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安定 狭心症 Stable Angina Pectoris

安定 狭心症 Stable Angina Pectoris.  ( 8 で割って4余る班) 池本和希 岡田卓也 川口保彦 小林慶通 澤田友佳子 空野すみれ 友藤克博 能勢拓 原田太郎 細川望美 皆川陽子 村上弘大 山下健太郎 吉川智也. 2009 年 1 月 9 日. 狭心症とは. 虚血性心疾患 の1つで、一過性の心筋虚血。胸痛・胸部圧迫感が主症状。. 冠動脈の閉鎖、著しい狭窄により心筋が壊死. 心筋梗塞 (狭心症は、この前駆病態として重要) . 狭心症の原因. 冠動脈血流量 が不十分で、酸素供給量が心筋細胞の酸素需要に追いつかなくなったことによる。.

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安定 狭心症 Stable Angina Pectoris

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  1. 安定狭心症Stable Angina Pectoris  (8で割って4余る班) 池本和希岡田卓也川口保彦 小林慶通澤田友佳子空野すみれ 友藤克博能勢拓原田太郎 細川望美皆川陽子村上弘大 山下健太郎吉川智也 2009年1月9日

  2. 狭心症とは 虚血性心疾患の1つで、一過性の心筋虚血。胸痛・胸部圧迫感が主症状。 冠動脈の閉鎖、著しい狭窄により心筋が壊死 心筋梗塞 (狭心症は、この前駆病態として重要)

  3. 狭心症の原因 冠動脈血流量が不十分で、酸素供給量が心筋細胞の酸素需要に追いつかなくなったことによる。 冠状動脈の主要3管

  4. 分類① 発症の誘引による分類 粥状硬化による狭窄(閉塞すると心筋梗塞) <労作性狭心症> 労作によって心筋の酸素需要量が増加した時に起こる古典的な狭心症。 主な原因は、粥状硬化のような冠動脈の器質的障害による、冠動脈狭窄。

  5. 分類① 発症の誘引による分類 <労作性狭心症> 労作によって心筋の酸素需要量が増加した時に起こる古典的な狭心症。 主な原因は、粥状硬化のような冠動脈の器質的障害による、冠動脈狭窄。 <安静時(異型)狭心症> 安静時でも発作が起こる狭心症。 主な原因はスパズム(冠動脈の局所的な一過性れん縮)。

  6. 分類② 臨床経過による分類 <安定狭心症> 最近3週間の症状や発作が安定化している狭心症。 <不安定狭心症> 以下のどちらかを満たす狭心症。心筋梗塞へ移行する危険性が高く、入院が必要。 ①最近3週間以内に初めて、もしくは6カ月以上ぶりに発症した狭心症 ②徐々に増悪した狭心症(発作の頻度・強さ・持続時間・硝酸薬の有効性など)

  7. 狭心症の機序 狭窄 スパズム

  8. 狭心症の治療法 よって、治療法は以下の2つ。 ①虚血部の血流の改善  →心筋への酸素供給の増加 ②心筋仕事量の抑制  →心筋の酸素需要の減少

  9. 狭心症の治療薬 抗狭心症薬には、主に硝酸薬・Ca2+拮抗薬・β受容体遮断薬、の3つのグループが属する ※1 硝酸薬・Ca2+拮抗薬・β受容体遮断薬はすべて、末梢血管抵抗低下、心拍出量の減少、またはその両方の作用によって、心筋酸素需要を減少させる ※2 異型狭心症において、硝酸薬とCa2+拮抗薬は、血管拡張作用により冠動脈スパズムを寛解させて、心筋酸素供給を増大させる

  10. 狭心症の治療薬 各薬物の有効度

  11. 狭心症の治療薬(用途による分類) 1)ニトロール錠 2)ミオコールスプレー 3)ニトログリセリン錠 1)バファリン   セロケンL錠 2) メバロチン錠 1)インデラル錠 2)フランドル錠 3)ニトロダームTTS 4)ヘルベッサー錠 5)シグマート錠 6)アダラートCR錠 7)アイトロール錠 ①狭心症発作時の服用 ②心筋梗塞発症などの予防 ③労作性狭心症 <②の1)に組み合せる> 速効性がある (数分以内)が、 持続時間は短い。 ①と同じ成分の薬も多いが、 速効性はなく、 持続時間が長い。 血栓形成や動脈硬化を抑制、プラークを安定化させる。

