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情報資源組織論 第 11 回 その他の分類法. 2011 年 12 月 4 日(火) 第4時限 R101 教室. 復習小テスト. 日本十進分類法の略称は何か? 日本十進分類法の第一次区分で「 3 」は何を表すか? 日本十進分類法の第三次区分で数学(全般)はどう表されるか? 日本十進分類法で言葉から記号を検索できるツールを何と言うか? 形式区分で「 01 」は何を表すか? 分類の一貫性を保つため、主題が複合的な場合の取り扱いを定めたルールを何と言うか?. 分類法・分類表の種類. 対象領域の観点から 一般分類表と特殊分類表 利用目的の観点から 書架分類と書誌分類
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情報資源組織論 第11回その他の分類法 2011年12月4日(火) 第4時限 R101教室
復習小テスト • 日本十進分類法の略称は何か? • 日本十進分類法の第一次区分で「3」は何を表すか? • 日本十進分類法の第三次区分で数学(全般)はどう表されるか? • 日本十進分類法で言葉から記号を検索できるツールを何と言うか? • 形式区分で「01」は何を表すか? • 分類の一貫性を保つため、主題が複合的な場合の取り扱いを定めたルールを何と言うか?
分類法・分類表の種類 • 対象領域の観点から • 一般分類表と特殊分類表 • 利用目的の観点から • 書架分類と書誌分類 • 使用する記号の観点から • 純粋記号法と混合記号法 • 分類表の構造の観点から • 列挙型分類法と分析合成型分類法
一般分類表と特殊分類表 • 一般分類表(法、規程) • すべての主題領域を対象とする • 例) NDC,DDC,LOCなど • 特殊分類表(法、規程)(専門分類表) • 特定の領域のみを対象とする • 周辺分野を含むことも • 例) NLMC(米国国立医学図書館分類法)
書架分類と書誌分類(1) • 書架分類 • 資料を主題によって体系的に分類し排列するための分類 • 資料を書架上に並べるためのもの • 分類記号は通常資料のラベルに表示 • 分類記号は簡潔で識別しやすいことが必要 • 一つの資料に対して一つの分類記号 • 簡略分類
書架分類と書誌分類(2) • 書誌分類 • 資料または書誌的記録の主題を、それと外延を等しくする分類記号で表現する分類 『図書館情報学用語辞典 第3版』丸善, 2007 • つまり妥協せずぴったりの分類を与えること • 書誌の記録上のもので、排架のことは考慮しない • 分類記号は長くなってもいいし、複数の分類を与えることもできる • 詳細分類
純粋記号法と混合記号法 • 純粋記号法 • 数字のみ、アルファベットのみのように1種類の記号体系だけを用いるもの • 例) DDC, NDC *ピリオドなど少数の特殊記号は使う • 混合記号法 • 2種類以上の記号体系を用いるもの • 例) LCC(数字と英語アルファベット)、CC(数字、英語アルファベット、ギリシア文字)
列挙型分類法と分析合成型分類法(1) • 列挙型分類法 • すべての主題に対応した分類項目をあらかじめ分類表に用意する方式 (例)デューイ十進分類法、日本十進分類法、米議会図書館分類法 • 分析合成型分類法(ファセット分類法) • 主題を複数の区分原理に基づいて多次元的に分類し、それらを合成して表す方式 (例)コロン分類法
列挙型分類法と分析合成型分類法(2) • 現実には完全に列挙型である分類表はない • あり得るすべての主題を予測し、列挙しておくことは不可能 • 補助表などの形で合成手法を取り入れている • 準列挙型分類法という概念もある • 基本的には列挙型分類法だが、補助表や組合せ記号を豊富に用意し、かなりの程度合成手法を取り入れているもの (例)国際十進分類法
列挙型分類法と分析合成型分類法(3) • 列挙型と分析合成型という二分法は不適切という指摘も • 表示(列挙表示か合成表示か)と構造(階層構造か多次元構造か)とを分け、これを組み合わせて考えるべき 階層構造:列挙表示 多次元構造:列挙表示 階層構造:合成表示 多次元構造:合成表示 cf. 緑川信之『本を分類する』勁草書房, 1996 • が、一般には列挙型と分析合成型に分ける
日本十進分類法は • 一般分類表であり、 • 主に書架分類に用いられ、 • 純粋記号法であり、 • 列挙型分類法である
