタルのハイブリッドは効率が悪い、2009年2月の地上波のアナログ停波の後でもアナログサービスを続ける限り、地上波をアナログ変換し、再送信をしなければならない。 • HDチャンネルの増加、VODの増加、ケーブルモデムの高速化等の為にも、デジタルへの完全移行を行う必要がある。 • DTA(Digital-to-Analog)ボックスと呼ばれる低コストのSTBの導入をし、移行を始めるが、これをスムーズに行わず、加入者の不満を買うと、加入者をDBS、あるいは電話事業者に取られる事になる。
電話事業者の現状 • コンシューマ向け市場では、固定電話もブロードバンドもケーブルTV事業者に市場を奪われている。 • 収入はモバイル電話により増えているが、携帯電話の普及率は84.3%に達しており、成長は鈍り始める。 • 老朽化した固定回線のアップグレードが必要であるが、その投資を既存の電話とブロードバンドだけで回収する事は無理。 • 競合は激しいが、多チャンネルサービスへの参入が必要。
電話事業者のビデオ戦略 • 電話事業者のビデオ戦略は通信と放送の融合を進める事である。 • DBS事業者には通信サービスがない。 • ケーブルTV事業者は通信サービスに力を入れているが、融合されていない。 • 融合事例 • AT&T、Verizon共に天気、ニュース、ゲーム等のインターネットコンテンツをTVからアクセス出来るウィジェットを提供している • 共にDVRはホームネットワークに接続され、DVRに録画した番組を他のSTBからアクセスする、STBからPCの音楽、画像にアクセスする事を可能にしている。 • VerizonはTVからYouTube、Veoh等のインターネットビデオを視聴可能にするサービスのテストを行っている。 • AT&TはMobiTVとの協力で、30の多チャンネルネットワークの番組をブロードバンドユーザ向けに配信するAT&T Broadband TVを月額20ドルで提供。
電話事業者ののビデオ戦略 • モバイルビデオ • TVとブロードバンドでの融合はケーブルTV事業者でも可能であるが、モバイル環境での融合はケーブルTV事業者は出来ない。 • AT&T、Verizon共にモバイル電話でビデオのストリーミング配信に加え、QualcommのMediaFLOを使ったモバイル放送を行っている。 • モバイル放送は携帯電話向けが主であるが、自動車向けのサービスが注目されている。MediaFLOも今年のNABで自動車向けサービスのデモンストレーションを行った。 • ブロードバンドサービスも提供出来る電話事業者に取り、自動車向けの情報・エンターテイメント市場は期待する市場である。
期待される自動車向けモバイルTV(1) • 新車の10%近くにはRSE(後部座席向けエンターテイメント)システムが搭載されている。 • 1730万人以上が主に自動車向けに提供されている衛星ラジオサービスに加入し、月額$13~$20を払っている。その1社のSiriusは月額$7のオプションで、3チャンネルのRSE向けのビデオ放送を始めている。 • クライスラーはuconnectと呼ばれる自動車向けの情報・エンターテイメントのプラットフォームを発表している。Uconnectには3Gを使った車内WiFi、SiriusのモバイルTVが含まれている。 • デジタル地上波放送規格委員会のATSCは、地上波放送と同時にモバイル放送も行うATSC M/Hを規格化中。規格は高速移動する車内からの受信を考慮している。
期待される自動車向けモバイルTV(2) • ATSC M/Hは2009年第2四半期までに規格化を完了させ、2009年中にサービスを開始の予定。この推進を目的としてOpen Mobile Video Coalitionには800以上の局が参加している。 • デジタル衛星ラジオ会社のSiriusとXMが合併し、効率化を図り、モバイルビデオのチャンネルを増やしていく。 • DISHは全米176地域中、168で6 MHz帯のライセンスを得てる。DISHはDVH-SHのテストを発表している。 • ICO Globalは自動車向け情報・エンターテイメント向けのサービスを提供する衛星を打ち上げている。ICOは10~15のビデオとブロードバンドを提供する予定。 • Sprint/ケーブルTV事業者はWiMAXを使ったモバイルビデオを検討している。
電話事業者の弱点と課題 • Verizon、AT&T共にサービス地域はまだ限られている。 • 今後も大きな投資が続き、時間もかかる。 • 携帯電話の売上げの増加をいつまで維持出来るか。 明るいブルーがFiOS 濃いブルーがU-Verse