  12. 狭心症の治療薬(用途による分類) 1)ニトロール錠 2)ミオコールスプレー 3)ニトログリセリン錠 1)バファリン   セロケンL錠 2) メバロチン錠 1)インデラル錠 2)フランドル錠 3)ニトロダームTTS 4)ヘルベッサー錠 5)シグマート錠 6)アダラートCR錠 7)アイトロール錠 ①狭心症発作時の服用 ②心筋梗塞発症などの予防 ③労作性狭心症 <②の1)に組み合せる> 系統別に分類

  13. 狭心症の治療薬(系統による分類) 硝酸薬  (ニトログリセリン)   ①-2)ミオコールスプレー   ①-3)ニトログリセリン錠   ③-3)ニトロダームTTS  (二硝酸イソソルビド)   ①-1)ニトロール錠   ③-2)フランドル錠 (一硝酸イソソルビド)   ③-7)アイトロール錠 Ca2+拮抗薬 ③-4)ヘルベッサー錠  ③-6)アダラートCR錠 β受容体遮断薬   ②-1)セロケンL錠   ③-1)インデラル錠 Kチャネル開口薬   ③-5)シグマート錠 抗血小板薬   ②-1)バファリン 高脂血症治療薬   ②-2)メバロチン錠

  14. これより、各系統の治療薬についての解説に入ります。これより、各系統の治療薬についての解説に入ります。

  15. 狭心症の治療薬(硝酸薬) 硝酸薬  (ニトログリセリン) ①-2)ミオコールスプレー   ①-3)ニトログリセリン錠   ③-3)ニトロダームTTS  (二硝酸イソソルビド) ①-1)ニトロール錠 ③-2)フランドル錠 (一硝酸イソソルビド)   ③-7)アイトロール錠 Ca2+拮抗薬 ③-4)ヘルベッサー錠  ③-6)アダラートCR錠 β受容体遮断薬   ②-1)セロケンL錠   ③-1)インデラル錠 Kチャネル開口薬   ③-5)シグマート錠 抗血小板薬   ②-1)バファリン 高脂血症治療薬   ②-2)メバロチン錠

  16. 硝酸薬の作用機序 ①静脈系拡張 末梢静脈内への血液貯留 血 管 拡 張 狭窄 スパズム 血圧低下     ↑ 末梢血管抵抗減少 ②動脈拡張系 冠動脈攣縮予防 ③冠動脈拡張

  17. 硝酸薬の作用機序 硝酸薬 -

  18. 硝酸薬の薬剤耐性 硝酸薬 - SH基の大量消費 硝酸薬投与によりSH基が枯渇すると血管平滑筋は弛緩しにくくなる。 ●一定の血中濃度を維持する薬物→耐性の出現が早い ●作用時間が短い舌下錠→耐性が出現しにくい

  19. 薬剤耐性への対応法 硝酸薬によるSH基の枯渇 SH基を外部から補給する 硝酸薬の使用の 一時停止(8~10時間) N-アセチルシステイン カプトプリル併用 リバウンド現象が起き、狭心症発作が誘発される。

  20. 硝酸薬の副作用 血管拡張 神経圧迫による頭痛 過度の血圧低下 起立性低血圧 反射性頻脈

  21. 硝酸薬の禁忌 重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者 高度な貧血のある患者 ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有するシルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ)等を投与中の患者 頭部外傷又は脳出血のある患者 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者

  22. 硝酸薬の禁忌(シルデナフィル) 硝酸薬 - cGMPはPDEⅤによって分解される。シルデナフィルはPDEⅤの作用を抑制するので、NOの作用が増大して過度の血圧低下作用が表れる。

