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Slicer 3 チュートリアル SPL-PNL における脳アトラス

Slicer 3 チュートリアル SPL-PNL における脳アトラス. Ion-Florin Talos, M.D. 謝辞. NIH P41RR013218 (Neuroimage Analysis Center) NIH U54EB005149 (NA-MIC). 免責条項. 使用者は添付ライセンス内の内容と関連法に遵守して slicer を使用すること. 使用するソフトウェア , データセット. Slicer 3 ( このチュートリアルでは slicer3-3.0 を使用 )

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Slicer 3 チュートリアル SPL-PNL における脳アトラス

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Presentation Transcript


  1. Slicer 3チュートリアルSPL-PNLにおける脳アトラス Ion-Florin Talos, M.D.

  2. 謝辞 NIH P41RR013218 (Neuroimage Analysis Center) NIH U54EB005149 (NA-MIC)

  3. 免責条項 • 使用者は添付ライセンス内の内容と関連法に遵守してslicerを使用すること

  4. 使用するソフトウェア,データセット • Slicer 3 (このチュートリアルではslicer3-3.0を使用) →http://www.slicer.org/pages/Special:SlicerDownloads • アトラスデータ →http://www.spl.harvard.edu/publications/item/view/1265 • MRI画像 • ラベルマップ • 3Dモデル

  5. 学習目標 • アトラスデータの読み込み •  神経構造における,独自の3Dviewの製作と表示

  6. チュートリアルにおける必要条件 • Slicer Training データの読み込みと表示のチュートリアルを行うこと →http://wiki.na-mic.org/Wiki/index.php/Slicer:Workshops:User_Training_101

  7. 要旨 • Part 1: 脳アトラスデータの読み込み • Part 2:神経構造における,独自の3Dviewの製作と表示

  8. 脳アトラスデータの読み込み チュートリアルデータセット内の読み込み可能なデータ •  解剖学的な濃淡値データ(CTやMRI等の画像データ) …………………. • MRMLシーン …………………………. • 3Dモデル……………………………… •  ラベルマップ……………………………

  9. アトラスデータの読み込み Fileメニューより,Load Sceneを選択. ポップウィンドウにおいて, brain_atlas_03_2008.mrml(もしくはbrain_atlas_2008.mrml)を選択し, Openをクリック.

  10. アトラスデータの読み込み 3Dモデル ラベルマップでオーバーレイされたMRIデータ

  11. 要旨 • Part 1: 脳アトラスデータの読み込み • Part 2:神経構造における,独自の3Dviewの製作と表示

  12. 独自の3Dviewの製作 3Dモデルが各構造毎に表示するかどうかを選択できることから,独自の神経構造の3Dviewを製作することが可能.

  13. 独自の3Dviewの製作

  14. 独自の3Dviewの製作(1) Modulesより,Modelsモジュールを選択. Hierarchy & Displayタブを開く Model Display欄より,Select Model or Hierarchyにおいて,モデルを選択し,そのモデルを3DViewer内で表示したいならば,Visibilityのチェック欄にチェックを入れる.(チェックを入れなければ,表示されない)

  15. 独自の3Dviewの製作(2) Modulesより,Dataモジュールを選択. Create Scene Snapshotをクリックし,ポップアップウィンドウにおいて,独自の3Dviewの名前を記入. (例: Limbic System)

  16. 独自の3Dviewの製作(3) • Scene Snapshotの右側の欄をクリックすると,これまでに作成したスナップショットのデータファイル名も出てくるので,そこから選ぶことも可能である. • 保存ファイル名が決定すれば,Restoreをクリック.

  17. 指導書 • 次のスライドからは,SPL-PNL脳アトラスで独自に作成した神経構造のスナップショットを用いて,神経構造における手引書として表す. • 神経構造の詳細を表す文書などのような幅広いものとしてではなく,視覚的な資料としてユーザーの手助けをする. • 推薦される神経構造と,神経科学に関わっている研究の紹介はこのチュートリアルの最後で提供する.

  18. 運動系 • 運動系は階層的に組織されている: →脊髄, 脳幹, より複雑な運動回路を持つ前脳 • 一次運動野は,自発的な運動をコントロールする: →皮質延髄路や皮質脊髄路を通して,個々に脳   幹や脊髄の運動神経細胞へ運動の計画・実行を指示 • 運動皮質と脳幹の活動は大脳基底核や小脳によって動かされる.

  19. 一次運動野 • 位置:前頭葉の中心前回 • 後方の境界:中心後回から中心前回を分割する中心溝(一次体性感覚野) • 前方の境界:中心前溝 • 下方の境界:外側溝 (シルビウス) • 大脳半球内側面上の中心傍小葉に接触している.

