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佐藤勝昭退任記念シンポジウム 2007.7.14. 革新的次世代デバイスをめざして -見果てぬ夢を追いつづけて-. 佐藤勝昭 東京農工大学名誉教授・工学府特任教授 科学技術振興機構( JST) さきがけ研究 「革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス」研究総括 (兼務) JST 戦略的創造研究推進事業部基礎研究評価タスクフォース. 1964 年京都大学工学部電気工学科卒業 強誘電性半導体の研究 1966 年京都大学大学院工学研究科修士課程修了 (田中哲郎研究室) 強誘電性半導体の研究. 1966 年 NHK 入局 大阪放送局技術現業部フィルム技術課
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佐藤勝昭退任記念シンポジウム 2007.7.14 革新的次世代デバイスをめざして-見果てぬ夢を追いつづけて- 佐藤勝昭 東京農工大学名誉教授・工学府特任教授 科学技術振興機構(JST)さきがけ研究 「革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス」研究総括 (兼務)JST戦略的創造研究推進事業部基礎研究評価タスクフォース
1964年京都大学工学部電気工学科卒業 強誘電性半導体の研究 1966年京都大学大学院工学研究科修士課程修了(田中哲郎研究室) 強誘電性半導体の研究 1966年NHK入局 大阪放送局技術現業部フィルム技術課 1968年NHK放送科学基礎研究所物性研究室配属 磁性半導体の光学的研究 磁気光学効果の研究,光磁気ディスク材料の研究 半導体中の遷移元素の研究 1978年京都大学工学博士 磁性半導体の電子的光学的研究 1984年NHK退局 わたしの年表Ⅰ1984年まで
1984年東京農工大学助教授に就任 工学部共通講座基礎工学 1989年同教授に昇任 工学部電子情報工学科 1998年改組により所属替え 工学部物理システム工学科 2005年理事・副学長 2007年農工大退職JSTさきがけ研究総括となる わたしの年表Ⅱ1984年~2007年 小金井キャンパススケッチ
NHK基礎研での研究 • NHK基礎研時代以来、私は、見果てぬ夢を追い続けてきました。 • 私が1968年から1984年まで所属したNHK放送科学基礎研究所の理念は、「将来の新しい放送メディアの開拓のため、放送に直結する人間の視聴覚と新しいデバイス開拓の基礎となる物性研究等を行う」ことでした 。 • この研究所での直属の上司は主任研究員寺西暎夫博士(北大理物出身)で、客員研究員菅野暁東大物性研教授の指導を受けながら研究をすすめました。企業とは思えないほどの基礎研究が許されていました。 • 私の最初のテーマは、当時一世を風靡した磁性半導体(CdCr2Se4, EuS)の結晶成長と光学的評価でした。 • NHKでの最初の論文は、 • K.Sato and T.Teranishi: Photoconductivity and Electronic Structures of CdCr2Se4; J. Phys. Soc. Jpn. 29 [2] (1970) 523
1mm Photo by K. Sato 磁性半導体の電子構造を探る結晶成長で苦労 • 「磁性半導体は磁気的性質と半導体的性質を有するのでメモリとスイッチの作用を兼ね備えたデバイスができる」という名目で研究をしました。 • CdCr2Se4を封管気相化学輸送法で結晶成長。 • 一辺1mmの単結晶を得るのに1ヶ月。 • 薄膜作製は困難。 • Tc=120K。
電子構造を探るための磁気光学 • PEMを採用 • 超伝導マグネット利用 • この後、光磁気ディスクの磁気カースペクトルの評価法を確立 K.Sato: Reflectance Magneto-Circular Dichroism of CdCr2Se4; J. Phys. Soc. Jpn. 43 [2](1977) 719-720. K.Sato: Measurement of Magneto-Optical Kerr Effect Using Piezo-Birefringent Modulator; Jpn. J. Appl. Phys. 20 [12] (1981) 2403-2409.
