1 / 62

排出権取引が ZARA のサプライチェーン・ネットワークに及ぼす影響に関する研究

排出権取引が ZARA のサプライチェーン・ネットワークに及ぼす影響に関する研究. 海運ロジスティクス専攻 0755018   南  洋              指導教員 黒川 久幸. 目次. 研究背景 研究目的 ZARA の紹介 モデル定式化 検討及び考察 結論 今後の課題. 研究背景. 地球温暖化問題及び取り組み アパレル業界の環境問題 排出権取引について. 地球温暖化問題及び取り組み. 地球温暖化 ― 京都議定書. 1997 年に地球温暖化防止会議が京都で開催された。 CO2 など温室効果ガスを削減するため 京都議定書 を定めた。.

bern
Download Presentation

排出権取引が ZARA のサプライチェーン・ネットワークに及ぼす影響に関する研究

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 排出権取引がZARAのサプライチェーン・ネットワークに及ぼす影響に関する研究排出権取引がZARAのサプライチェーン・ネットワークに及ぼす影響に関する研究 海運ロジスティクス専攻 0755018  南  洋              指導教員 黒川 久幸

  2. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  3. 研究背景 • 地球温暖化問題及び取り組み • アパレル業界の環境問題 • 排出権取引について

  4. 地球温暖化問題及び取り組み

  5. 地球温暖化―京都議定書 • 1997年に地球温暖化防止会議が京都で開催された。CO2など温室効果ガスを削減するため京都議定書を定めた。

  6. 2.アパレル業界の環境問題 物流におけるCO2の排出

  7. 大手企業の輸送例 • アパレル業界大手企業の一つZARAは航空機を用いた製品の空輸を行っており、店舗への配送におけるCO2排出量が多くなっている。このため、排出規制が強くなれば、ZARAは工場や物流センターの立地を見直す必要が出てくると考えられる。

  8. 3.排出権取引 • 国や企業ごとに温室効果ガスの排出枠(キャップ)を割り当て、枠を超えて排出した国(企業)と余っている国(企業)との間で排出量を取引(トレード)する制度。

  9. 排出権取引市場 • 1EUA=CO2排出量1トン • 価格:2005年~2007年の間、15ユーロから36ユーロの間に変動している。 • 罰金:05~07年 40ユーロ/ton08~12年 100ユーロ/ton • 罰金を払っても、排出枠の超過分の削減義務が消失する訳ではない。つまり、100ユーロは上限ではない。CO2排出量の規制が益々厳しくなる。

  10. 排出権取引が輸送会社、荷主に与える影響 • 排出権取引がCO2に費用を掛かるため、輸送会社及び荷主は排出権取引を積極的に対応し、自社のCO2排出量を削減しなければならない。 • 排出権取引が輸送会社に与える影響 • 排出権取引が荷主に与える影響

  11. 排出権取引が輸送会社に与える影響 • 環境を益々重視している現在、各産業に対し、CO2排出量を減少する要求が強まっている。 • 2006年、CO2を最も排出した産業部門の排出量が1990年と比べ、3200万トンを減少したことに対し、輸送部門のCO2排出量は3700万を増えた。したがって、輸送部門に対する排ガス規制が厳しくなっている。 輸送部門のCO2削減要求が強まっている

  12. 排出権取引が荷主に与える影響 • 輸送会社にCO2削減の要求が強まっている同時に、荷主としても環境を重視しなければならず。 • 重視しない荷主に対し、「罰則」などのペナルティーが実施される可能性も高まっている。 • その他、輸送会社から運賃の値上げ要求も対応すべき。 貨物 排出権取引の効果 運賃値上げ要求 輸送会社 荷主

  13. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  14. 研究目的 • 本研究では、規制が益々厳しくなっている現在、排出権取引がZARAのサプライチェーン・ネットワークに与える影響を検討することとする。

  15. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  16. ZARAの紹介 •  スペインにあるZARAはアパレル業界において最も大手企業の一つである。2007年の売上高は94.35億ユーロであり、営業利益率が17.5%と高水準になっている。 • ZARAの店舗数は逐年600店舗を増加し、世界へ積極的に進出が行っている。

  17. ZARAの配送図 ZARA`s Global Map

  18. ZARAのサプライチェーン・ネットワーク 工場1 産地1 物流センター 船便 トラック 工場2 産地2 トラック 空輸 EU店舗 EU以外店舗       原材料       製品

  19. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  20. モデル定式化 • ZARAの総費用及びCO2の排出量を定式化した。 • 求める各項目は原材料費用、調達費用/CO2  物流センター費用/CO2、横もち費用/CO2、生産費用/CO2、配送費用/CO2、店舗費用/CO2である。

  21. 費用 C1:原材料単価(ユーロ・枚/年)          C2:調達単価(ユーロ・枚/Mm) C4:物流センター費用単価(ユーロ・枚/年)   C5: 横もち単価(ユーロ・枚/Mm) C7:生産費用(ユーロ/枚)               C8:配送単価(ユーロ・枚/Mm) C10:店舗保管費用単価(ユーロ/枚)        C3,C6,C9:固定費用(百万ユーロ) CO2 g2:調達CO2排出量 (トン・枚/Mm) g4:物流センターCO2排出量(トン・枚/年) g5:横持ちCO2排出量(トン・枚/Mm) g7:製品生産CO2排出量(トン・枚/年) g8:配送CO2排出量 (トン・枚/Mm) g10: 製品保管CO2排出量(トン/枚) g3,g6,g9:固定CO2排出量(トン) 目的関数の説明 各項目の意味を示す