  20. 一次運動野 中心傍小葉 中心前回 中心溝

  21. 一次運動野 • 正中線近くにある脚の領域や,大脳半球凸面における側部にある顔や頭の領域を持つ一次運動野において,異なった体部位を正確に再現する. • 特有の体の部分における皮質表現の大きさは,その部分における運動の複雑さに比例する. (例:手の領域の皮質は脚の領域の皮質よりも著しく大きい)

  22. 一次運動野 顔領域 手領域 脚領域

  23. 皮質脊髄路 中心前回 (一次運動野) 皮質脊髄路 大脳の内包

  24. 皮質脊髄路 • 皮質脊髄路は一次運動野の第5層のBetz細胞を含む錐体細胞における軸索の大きな束である. • 皮質脊髄路の軸索は大脳の内包における後肢に集中する. • 中脳において,皮質脊髄路は大脳脚の腹側面を占有する.→神経繊維は橋腹部と延髄腹側部を通して下降し続ける. • 軸索とは,皮質延髄から反対側の頭蓋骨神経核における運動ニューロンを持つシナプス. • 延髄下位において, 皮質脊髄軸索ほとんど(80%)は反対側(錐体交叉)へ渡り,外側皮質脊髄路として脳幹,脊髄を通して,下降し続ける. • 延髄では反対側へ渡らない皮質脊髄路の軸索は,前皮質脊髄路として,脊髄を下降し続ける.→これらの神経繊維のほとんどは脊髄の前角にある下位運動  ニューロンに到達する前に,反対側へ渡る.

  25. 大脳基底核 尾状核 (頭) 尾状核被殻 淡蒼球 視床

  26. 大脳基底核 - 左大脳基底核 - 背後から見た図 - 尾状核の主部 尾状核の底部 尾状核の頭部 尾状核被殻 大脳の内包

  27. 大脳基底核 - 左大脳基底核 - 前面から見た図 - 尾状核の頭部 尾状核被殻 淡蒼球 尾状核の主部 尾状核の底部

  28. 大脳基底核 • 大脳基底核は大脳皮質の視床に連結している皮質下の回路にある要素の中でも主要な要素である. • 大脳基底核は自発的行為や認知機能,感情,動機付け等の様々な機能を担っている.

  29. 大脳基底核 • 大脳基底核における主な部分: • 線条体 • 被殻 • 淡蒼球(二つの異なった機能を持つ:淡蒼球外節,内節) • 黒質 • 視床下核

  30. 大脳基底核 • 線条体は以下の要素で構成される: • 尾状核 • 被殻 • 腹側線条体(側坐核を含む) • 線条体は大脳基底核への主な入力部である.

  31. 大脳基底核 • アルファベットのCのような形状をした尾状核は大脳基底核内部に存在し,側脳室の壁の部分を形成する. • 尾状核の頭部は前方有孔質の上部にあり,大脳の内包の前肢によって被殻から分離される. • 被殻は尾状核の側面に沿って,島の内部に位置する.

  32. 大脳基底核 • 淡蒼球は淡蒼球内節と淡蒼球外節の2つから構成される. • 淡蒼球内節は大脳基底核の主な出力部のうちの一つある.

  33. 大脳基底核 • 視床下核は(頭側での)視床と(頭側での)黒質の前方部分の間に位置する. • 視床下核は興奮性の出力信号を送る大脳基底核の要素である.

  34. 大脳基底核 • 黒質は中脳に存在している. • 黒質は2つの微細構造であり,機能上別ものである構成要素を持つ. • 緻密部(背部) – ドーパミン作動性ニューロンを含む • 網状部(腹側) – GABA(アミノ酪酸)作動性ニューロン

  35. 大脳基底核 – 機能 • GPiは抑制性の予測を視床(前腹側核)へ送る. • 同様に,視床は興奮性の予測を大脳皮質へ送る. • 視床下核は興奮性の出力信号をGPiへ送る. • 直接経路はGPiを直接抑制することによって運動を手助けすることで,視床(前腹側核)を抑制されない. • 間接経路はGPeを抑制することによって,運動を抑制する. • これはGPiと視床下核の抑制を減少することにつながる. • 同様に,視床皮質の予測における抑制を増加させることにもつながる.