黄銅鉱の電子構造を探る • 金色の鉱石CuFeS2(反強磁性半導体)の電子構造を探索:寺西主任研究員の主導、電通大権平教授・神原助教授(当時)の計算物理とのコラボ。バルク単結晶をブリッジマン法で成長。近接CVD法で薄膜を作成。Feの電子状態を反射と光吸収により研究しました。 • CuAlS2:Fe, CuGaS2:Fe単結晶を気相化学輸送法で作製。磁気測定・電気測定・光吸収・PL発光で調べました。 • T.Teranishi, K.Sato and K.Kondo: Optical Properties of a Magnetic Semi-conductor: Chalcopyrite CuFeS2 I. Absorption Spectra of CuFeS2 and Fe-doped CuAlS2 and CuGaS2; J. Phys. Soc. Jpn. 36 [6] (1974) 1618-1624. • K.Sato and T.Teranishi: Infrared Luminescence of Fe3+ in CuGaS2 and CuAlS2; J. Phys. Soc. Jpn. 37 [2] (1974) 415-422. • K.Sato and T.Teranishi: Optical absorption Spectrum in a Thin CuFeS2 Film; J. Phys. Soc. Jpn. 40 [1](001976) 297-298
配置間相互作用の重要性を指摘 PLスペクトル CuGaS2:Fe • 電荷移動遷移を1.2eV, 1.9eVに、Fe3+の配位子場遷移によるPLを0.6eV付近に観測しました。 • 私は配位子場遷移と電荷移動遷移の配置間相互作用の重要性を指摘しました。 • これを受けて電通大グループによる理論解析が行われ、なぜ配位子場遷移が低エネルギーに現れるかを解明しました。 • T. Kambara, K. Suzuki and K.I. Gondaira: J. Phys. Soc. Jpn. 39 (1975) 764 CuAlS2:Fe 光吸収PLスペクトル CuGaS2:Fe, CuAlS2:Feの光吸収 とPLスペクトル
黄銅鉱・黄鉄鉱の金色の原因は? • 黄銅鉱CuFeS2・黄鉄鉱FeS2の金色は、赤~緑の波長の反射率が高いことに起因します。 • この高い反射率は、Feの3d電子の関与するバンド間遷移による強い吸収が原因であることがわかりました。 • 貴金属の金の反射率が自由電子に起因するのとは起源が異なるのです。 • 本来のデバイスを目指す研究から離れて、知的好奇心を満足する基礎研究にシフトしていた:反省
CuFeS2:なぜ金ぴかか 赤から緑の波長域にある強い吸収が原因
光磁気ディスクの開発 • NHK基礎研では龍岡部長・寺西主任研究員・戸上職員を中心にMOディスクの研究開発が行われました。私は、MO媒体材料の磁気光学的評価のお手伝いをしました。 • この研究を通じて実用化に繋がる目的基礎研究の位置づけと重要さを学びました。 • ビデオ映像が記録できるディスクができるまでに紆余曲折がありました。最初の頃、磁気光学スペクトルはサンプル毎に異なっていましたが、録画できるようになってからは、どれを測定しても同じスペクトルが得られるようになりました。 • Y.Togami, K.Kobayashi, M.Kajiura, K.Sato and T.Teranishi: Amorphous Thin Film Disk for Magneto-Optical Memory; SPIE-Optical Disk Technology 329 (1982) 208-214. • K.Sato and Y.Togami: Magneto-Optical Spectra of RF-Sputtered Amorphous GdCo and GdFe Films; Proc. Int. Colloq. Magn. Films and Surfaces, Yokohama, 1982, J. Magn. Magn. Mater. 35 (1983) 101-102.
