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①. CBT 基礎薬学特別講義 I. 1 物理量と単位 2 気体の性質 3 エネルギー ( 熱力学) Thermodyna m ics 4 自発的な変化. 1 物理量と単位 2 気体の性質 3 エネルギー ( 熱力学) Thermodyna m ics 4 自発的な変化. 平成 25 年 9 月 26 日 平成 25 年 10 月 24 日. ②. 1-1 物理量 と単位. ○ 物理量 =数値 × 単位 ○ SI ( Système International d’Unités ) 単位.
E N D
① CBT基礎薬学特別講義 I • 1 物理量と単位 • 2 気体の性質 • 3 エネルギー • (熱力学) Thermodynamics • 4 自発的な変化 • 1 物理量と単位 • 2 気体の性質 • 3 エネルギー • (熱力学) Thermodynamics • 4 自発的な変化 平成25年 9月26日 平成25年10月24日
② 1-1物理量と単位 ○ 物理量=数値×単位 ○ SI(Système International d’Unités)単位 地球子午線全周の4000万分の1を1メートル(1970年) 1秒=1900年1月1日の12時での地球公転速度を用いて計算した 1太陽年の3155万6295.9747ぶんの1(天文字)
③ 1-2SI誘導単位の成り立ち ○力と圧力と仕事 仕事 圧力 力 ○エネルギー:様々な変化を生じさせる能力 仕事=力×変位量
1 SI 単位はどれか。
2 エネルギーの SI 単位はどれか。 圧力 仕事率、電力 力 振動数
3 エネルギーを表す組立単位はどれか。 N : kg m s-2 Pa: N m-2 W :J s-1
4 体積 10 mL の SI 単位はどれか。 1 L = 10-3 m3 1 mL = 10-3 L
CBT基礎薬学特別講義 I • 1 物理量と単位 • 2 気体の性質 • 3 エネルギー • (熱力学) Thermodynamics • 4 自発的な変化
④ 2 気体の性質 2-1 理想(完全)気体の状態方程式 ○ ボイルの法則 高温 ○ シャルルの法則 低圧 ○ アボガドロの原理
⑤ 2 気体の性質 2-2van der Waals の状態方程式 ○ 理想気体 1)体積がない(質点) 2)分子間相互作用がない 3)完全弾性衝突 ○ 実在気体のふるまい a:分子間相互作用に基づく補正項 b:排除体積に基づく補正項
2 気体の性質 2-2van der Waals の状態方程式 臨界点 臨界点 等温線
⑥ 圧縮因子 Z 実際の気体には,引力や反発力といった分子間相互作用がある。そこで,実在気体の性質を考える上で便利な量に,圧縮因子 Zがある。 Z = 1 理想気体 Z < 1 引力が優性 Z > 1 反発力が優性
⑦ エネルギーの量子化とボルツマン分布 ○ボルツマン分布: エネルギーの高順位にある分子数は低い順にある分子数より指数関数的に小さくなる, kB:ボルツマン定数 ○並進運動エネルギーの間隔は,kBTよりも狭い。 分子はどの準位にも 均等に分布できる エネルギーの等分配の法則が成立する。
エネルギーの量子化とボルツマン分布 ○エネルギーの量子化: 分子の並進,回転,振動運動のエネルギーは,電子のエネルギー準位と同様に,準位をもち,量子化されている。 熱エネルギー
5 ボイルの法則を示す式はどれか。
6 完全(理想)気体に関する記述のうち、 誤っているものはどれか。 理想気体の圧縮因子は Z = 1
7 「一定温度において理想混合気体の全圧は成分気体の分圧の和に等しい」 この法則はどれか。
8 ある2分子間のエネルギー差と分子数の比との関係を表すのはどれか。
物質の状態 I • 1 物理量と単位 • 2 気体の性質 • 3 エネルギー • (熱力学) Thermodynaics • 4 自発的な変化 3-1 系と外界 3-2 状態関数と系と関数 3-3 仕事,熱,エネルギー 3-4 内部エネルギー 3-5 エンタルピー 3-6 熱容量 3-7 熱化学
⑧ 3-1 系と外界 物 質 仕 事(w) 熱(q) 開いた系(開放系)open system: ○ ○○ 閉じた系(閉鎖系)closed system: × ○ ○ 断熱系 insulated system: ×○ × 孤立系 isolated system: × × ×
⑨ 3-2状態関数と経路関数 3-2-1状態関数: 系の状態だけに依存する。
⑨ 3-2状態関数と経路関数 3-2-2経路関数: 途中の経路により変わる
⑩ 示量性と示強性 ○示量性 extensive property:物質量に依存する性質 (加成性が成立する) ○示強性 intensive property:物質量に依存しない性質 (加成性が成立しない) 質量,体積 温度,圧力,密度 2.0 kg 300 K 2.0 m3 101 kPa 1.2 g/cm3 1.0 kg 300 K 1.0 m3 101 kPa 1.2 g/cm3 1.0 kg 300 K 1.0 m3 101 kPa 1.2 g/cm3 +
9 外界と系との間に物質とエネルギーの授受がある系はどれか。
10 宇宙はどの系に該当するか。
11 • 示強性状態関数はどれか。
⑪ 3-3仕事,熱,エネルギー ○ 熱と仕事の等価性 Mayer 「熱と仕事は等価であり,それをまとめたエネルギーの総量は一定不変である」 (エネルギー保存則) q Joule 熱と仕事の当量関係を測定 w 熱量 ∝ 仕事 1 cal = 4.184 J