  36. 視覚系 構成要素: • 網膜 • 視神経 • 視索(視神経路) • 外側膝状核 • 視放線 • 一次視覚野

  37. 視覚系 眼球 視索 視神経 視交叉

  38. 視覚系 視放線 視索 外側膝状体 視神経 視交叉 眼球

  39. 視覚系 • 網膜は視細胞を含む (桿体視細胞と錐体視細胞) • 桿体視細胞はほのかな光を感知する役割を持ち,錐体視細胞は色情報を仲裁する役割を担う. • 網膜の出力は神経節細胞に由来する. • 視覚刺激は視細胞から神経節細胞へ介在ニューロンの複雑なネットワークを通して,送信される.

  40. 視覚系 • 網膜像は上下さかさまである. • 視神経を通して,網膜は視床の外側膝状核へ投影し,同様にして,(瞳孔反射に関与している)中脳の視蓋前野と(眼球の衝動性運動に関与している)上丘にも投影する. • 視交叉において,鼻半側網膜に始まる視神経繊維は反対側の視索へ渡るのに対し,耳半側網膜に始まる視神経繊維は反対側へ行かない.

  41. 視覚系 • 外側膝状核から,視覚情報は視放線を通して一次視覚野へ投影される. • 一次視覚野においてのニューロンは水平方向につながったコラムで組織化される. • コラムは近隣の受容野を持つニューロンを含む.

  42. 視覚系 • 視覚系の特異的断片の損傷は典型的な視やの欠陥をまねく.→下記の図を参照http://www.brown.edu/Research/Memlab/py47/diagrams/visual-field-defects.jpg

  43. 辺縁系 Cingulate gyrus 脳梁 側脳室(後角) 円蓋 視床下部 扁桃体 海馬

  44. 辺縁系 • 辺縁系 (辺縁葉としても知られている) はいくつかの脳幹周辺の中心の構造から(系統発生的に)成る. • 大脳の帯状回 • 海馬傍回 • 海馬 (海馬体) • 扁桃体 • 視床下部の部分 • 側坐核(腹側線条体) • 眼窩前頭皮質

  45. 辺縁系 • 大脳の帯状回は脳梁の溝によって分離されている大脳半球の内側面(脳梁の上部) に位置する. • 大脳の帯状回は帯状溝によって上方は制限される,下方においては,灰白層(脳梁を覆う未発達の皮質の薄い層)と接触している.

  46. 辺縁系 • 海馬は側頭葉の深部に位置する.→コロナル断面において,その形状はタツノオトシゴのように見えるため,海馬と名づけられた. • 海馬は以下の要素で構成される: - 歯状回 - 適切な海馬(アンモンの角) - 鉤状回 - 内嗅皮質 • 歯状回の前底部(海馬の拡大された部分)である鉤状は鉤状の下位の部分を鉤状回(前方部分)と,辺縁内回(後方部分)に分離する. • 海馬は記憶や空間学習能力を主な役割として担っており,感情・興奮においては重大な役割を果たさない.

  47. 辺縁系 • 扁桃体は海馬の前方に位置する皮質下核の群である. • 扁桃体は基底外側核を通して感情・興奮における体の表現に関与した皮質下の領域からの入力信号を受け取る.そして,中心核を通して,感情・興奮の認知的局面に関与した皮質領域へ出力信号を送る.

  48. 辺縁系 • 側坐核は尾状核の頭部と被殻間の輻輳にある.→ちょうど透明中隔の側部である. • 側坐核における組織構造と連結性のパターンは線条体のほかの要素にとても似ている. • 側坐核ニューロンの大部分はGABA産生性の中型有棘神経細胞である. • 側坐核への主な入力は腹側被蓋領域,前頭葉前部皮質,篇桃体,海馬に由来する. • 側坐核は視床背内側核を通して,前頭葉前部皮質に投影する. • 側坐核は報酬,嗜癖において主な役割を果たすと考えられる.→側坐核の活動の状態は腹側被蓋領域からのドーパミン作動性の予測によって調整されていることを表す.

  49. 辺縁系 • 眼窩前頭皮質は眼窩の上部,前頭葉の底面に位置する. • 嗅神経と眼窩溝は眼窩前頭皮質の表面を5つの脳回に分ける.- 直回- 眼窩回の中央部- 眼窩回の前方部- 眼窩回の後方部- 眼窩回の側部(たくさんの眼窩前頭皮質の解剖学的な異形が存在するため,実質は上記の詳細とは異なる場合がある.)

  50. 追記 Nieuwenhuys, R., Voogd, J., and Van Huizen, C., The Human Nervous System. Springer, 1980 Martin, J.H., Neuroanatomy: Text and Atlas. Third Edition, McGrawHill, 2003 Kandel, E.R., Schwartz, J.H., Jessell, T.M. (eds.), Principles of Neural Science, Fourth Edition, McGraw Hill, 2000

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