東京農工大学へ移籍 • 企業でずっと基礎研究を続けるのは難しいことです。設立20年にして、NHK基礎研はNHK技研に吸収されました。 • 企業では活動の場が限られますし、せっかく得た知識や技術を後進に伝える機会もありません。 • 当時の技研次長千川純一博士の勧めもあり、大学に移ることを決意しました。 • 1984年、縁あって東京農工大学の助教授として、着任することになりました。
大学は自由ですが・・ • 大学では、テーマを決めるために上司とバトルをする必要はありません。なにをやっても良いのですが、逆に全て自己責任でやらねばなりません。 • なにもない更地に来たので、テスター・オシロ・・何もかも自前で調達しなければなりません。学生を学会に連れて行くお金もありません。 • その時以来、自腹で毎年50~100万の金を自分の研究室に奨学寄付金として寄付してきました。妻の理解があればこそだと感謝しています。 • そんなとき、学会などで繋がっている大学や企業の仲間の力が大きかったです。半導体基板をいただいたり、古い装置を払い下げていただいたり、乞食生活でした。 • 名大内山先生に科研費の特定領域研究の分担者に加えていただいたり、東大青木先生に重点領域研究の計画班を任せていただいたりしてようやく研究室が整備できました。学会での人脈は大きいと感じました。
化合物磁性体の磁気光学的研究 カルコパイライト型I-III-VI2族半導体の結晶成長と光学的研究 水素化アモルファスシリコンの光伝導、光吸収、時間分解PLの研究(垂井研との共同研究) 遷移金属添加III-V族半導体のMCDの研究 組成変調磁性/非磁性多層膜の磁気光学効果の研究 液晶の磁気フレデリクス転移の偏光観察(小林研学生を指導) 著書 1988年「光と磁気」(初版)朝倉書店 1984-1988年度 東京農工大学共通講座助教授
1984-1985 科研費総合研究(B)「新しい光磁気材料の開発」(分担) 1984 放送文化基金「Ⅰ-Ⅲ-Ⅵ2族化合物半導体の光電変換特性の研究」 (代表) 1985-1986 科研費総合研究(A)「金属間化合物の基礎磁性」(分担) 1985-1989年度サンシャイン計画「アモルファス太陽電池の研究開発」(分担) 1987-1988 科研費一般研究(B)「磁気円二色性発光法による半導体の深い準位の研究」(代表) 研究費助成1984-1988
1989年電子情報工学科教授 遷移金属および希土類添加半導体の発光、磁気光学、ESRによる研究 ICB法によるカルコパイライト半導体薄膜の低温成膜と物性評価・太陽電池作製 スタンレー電気との共同研究 金属人工格子の磁気光学効果の研究 三井石油化学・産総研・東北大との共同研究 石橋助手が研究に参加、Bi系酸化物高温超伝導体の研究を開始 東工大と共同研究 近接場磁気光学顕微鏡の開発 セイコーインスツルメンツとの共同研究 非線形磁気光学効果の研究 ナイメーヘン大との共同研究 著書 1989年 応用電子物性工学(越田先生と共著) コロナ社 1990年 金色の石に魅せられて、裳華房 1991年 応用物性(編著)オーム社 1995年 機能材料のための量子工学 1989-1997年度電子情報工学科教授
研究費助成1989-1997 • 1988-1989 科研費特定研究「新しい光磁気材料の開発と物性の研究」(分担) • 1988-1990 科研費重点領域研究「新機能性材料」(計画班班長) • 1989 放送文化基金「ICB法によるCuInSe2薄膜の作製と評価」(代表) • 1990-1992科研費一般 (B)「磁気円二色性発光法による化合物半導体中の希土類イオンの発光機構の研究」(代表) • 1990 科研費総合(B)「三元・多元化合物の物性と評価」(分担) • 1990-1993 サンシャイン計画「高効率太陽電池の研究開発-低温成膜技術の研究」(代表) • 1991-1993 科研費重点領域研究「新機能性材料」(分担) • 1991-1993 科研費重点領域研究「金属人工格子」(分担) • 1993-1998 ニューサンシャイン計画「太陽電池用CuInSe2系薄膜の物性評価」(代表) • 1995-1997 科研費基盤 (B)「ナノスピン構造観測用近視野磁気光学顕微鏡」(代表) • 1996-1997 科研費重点領域研究「モット転移」(分担) • 1996-1997 科研費基盤 (B)「非線形磁気光学効果による人工格子界面の評価 」(代表)