⑫ 3-4内部エネルギー U 熱力学第一法則(エネルギー保存の法則) ① エネルギーは形態を変え,所在を変えることはあっても決してなくならない。 ② 孤立系の内部エネルギーは一定である。 ③ 系のエネルギーの増加あるいは減少は,同じ量のエネルギーの外界における減少あるいは増加に等しい。 ④ Nothing comes of nothing. ○ 内部エネルギーの変化は熱と仕事を用いて表せる。 ○気体がする仕事 → 膨張や収縮という体積変化
系に入る 系から出る 系 の符号 の符号 3-4内部エネルギー U ○ 経路関数の符号 q = +10 kJ, w = +30 kJ q = -20 kJ, w = -20 kJ 熱と仕事は様式が異なるだけで等価である。
3-4-1内部エネルギー変化 DU ○ 理想気体による仕事が体積変化に限られるとき
3-4-1内部エネルギー変化 DU ○ 理想気体による仕事が体積変化に限られるとき ① 等温可逆変化: ② 定容可逆変化: ③ 定圧可逆変化: ④ 断熱可逆変化:
⑬ 3-5 エンタルピー H U & H ○ 内部エネルギーとエンタルピー 外圧一定のとき,系の内部エネルギーの変化 DUは, 熱の出入りqを知るには,内部エネルギーUよりも,あらかじめあらかじめ仕事を組み込んだ U + PV を用いるが便利である。 内部エネルギーに仕事を組込んだ物理量 エンタルピー
⑭ 3-5 エンタルピー H ○ エンタルピー変化 DH 外圧 p一定のとき エンタルピーとは,定圧下で系に出入り(rev)する反応熱である。 ○ いろいろなエンタルピー変化 DHDH
⑮ 3-6熱容量 C ○ 熱容量heat capacity C 系の温度を DT 上げるのに必要な熱量 qは系に固有の比例定数 Cで決まる。 C: J K-1 ○ モル熱容量 Cm: J K-1mol-1 ○ 2つの熱容量 定圧熱容量 Cp 定容熱容量 Cv
⑮ 3-6熱容量 C ○ Cpと CVとの関係 (完全気体の場合) マイヤーの式 * 定圧化では,供給された熱の一部を体積の膨張に使わなくてはならず,そのため,1℃上昇させるのにより多くの熱を必要とする。
⑯ 3-7 熱化学 ○ 吸熱と発熱: DH > 0 DH < 0 ○ 標準エンタルピー変化 DH 標準状態:圧力が 1.00 bar(105 Pa)で,指定された 温度(通常 298.15K)で安定な純物質の状態 ○ 標準生成エンタルピー DfH 基準状態(1 bar, 25℃)で,元素(単体)の熱力学的に最も 安定な状態がもつエンタルピーを基準(0)と定め,標準状態で1 mol の物質を生成するときのエンタルピー変化(相対的) ○ 反応エンタルピーの組合せ 「ヘスの法則」:全体の反応エンタルピーは,その反応を分割 できれば,個々の反応エンタルピーの和である。
12 • 熱力学第一法則を表す定義あるいは法則はどれか。
13 • 系の内部エネルギー変化をDU、系に加えた熱量を q 、系がされた仕事を wとして熱力学第一法則を表す式はどれか。
14 • 負の値を示すエンタルピー変化はどれか。 DH < 0 発熱反応
15 • 標準生成エンタルピーを求めるための基準となるのはどれか。
16 • 次の反応の標準反応エンタルピー(DrH) の値 (J mol-1)として正しいものはどれか。 CO の標準生成エンタルピー: -110.5 kJ mol-1 CO2の標準生成エンタルピー:-393.5 kJ mol-1
17 • エンタルピー変化が最初と最後の反応で決まることを示す法則はどれか。
18 • 体積一定下で、物質の温度を単位温度だけ上げるに要する熱量はどれか。
19 • 仕事が体積関係に限られるとき、定容熱容量(CV)と定圧熱容量( Cp )の関係はどれか。 マイヤーの式
物質の状態 I • 1 物理量と単位 • 2 気体の性質 • 3 エネルギー • 4 自発的な変化 • 4-1エントロピー • 4-2自由エネルギー
⑰ 4-1 エントロピー S ○ 自発変化とエントロピー ○ 熱力学第二法則 ① 孤立系の自発変化ではエントロピーが増大する。 (エントロピー増大則) ② 熱が低温物体から高温物体に自然には移動しない。 (クラウジウスの原理) ③温度一様の物体からとった熱を全て仕事に変えることはできない。(トムソンの原理) ④ 第二種永久機関はつくれない。 ⑤ 宇宙(最大の孤立系)のエントロピーは最大値に向かう。 ⑥ エントロピーは時間の矢である。
⑱ 4-1 エントロピー S ○ 統計学的なエントロピーの定義 ボルツマンの式 状態確率 (気体分子にエネルギーを分配させる方法の数) 1個の粒子を見つける確率= 1/5 = 5 1個の粒子がマスに入る状態確率 状態確率 2個の粒子がマスに入る状態確率 = 52 乱雑さを増す 3個の粒子がマスに入る状態確率 = 53 α個の粒子が N個のマスに入る状態確率 = Nα
4-1 エントロピー S 【エントロピー変化 DS】 4-1-1 相転移によるエントロピー変化 4-1-2 体積変化によるエントロピー変化 4-1-3 温度変化によるエントロピー変化
⑱ 4-1 エントロピー S ○ 熱力学的なエントロピーの定義 もともと熱い物体は 乱雑な熱運動をしている。 「可逆的に熱として移動したエネルギー q を系の温度 T で割った値を DS」 (JK-1) q w
⑲ 4-1 エントロピー S 4-1-4 カルノーサイクル w qh