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生体試料における PCB 分析. ○ 上瀧 智巳 1 ) 、 森 千里 2 ) 、 中野 武 3 ) 1 ) ㈱エスアールエル、 2 ) 千葉大学大学院医学研究院、 3 ) 兵庫県立健康環境科学研究センター. はじめに. ヒトや動物が内分泌攪乱化学物質に暴露されると、生殖系や神経系に悪影響を及ぼすことが心配されている。 PCBs も内分泌攪乱作用を有していると疑われており、 ヒトへの蓄積・暴露状況の把握が求められつつあり、血液などの生体試料における PCBs の濃度測定を行うことが必要とされている。
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生体試料におけるPCB分析 ○上瀧 智巳1)、 森 千里2)、 中野 武3) 1)㈱エスアールエル、 2)千葉大学大学院医学研究院、 3)兵庫県立健康環境科学研究センター
はじめに • ヒトや動物が内分泌攪乱化学物質に暴露されると、生殖系や神経系に悪影響を及ぼすことが心配されている。 PCBsも内分泌攪乱作用を有していると疑われており、 ヒトへの蓄積・暴露状況の把握が求められつつあり、血液などの生体試料におけるPCBsの濃度測定を行うことが必要とされている。 • そこで、今回HRGC/HRMSを用いて、生体試料におけるPCBsの分析方法の検討を行ったので、その結果について報告する。また、全血と血漿によるPCBの濃度比較についても併せて報告する。
操作ブランクと定量下限 <操作ブランク > 試料を用いずに前処理および測定をn=6で行い算出 最大で 0.97pg を検出 <定量下限> 1. 装置の定量下限 低濃度の標準品をn=6にて測定を行い、測定値の10SDより算出 2. 測定方法の定量下限 操作ブランク値の10SDより算出 定量下限 = 0.067~0.31pg/g
測定再現性 同時再現性 C.V.=0.64% 日差再現性 C.V.=3.28%
血漿換算 = 全血中濃度 / (1-ヘマトクリット値) 換算後 血液中のPCBは概ね血漿中に 存在している可能性が示唆された。 血液中におけるPCBの分布の検証 血球中のPCB濃度をゼロと仮定し、 全血中のPCB濃度をヘマトクリット値より 血漿あたりに換算し、比較を行った。 (Total-PCBsにて) 換算前
PCBのマスクロマトグラム (Penta、Hexa) KC-300,400,500,600 MIX P5CB ★ 2,3’,4,4’,5-P5CB (#118) Blood Sample 2,2’,4,4’,5-P5CB(#99) 2,3,3’,4,4’ -P5CB (#105) ★ ★ ★ ★ KC-300,400,500,600 MIX H6CB 2,2’,4,4’,5,5’-H6CB(#153) Blood Sample 2,3,3’,4’,5,6-H6CB(#163) 2,2’,3,4,4’,5’-H6CB(#138) 2,3,3’,4,4’,5-H6CB(#156) ★ ★ ★ ★ ★ :Co-PCB
まとめ • 血液試料を想定したHRGC/HRMSによるPCBsの分析方法の検討を行った。 • 最大 0.97 pg の操作ブランクが検出された。 • 定量下限は 0.067 ~ 0.31 pg/g であった。 • 同時再現性 C.V.=0.64%、日差再現性 C.V.=3.28%(Total-PCB値として) • 全血と血漿でR2=0.99の正の相関が見られた。(Total-PCB値として) • 血液中のPCBは概ね血漿中に存在している可能性が示唆された。 参考文献 (1)松村、他、環境化学 Vol.12, No.4, pp855, 2002 (2)門上、第26回日本環境化学会講演会予稿集, p109,1998 (3)血液中のダイオキシン類測定暫定マニュアル, 2000