1998-2006年度東京農工大学物理システム工学科教授(2005-副学長)1998-2006年度東京農工大学物理システム工学科教授(2005-副学長) • 1998年学科改組に伴い物理システム工学科に転籍 • 磁性人工格子の磁気光学スペクトル: 東北大との共同研究 • 磁性人工格子の非線形磁気光学効果の研究: ナイメーヘン大にて修行 • 近接場磁気光学顕微鏡の研究 • セイコーインスツルメンツ(SIIナノテク)との共同研究(MOSNOM) • Mn添加II-IV-V2族半導体における室温強磁性の発見 • ロシアIoffe研究所との共同研究 • 新物質MnGeP2のMBE成長 • Si埋め込み磁性体ナノ構造の作製とスピン構造の観測と解析 • セイコーインスツルメンツ(SIIナノテク)との共同研究(low-moment MFM) • 光相変化ディスク材料の高速結晶化の動的観察 • NHK技研との共同研究 • 超伝導体・遷移金属接合におけるスピン注入の研究 • 円偏光変調法による高精度磁気光学顕微鏡の開発と超伝導磁束量子観察への応用
1997-1999 科研費重点領域研究「微小領域の磁性と伝導」 (計画班班長) 1998-2000 科研費基盤研究(B)「MnBi系単結晶および人工格子のMBE成長と非線形磁気光学効果による評価」(代表) 2000 放送文化基金「ハイビジョン用光磁気記録のスピンダイナミクス 」 (代表) 2001-2003 科研費基盤研究(A)「カルコパイライト系室温強磁性半導体の物性評価」 (代表) 2002-2003 科研費萌芽研究「円偏光変調法を用いた高感度磁気光学顕微鏡の開発」(代表) 2005-2006 科研費基盤研究(B)「新しい室温磁性半導体MnGeP2を用いたトンネル磁気抵抗素子の作製」 (代表) 2004-2006 科研費基盤研究(B)「微細高温超伝導構造におけるボルテックスの観察と操作」(分担:代表は石橋助手) 研究助成1998-2007
ナノをキーワードに • 2002年東京農工大学は21世紀COEプログラム「ナノ未来材料」が採択されました。 • 人工格子・ナノプロセス・微細磁性体・ナノ観測技術などに重点をおいて研究しました。 • 21世紀COEのおかげで、異分野の先生と共同研究ができました。(ナノバイオまで)
大学の23年を振り返って(1) • 科学的好奇心の赴くところ、面白そうな課題には何でも手をだしました。目的をしぼった戦略的なものとはほど遠いものでした。 • 応用を念頭に置いて、青色発光材料・太陽電池材料・光ディスク材料・スピンエレクトロニクス材料・超伝導材料など多くの材料に手を染めました。でもアウトカムは? • 磁気光学に関しては、線形、非線形、近接場・・大抵のことはやりましたが、やり残したことはいっぱいあります。長岡技科大に移籍した石橋先生に後を託したいと存じます。
大学の23年を振り返って(2) • 大学は、研究の場である以前に教育の場です。大学に来る前にはそのことに気付きませんでした。 • 大学教員の教育的資質を高める仕事をFDといいますが、大学院の「教育機能」の再構築が義務づけられました。 • 最後の2年、教育担当副学長を拝命し、大学の教育機能の構築の難しさを痛感しました。後任の笹尾先生に託したいと存じます。
わたしが今すすめていること • 私は、5月より、千代田区三番町のJSTにおいて、さきがけ研究「革新的次世代デバイスをめざす材料とプロセス」の研究総括を拝命しています。 • JSTが進める「さきがけタイプ」の研究は、研究総括の策定する研究目標にそった研究を提案した若手研究者を研究総括が中心となって選定し、選ばれた研究者が個人的に進める研究です。
研究領域(さきがけタイプ)『革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス』研究領域の概要研究領域(さきがけタイプ)『革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス』研究領域の概要 • この研究領域は、CMOSに代表される既存のシリコンデバイスを超える革新的な次世代デバイスを創成することを目標として、環境やエネルギー消費に配慮しつつ高速・大容量かつ高度な情報処理・情報蓄積・情報伝達を可能とする新しい材料の開拓およびプロセスの開発を図る挑戦的な研究を対象とするものです。 • 具体的には、高移動度ワイドギャップ半導体材料、スピントロニクス材料、高温超伝導体を含む強相関系材料、量子ドット材料、ナノカーボン材料、有機半導体材料などが挙げられますが、これらに限らず、将来のデバイス化を見据えた新しい材料または構造及びプロセスの開拓に向けた独創的な研究が含まれます。 革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス
