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プロペラ効果 (1) LMXB トランジェントの光度曲線. 4U 1608 - 52 と Aql X-1 の光度曲線 2つのハード状態 Hard-High と Hard-Low Hard-High から Hard-Low への遷移:プロペラ効果 XTE J1701 - 463 への応用. 浅井和美(理研) , MAXI チーム. Asai et al. (ApJ submitted). MAXI/GSC による 4U 1608 - 52 と Aql X-1 の光度曲線. 100 日. S-II. S-III. 4U1608-52.
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プロペラ効果(1) LMXBトランジェントの光度曲線 4U 1608-52 と Aql X-1 の光度曲線 2つのハード状態 Hard-High と Hard-Low Hard-High から Hard-Low への遷移:プロペラ効果 XTE J1701-463 への応用 浅井和美(理研), MAXI チーム Asai et al. (ApJ submitted)
MAXI/GSC による 4U1608-52 と Aql X-1の光度曲線 100日 S-II S-III 4U1608-52 S-IV 2-10 keV H-I H-II H-III H-IV • ソフト状態とハード状態 • アウトバーストを400日くらいで繰り返す S-II S-III S-IV AqlX-1 H-I H-II H-III H-IV 2009.8.15 2013.1.31
NS-LMXB統一解釈 Matsuoka et al. 2013 Lx Soft Hard 38 36 33 Hard-High 効いていない Propeller効果 効いている Hard-Low t
Soft状態, Hard状態(Hard-HighとHard-Low) AqlX-1 GSC and BAT Soft Hard-High 2-10keV (MAXI/GSC) Hard-Low 15-50keV (Swift/BAT) 50日 15-50keV / 2-10keV →Soft/Hardの区別に使用 • Soft状態とHard状態は、ハードネス(15-50keV / 2-10keV)で定義。 • Hard-High から Hard-Low への遷移では急激な光度減少が起きる • →光度の頻度分布から境界光度を決めた。
光度曲線 と 光度の頻度分布:AqlX-1 H-II 矢印は、急激な光度減少を起こし始める光度を示している。 Hard-HighとHard-Lowの両方が見られる例。点線は、「光度分布」から決定した 急激な光度減少を起こし始める光度 (右図の矢印)。 点線:すべてのデータ 実線:4σ以上のデータ 光度の頻度分布から求めた Hard-High/Hard-Lowの境界光度1.3×1036erg/s
光度曲線 と 光度の頻度分布:4U 1608-52 点線:すべてのデータ 実線:4σ以上のデータ H-I 光度の頻度分布から求めた Hard-High/Hard-Lowの境界光度1.3×1036erg/s H-III
4U1608-52とAql X-1の光度の頻度分布の考察 • 頻度が急激に減少する光度は • 検出限界より高いX線光度で起きているので、有意である。 • 4U 1608-52、Aql X-1 ともに、1.3×1036erg/s。 • ↓ • この光度がプロペラ効果が効き始める光度と考えることができる。 • この場合、 • Hard-High 状態(Lx>1.3×1036erg/s)は、 • プロペラ効果がまだ効かない(Ra<Rc)状態 • Hard-Low 状態(Lx<1.3×1036erg/s)は、 • プロペラ効果が効いている(Ra>Rc)状態 • と考えられる。 • 4U1608-52はB=(0.5-1.6)×108G、Aql X-1はB=(0.6-1.9)×108Gとなった。 • (中性子星の自転周期は4U 1608-52が1.62 ms、Aql X-1は1.82 msを用いた。)
初めてZからAtollに遷移した トランジェントLMXB : XTE J1701-462 RXTE/PCAの光度曲線:Lin et al. (2009) Atoll ソース状態 Z ソース状態 Z状態(Ⅰ~Ⅳ) HB: 青, NB:緑, FB:赤 HB/NB:深緑, NB/FB:黒 Atoll状態(Ⅴ) Soft:紫、Hard:青 2.2-3.6keV 光度が急激に減少 ↓ プロペラ効果か? ※Z状態からAtoll状態へ遷移したところなので、ソフト状態で起きたのか? 8.6-18keV 2006.1.19. 500日
XTE J1701-462の光度曲線(ASM)と光度の頻度分布 点線:すべてのデータ 実線:4σ以上のデータ ZからAtollへの急激な光度減少をプロペラ効果と考え、光度頻度分布により境界光度を求めた:1.8×1037erg/s。 • 他のNS-LMXB同様ミリ秒の自転周期を仮定し、磁場を求めると ~109Gである。 • これは明るいときの降着円盤と磁場の相互作用から求めた磁場の値: (1-3)×109G(Ding et al. 2011)と矛盾しない値である。 • ZからAtollへの変化は、プロペラ効果により光度が下がることで、引き起こされたと解釈できる。
まとめ • 4U1608-52 と Aql X-1の急激な光度変化を、NS-LMXBの「統一解釈」をもとに、「Hard-High」から「Hard-Low」への遷移と考え、プロペラ効果によるものとして中性子星表面の磁場を求め、これまでの予想と矛盾のない結果を得た。 • ・ これは、ハード状態でプロペラ効果が起きた例である。 • XTE J1701-462の光度曲線でも同様の解析を行い、磁場の値はDing et al. (2011)と矛盾のない結果を得た。 • ・ この場合は、プロペラ効果が、Z状態からAtoll状態への遷移を促した例で、いわゆるソフト状態でのプロペラ効果である。 • 中性子星の自転をミリ秒程度と仮定すると、108G程度の弱い磁場の場合、ハード状態でプロペラ効果が起き、109G程度になると、ソフト状態でプロペラ効果が起きる。 • ・ プロペラ効果は、ソフト/ハード状態にはよらない。