  22. 1.費用の定式化 保管費 固定費 固定費 生産コスト 生産量

  23. 2.CO2排出量及び費用の定式化

  24. 制約条件 在庫を 重視する

  25. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  26. 検討及び考察 • この研究は下記の検討を行った • 空輸による高速・高頻度配送の理由解明 ②排出権取引がネットワークに与える影響

  27. ①空輸を利用する原因  航空機船舶 在庫回転期間 在庫回転期間 運賃 運賃 配送時間 配送時間 短い 安い 長い 高い 短い 短い

  28. 航空機・船舶による費用の比較 • パラメーターの設定

  29. 航空機による高速・高頻度配送の理由解明 船舶 航空機 店舗における在庫回転期間が短ければ、配送に掛かる費用が高くても総費用を低減できることが分かる。

  30. 航空機・船舶による在庫量の比較  在庫回転期間が短ければ、在庫量が少なくこの在庫に掛かる費用の差が、配送費用の上昇を補っていることが分かる。

  31. 配送時間と総費用の関係 • 制約条件 物流センター 工場 在庫量による費用が不同 空輸時間短い 海運時間長い 店舗 店舗

  32. 検討及び考察 • この研究は下記の検討を行った • 空輸による高速・高頻度配送の理由解明 ②排出権取引がネットワークに与える影響

  33. EU AM ASIA 現状・分散ネットワーク 工場1 産地1 物流センター 工場2 産地2 現状ネットワーク EU店舗 EU以外店舗 原材料 店舗 工場 製品 工場 物流センター 店舗 物流センター 産地1 産地2 工場 物流センター 店舗 工場 店舗 分散ネットワーク

  34. パラメーターの設定 現状の配送単価 トラック:0.17(ユーロ・枚/Mm) 航空機:0.35(ユーロ・枚/Mm) 分散の生産コスト

  35. 現状・分散費用及びCO2排出量の比較 現状費用<分散費用 現状CO2>分散CO2

  36. ② 排出権取引がネットワークに     与える影響 CO2価格排出枠 CO2費用=CO2価格*(CO2排出量-排出枠)

  37. 排出権取引市場の取引価格:2005年から2008年にかけて、1トン当たりCO2単価は15ユーロから36ユーロの間で変動している。最近は増えている傾向が見える。排出権取引市場の取引価格:2005年から2008年にかけて、1トン当たりCO2単価は15ユーロから36ユーロの間で変動している。最近は増えている傾向が見える。 CO2費用が総費用に与える影響 CO2単価の設定

  38. CO2単価と総費用の関係 60ユーロ時、逆転 取引価格の上昇に伴って分散の場合の総費用が安くなることが分かる

  39. 排出枠と費用の関係 CO2の排出量が排出枠を超えた場合、CO2に費用を掛かる 排出枠の設定 1、排出枠を最も厳しい0の場合 2、現状と分散両方CO2に費用を掛かる場合(75-89.85万トン) 3、現状にCO2費用を掛かる、分散にCO2費用を掛からない場合(89.85-98.14万トン) 4、枠の設定が非常に大きい場合(98.14を超えた場合)

  40. 排出枠を変化させた場合の影響 153 分散 現状 59 58 57.93512  排出枠の変化により、現状と分散の総費用等しい取引価格の変化することが分かった。

  41. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  42. 結論 •  本研究では、ZARAにおける空輸を用いた高速・高頻度の配送理由について解明するとともに、排出権取引がZARAのサプライチェーン・ネットワークに与える影響について検討した。

  43. 結論1 • 店舗における在庫回転期間を短縮できれば、配送費用が上昇しても総費用を安くできることが分かった。

  44. 結論2 •  排出権取引が導入されて厳しい排出枠が企業に課せられ、取引価格が上昇すれば、ZARAは物流センター等の配置を見直す必要があることが分かった。 •  具体的には分散型のサプライチェーン・ネットワークを再構築する必要に迫られることが分かった。

  45. 目次 • 研究背景 • 研究目的 • ZARAの紹介 • モデル定式化 • 検討及び考察 • 結論 • 今後の課題

  46. 今後の課題 1.実際のデータを用い、厳密な結果を検討する。 2.生産スケールの視点から検討する。

  47. ご清聴ありがとうございました

  48. EU-ETS • EU-ETS(背景・内容) • EU-ETSが受けた恩恵 • EU-ETSの強化 • EU-ETSが日系企業に与える影響

  49. 地球規模の温室効果が排出量の推移 10億トンCO2換算/年 出典:「IPCC第4次評価報告書統合報告書政策決定者向け要約(仮訳)」、文部科学省・経済産業省・気象庁・環境省、2007

  50. 世界および先進国の温室効果ガス排出状況(2005)世界および先進国の温室効果ガス排出状況(2005) 出自:環境省

More Related