  23. 硝酸薬の各論 硝酸薬  (ニトログリセリン)   ①-2)ミオコールスプレー   ①-3)ニトログリセリン錠   ③-3)ニトロダームTTS  (二硝酸イソソルビド)   ①-1)ニトロール錠   ③-2)フランドル錠 (一硝酸イソソルビド)   ③-7)アイトロール錠

  24. 硝酸薬主成分の違い ニトログリセリン 二硝酸イソソルビド 一硝酸イソソルビド 肝臓で初回通過効果を受ける (代謝が早い) ●狭心症発作時(即効性) 舌下噴霧・舌下頓用として   初回通過効果を避ける ●狭心症予防(持続性) 貼付剤・除放剤として 持続性を保つ 肝臓で初回通過効果を受けない (代謝が遅い) 素錠の経口剤として処方  

  25. 硝酸薬(ニトログリセリン) ミオコールスプレー ニトログリセリン錠 ニトロダームTTS (発作寛解・予防)  用法:舌下噴霧  用量:一回噴霧

  26. 硝酸薬(ニトログリセリン) ミオコールスプレー ニトログリセリン錠 ニトロダームTTS (発作寛解・予防)  用法:舌下噴霧  用量:一回噴霧 (発作寛解・予防) 用法:舌下頓用 用量:一回一錠

  27. 硝酸薬(ニトログリセリン) ミオコールスプレー ニトログリセリン錠 ニトロダームTTS (発作寛解・予防)  用法:舌下噴霧  用量:一回噴霧 (発作寛解・予防) 用法:舌下頓用 用量:一回一錠 (発作予防) 用法:貼付剤 用量:一日一、二枚

  28. 硝酸薬(ニトログリセリン) ミオコールスプレー ニトログリセリン錠 ニトロダームTTS (発作寛解・予防)  用法:舌下噴霧  用量:一回噴霧 (発作寛解・予防) 用法:舌下頓用 用量:一回一錠 (発作予防) 用法:貼付剤 用量:一日一、二枚

  29. 硝酸薬(二硝酸イソソルビド) ニトロール錠 フランドル錠 (発作寛解)  用法:舌下頓用  用量:一回一錠

  30. 硝酸薬(二硝酸イソソルビド) ニトロール錠 フランドル錠 (発作寛解)  用法:舌下頓用  用量:一回一錠 (発作予防) 用法:徐放剤 用量:一回一錠を一日二回

  31. 硝酸薬(一硝酸イソソルビド) アイトロール錠 (発作予防)  用法:素錠  用量:一回一錠を一日二回

  32. 硝酸薬の持続時間 0 0,5 1 12 (h) (ニトログリセリン)  ①-2)ミオコールスプレー 舌下噴霧  ①-3)ニトログリセリン錠 舌下頓用  ③-3)ニトロダームTTS 貼付剤 (二硝酸イソソルビド)  ①-1)ニトロール錠 舌下頓用  ③-2)フランドル錠 徐放剤 (一硝酸イソソルビド)  ③-7)アイトロール錠 素錠 0.5/1m~20/30m 1/2m~10/30m 1h~8h 2/3m~1/2h 30m~12h 30m~10/12h

  33. 狭心症の治療薬(Ca2+拮抗薬) 硝酸薬  (ニトログリセリン)   ①-2)ミオコールスプレー   ①-3)ニトログリセリン錠   ③-3)ニトロダームTTS  (二硝酸イソソルビド)   ①-1)ニトロール錠   ③-2)フランドル錠 (一硝酸イソソルビド) ③-7)アイトロール錠 Ca2+拮抗薬 ③-4)ヘルベッサー錠  ③-6)アダラートCR錠 β受容体遮断薬   ②-1)セロケンL錠   ③-1)インデラル錠 Kチャネル開口薬   ③-5)シグマート錠 抗血小板薬   ②-1)バファリン 高脂血症治療薬   ②-2)メバロチン錠

