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P HI T S. Multi-Purpose P article and H eavy I on T ransport code S ystem. 基礎操作の復習と X 線による 放射線治療シミュレーション. 2013 年 1 月改訂. title. 1. 奨励設定 (recommendation フォルダ内 ) の PhotonTherapy を用いて PHITS の基礎を復習すると共に、放射線治療シミュレーションを実行する上で必要となる考え方をまとめる。. 実習内容. PhotonTherapy.inp
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PHITS Multi-Purpose Particle and Heavy Ion Transport code System 基礎操作の復習とX線による 放射線治療シミュレーション 2013年1月改訂 title 1
奨励設定(recommendationフォルダ内)のPhotonTherapyを用いてPHITSの基礎を復習すると共に、放射線治療シミュレーションを実行する上で必要となる考え方をまとめる。奨励設定(recommendationフォルダ内)のPhotonTherapyを用いてPHITSの基礎を復習すると共に、放射線治療シミュレーションを実行する上で必要となる考え方をまとめる。 実習内容 • PhotonTherapy.inp • 光子治療計画の例題。電子加速器から発生するX線や中性子の線量を計算する。 Contents 2
入力ファイルの作成 3次元体系、放射線源、検出器(タリー)の設定 計算条件の選択 PHITSの実行 統計量(ヒストリー数)の十分な計算 出力ファイルの確認と計算結果の分析 PHITS計算のまとめファイル(phits.out) 各タリー結果の数値データと図 PHITS実行の流れ PHITS simulation 3
PhotonTherapy.inp W(Tungsten) target ICRU soft tissue 10 cm 2 cm Electron 20 MeV X-ray (photon) 1 cm 10 cm Tally • [t-heat] (file=heat.out) • 吸収線量の空間分布 • [t-track] (file=track.out) • フラックス(粒子束)の空間分布 Input file 4
PhotonTherapy.inp [ P a r a m e t e r s ] ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ emin(2) = 1.000000000E-10 dmax(2) = 20.0000000 emin(12) = 1.000000000E-01 emin(13) = 1.000000000E-01 emin(14) = 1.000000000E-03 dmax(12) = 1000.00000 dmax(13) = 1000.00000 dmax(14) = 1000.00000 igamma = 1 ipnint = 1 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 中性子(2)の設定: 1×10-10MeV以上で粒子輸送を行い、 20MeV未満の場合に核データを使用する。 電子(12), 陽電子(13), 光子(14)の設定: それぞれ0.1MeV, 0.1MeV, 1keV以上で 粒子輸送を行う。また、1GeV未満の場合に電子-原子或いは光子-原子データを使用する。 残留核のガンマ崩壊を考慮するオプション 光核反応を考慮するオプション これらの設定を施すことにより、電子・光子の輸送と物質との間の相互作用、光核反応を通した中性子生成、更にその中性子と物質との間の相互作用を 考慮することが可能となる。 Input file 5
PhotonTherapy.inpを入力ファイルとして、PHITSを実行してみよう。PhotonTherapy.inpを入力ファイルとして、PHITSを実行してみよう。 出力ファイル Phits.out Heat.out (heat.eps), heat_err.out (heat_err.eps) Track.out (track.eps), track_err.out (track_err.eps) PHITSの実行 PHITS simulation 6
計算結果 phits.out 計算のSummary バージョン情報 Output file 7
計算結果 track.eps (1ページ目) 電子のフラックス分布 タングステン標的 ICRU軟部組織 20MeV電子線源 Output file 8
計算結果 track.eps (2ページ目) 光子のフラックス分布 Output file 9
計算結果 track.eps (3ページ目) 中性子のフラックス分布 Output file 10
計算結果 heat.eps タングステン標的 吸収線量分布 ICRU軟部組織 Output file 11