研究領域(さきがけタイプ)『革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス』研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針研究領域(さきがけタイプ)『革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス』研究総括の募集・選考・研究領域運営にあたっての方針 • CMOSに代表される既存のシリコンデバイスには微細化の限界が目前に迫っており、従来とは異なる革新的な原理に基づいた新規デバイスの開発が求められています。そこで、この研究領域では、CMOSの延長ではない次世代エレクトロニクス・デバイスの実現に結びつく新しい材料の開拓、デバイス構造やプロセスの開発に向けた独創的かつ挑戦的な研究提案を募集します。 • 上記の「エレクトロニクス・デバイス」とは、電荷を制御・輸送する従来型のデバイスにとらわれず、スピン、軌道状態、準粒子、ボルテクス、光位相などさまざまな物理量、あるいは、それらの複合体の制御・輸送・蓄積を行うデバイスを含めます。対象となる材料は特に限定せず、半導体、金属、セラミクス、有機材料まで幅広く捉えています。 • 選考にあたっては、将来の産業化を見据えた提案であるかどうかを重視しますが、現行の技術水準をもってしては実用化が困難なデバイスを目指していても、将来のイノベーションを見越して産業化が可能な提案であれば対象となります。 革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス
選考の過程 • 5月締め切りで募集したところ、108名の応募がありました。現在、提出された申請書にもとづき、研究総括が10名余のアドバイザとともに書類選考をすすめています。7月17日に書類選考会が予定されています。選考会では約20名を面接候補として選びます。 • 8月半ばの面接選考会で、面接の上、約10名の採用を決めます。平均1,000万円/年、3年間です。
JSTのさきがけ研究は科研費とどうちがうのか • 科研費は、研究者から提出されたプログラムを、科学者コミュニティーの研究者がピアレビューのもとに選び、助成金を渡した後は、研究者の自主性に任されている研究費です。 • これに対し、JSTの戦略的創造研究「さきがけ」は、研究総括の考えの下に課題を選考し、助成金を渡した後も、領域会議において横のつながりを作ったり、研究総括やアドバイザがサイトビジットをして状況を把握し、研究進行のアドバイスをするという、面倒見のよい助成金です。
イノベーションは一朝一夕にしてならず • 最近、イノベーションという言葉がはやっています。 • イノベーションはしばしば技術革新と訳されていますが、技術革新を超えたもっと根源的なもの(パラダイムを変えてしまうような)ではないかと思っています。 • 基礎研究がなければ、イノベーションは起きません。さりとて、漫然と基礎研究だけをやっていても、イノベーションには結びつかないでしょう。柔軟に異分野との交流を受け入れるようなマインドが必要です。多くの発明は、本流と異なる分野との接触からもたらされているからです。
見果てぬ夢を若手に託して • Beyond-CMOSの革新的な次世代デバイスに結びつく材料としては、ナノシリコン、ワイドギャップ半導体、スピントロニクス材料、ナノカーボン、有機分子などさまざまなものが考えられます。 • 革新的なモノは、一朝一夕に出現しないかもしれませんが、若手研究者の新奇な卓越した着想による研究をきっちりとサポートして育成し、彼らの将来の活躍に託すしかないと思っています。
SIIナノテクノロジ(株) NTT(株)[厚木] 川崎製鉄(株) 新日鉄(株) スタンレー電気(株) 住友電工(株) 日本放送協会 ネオアーク(株) パイオニア(株) 日立マクセル(株) 三井石油化学(株) (株)山武 (株)高純度化学研究所 (財)放送文化基金 (財)島津科学技術振興財団 (財)住友財団 佐藤研23年、ご協力いただいた企業・機関