  34. Ca2+拮抗薬の作用機序 Ca2+拮抗薬は、L型Ca2+チャネルのα1サブユニットに特異的結合部位をもつ 図1.血管のL型カルシウムチャネルの構造とCa2+拮抗薬の結合部位

  35. Ca2+拮抗薬の作用機序  ほとんどの平滑筋や心筋において、筋肉の緊張および収縮反応は、細胞外からのCa2+流入に依存しているので、Ca2+拮抗薬により弛緩する。

  36. Ca2+拮抗薬の作用機序 Ca2+拮抗薬 弛緩

  37. Ca2+拮抗薬の平滑筋に対する作用 血管平滑筋においては、静脈よりも動脈の方が Ca2+拮抗薬に対する感受性が高い 〔A〕細動脈の拡張は、心臓の後負荷を減少させる  ⇒心筋酸素消費量の減少   (労作性狭心症に有効) 〔B〕Ca2+拮抗薬による冠動脈抵抗の減少も証明されている  ⇒血流が改善し、心筋への酸素供給の増加   (異型狭心症に有効)

  38. Ca2+拮抗薬の平滑筋に対する作用 動脈の血 管 拡 張 狭窄 スパズム 血圧低下     ↑ 抹消血管抵抗減少 [A]細動脈の拡張 冠動脈攣縮予防 [B]冠動脈拡張

  39. Ca2+拮抗薬の心筋に対する作用 心筋細胞機能は、細胞外Ca2+の流入に高度に依存しているので、心筋細胞はCa2+拮抗薬による影響を受けやすい 〔A〕Ca2+チャネルの再活性化遅延 ⇒洞房結節のペースメーカー活動、房室結節伝導 速度が、抑制または遮断される 〔B〕心筋細胞へのCa2+の流入抑制 ⇒心筋収縮力と心拍出量は、Ca2+拮抗薬で減少する  ⇒心筋酸素需要の減少

  40. Ca2+拮抗薬の心筋に対する作用 [A]心拍数⇩ [B]心筋収縮力⇩   心拍出量⇩ 狭窄 スパズム

  41. Ca2+拮抗薬の各論 化学構造によって3種類に分類される

  42. 各Ca2+拮抗薬による効果

  43. ジルチアゼム(商品名ヘルベッサー) ベラパミルとジルチアゼムは、心拍数が高いとき、心臓抑制作用を出しやすい。  チャネルが閉口状態にあるときよりも、開口または不活化状態にあるときに、より強い遮断効果を発揮する。

  44. ジルチアゼムの作用 [A]心拍数⇩ [B]心筋収縮力⇩   心拍出量⇩ 狭窄 スパズム 血圧低下     ↑ 抹消血管抵抗減少 [A]細動脈の拡張 冠動脈攣縮予防 [B]冠動脈拡張

  45. ジルチアゼムの副作用 血管拡張 顔面紅潮・低血圧・めまい 心筋抑制 徐脈 稀に完全房室ブロック、 高度徐脈、うっ血性心不全

  46. ジルチアゼムの禁忌 重篤なうっ血性心不全、2度以上の房室ブロック、洞不全症候群のある患者 妊婦及びその可能性のある者 本剤に対し、過敏症の既往歴のある患者

  47. ニフェジピン(商品名アダラートCR錠) ニフェジピンは、心筋抑制作用を起こしにくく、血管選択性が高い。 ニフェジピンの結合が膜電位依存性に起こり、心筋より血管の方が膜電位が浅く脱分極状態にあることが重要な機序となっている。 外層部のゲル層が侵食されるに従ってニフェジピンがほぼ一定速度で放出される。 外層部からの放出完了に引き続き、内核錠から速い速度でニフェジピンが放出される。 →1日1回の服用

  48. ニフェジピンの作用 動脈の血 管 拡 張 狭窄 スパズム 血圧低下(降圧作用)     ↑ 抹消血管抵抗減少 細動脈の拡張 冠動脈攣縮予防 冠動脈拡張

  49. ニフェジピンの副作用 血管拡張 顔面紅潮、熱感、頭痛 低血圧、めまい、浮腫 動悸 歯肉肥厚

  50. ニフェジピンの禁忌 心原性ショックのある患者 妊婦及びその可能性のある者 本剤に対し、過敏症の既往歴のある患者 グレープフルーツジュースとともに摂取してはならない。

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