次は、[parameters]セクションのicntlを0から8に変えて、PHITSを実行してみよう(体系を確認するためのオプション、輸送計算は行わない)。次は、[parameters]セクションのicntlを0から8に変えて、PHITSを実行してみよう(体系を確認するためのオプション、輸送計算は行わない)。 体系の確認 タングステン標的 track.eps しかし、このxz面の範囲では体系全体の様子がわかりにくい。 ICRU軟部組織 Geometry 12
体系の確認 [ T - T r a c k ] title = Track in xyz mesh mesh = xyz x-type = 2 xmin = -5.000000 xmax = 5.000000 nx = 50 y-type = 2 ymin = -5.000000 ymax = 5.000000 ny = 1 z-type = 2 zmin = -2.00000 zmax = 16.00000 nz = 90 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ [ T - T r a c k ] title = Track in xyz mesh mesh = xyz x-type = 2 xmin = -20.000000 xmax = 20.000000 nx = 50 y-type = 2 ymin = -5.000000 ymax = 5.000000 ny = 1 z-type = 2 zmin = -22.00000 zmax = 60.00000 nz = 90 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ xyzメッシュ: -5.0cm < x < 5.0cm -5.0cm < y < 5.0cm -2.0cm < z < 16.0cm の範囲に設定されているので、 -20.0cm < x < 20.0cm -5.0cm < y < 5.0cm -22.0cm < z < 60.0cm に変えてみましょう。 Geometry 13
体系の確認 track.eps タングステン標的 ICRU軟部組織 Geometry 14
輸送計算 今度は、[parameters]セクションのicntlを0に戻して、PHITSを実行してみよう(輸送計算を行うオプション)。 track.eps (1ページ目) 電子のフラックス分布 20MeV電子線源 Particle transport 15
注意すべき点 起こっている物理現象の理解 X線(光子)や中性子が生成するメカニズム 吸収線量の単位の変換 MeV/cm3からGy=J/kg 放射線治療シミュレーション PHITS simulation 16
物理現象 W(Tungsten) target ICRU soft tissue Electron 20 MeV X-ray (photon) この体系で何が起こっているだろうか? • 加速電子とW標的の衝突:制動放射によりX線(光子)が生成される。(PHITSでは電子-原子データを使用する。dmax(12), dmax(13)の設定が必要。) • X線の物質(W標的、ICRU軟部組織)との相互作用:光電効果、コンプトン散乱、電子対生成により2次電子が生成される。他、光核反応を通して中性子やガンマ線(光子)、放射性同位体が生成される。(PHITSでは光子-原子データを使用し、光核反応を考慮するオプションを設定する。dmax(14), ipnint=1の設定が必要。) • 中性子と物質の間の相互作用:低エネルギー中性子による原子核反応が起こり、中性子捕獲反応などを通して放射性同位体を生成する。(PHITSでは核データを使用し、場合によってはイベントジェネレータ-モードが必要。dmax(2), igamma=1, e-mode=1を設定する。) Physics 17
単位の変換 PHITSでは、[t-heat]あるいは[t-deposit]により物質に対する吸収線量を測定(タリー)できる。 しかし、これらのタリーで出力される結果の単位はMeV/cm3などであるため、Gy(グレイ)=J/kgに変換する係数を計算する必要がある。 例えば、 [t-heat]でunit=1とした場合の単位は MeV/cm3/sourceなので、対象とする物質の密度をD[g/cm3]とすると、 となり、1.60×10-10/Dの値をタリー結果に掛けることになる。 1[MeV/cm3/source]÷D[g/cm3] = 1/D[MeV/g/source] = 1.60×10-13/D[J/g/source] = 1.60×10-10/D[J/kg/source] = 1.60×10-10/D[Gy/source] Unit conversion 18
まとめ • 奨励設定のPhotonTherapyを例題として、PHITSの実行方法、3要素(3次元体系、線源、タリー)の設定方法、計算結果の見方について復習した。 • X線治療をシミュレーションするにあたって理解しておくべき物理現象と吸収線量の単位の変換方法について説明を行った。 Summary 19