世界の主要な分類法 • 列挙型分類法 • デューイ十進分類法(DDC) • 国際十進分類法(UDC) • 日本十進分類法(NDC) • 議会図書館分類法(LCC) • 国立国会図書館分類表(NDLC) • 分析合成型分類法 • コロン分類法(CC) • 書誌分類法 (BC)
デューイ十進分類法Dewey Decimal Classification (DDC) • Melvil Deweyが1876年に発表 • フランシス・ベーコン(1561-1626)の学問分類を逆順にしたウィリアム・ハリス(1835-1909)の分類が元になっている • 17版(1965)以降、分析合成手法を取り入れる • 最新版は2011年刊行の第23版 • 第22版は2003年、第21版は1996年 • Web版も • 英語圏を中心に世界中で広く使用されている
デューイ十進分類法の第一次区分 • 000 コンピュータサイエンス、情報および総記 • 100 哲学および心理学 • 200 宗教 • 300 社会科学 • 400 言語 • 500 自然科学および数学 • 600 技術 • 700 芸術 • 800 文学および修辞学 • 900 歴史および地理
国際十進分類法Universal Decimal Classification (UDC) • DDC第5版(1894)を国際的視野から拡張 • 1905年国際第1版(フランス語版)、1953年日本語版簡略第1版 • 言語別、詳細度別の諸版を刊行 • 1994年の中間版改訂第3版は日本語版も • UDC Consortiumが維持管理、日本版は情報科学技術協会が担当していたが脱退 • 分析合成手法を取り入れ、標数と呼ぶ数字と連結記号を用いて多面的に主題を表現
議会図書館分類法Library of Congress Classification (LCC) • アメリカ議会図書館(LC)のための一館分類法 • 米国内の大学図書館等で採用しているところも • カッターの展開分類法を基礎に1899年最初の大綱を作成 • LC所蔵資料に対応した詳細な展開 • 分類記号はアルファベット1~2文字+数字で表す • USMARCデータに付いているため分類の参考、検索等に広く利用される • アウトラインはWebで閲覧可能。完全版は購入が必要
国立国会図書館分類表National Diet Library Classification (NDLC) • LCCを参考に国立国会図書館が制定 • 1987年改定版が冊子体としては最後 • 2003年3月から最新版をインターネットで公開 • 分類記号はLCC同様、アルファベット+数字 • JAPAN/MARCデータに付いているため分類の参考、検索等に利用される
コロン分類法(1)Colon Classification (CC) • インドのランガナタンが1933年、世界最初の分析合成型(ファセット)分類法として発表 • 1990年第8版 • 名称はファセット指示子として使用されたコロン(:)に由来 • 理論的には優れているが、複雑で難解 • 書架分類に適用できない • インドの少数の図書館のみで採用
コロン分類法(2)Colon Classification (CC) • 例)「1980年代の日本の大学図書館における古文書の整理」という主題を表す分類記号=2,34;128:85.42’N8
書誌分類法Bibliographic Classification (BC) • ブリス(Henry E. Bliss 1870-1955)が1910年概要発表した分析合成型分類法 • ブリス分類法協会が維持管理 • 1977-1996年第2版(BC2) • イギリスの一部の図書館で採用 • 日本でも一部の研究者に支持される • cf. ミルズ『資料分類法の基礎理論』日外アソシエーツ,1997
展開分類法Expansive Classification (EC) • カッター(Charles A. Cutter 1837-1903)が1891年以降発表 • 彼の死後、1911年まで公表され続けたが未完 • 全7表から構成、展開が行える階層性を備える • LCC、NDCに影響を与えるなど歴史的に重要な分類法
分類作業のプロセス • 分類方針の策定(図書館全体) • 分類表の選択(ふつう日本十進分類法) • 分類記号と資料配置の関係 • 分類表の適用範囲 • 分類記号の桁数制限と独自の展開 • 個々の資料の分類作業(カタロガー) • 資料内容の把握(主題分析) • 分類表へのあてはめ
第11回のまとめ • 分類法・分類表の種類 • デューイ十進分類法、日本十進分類法、議会図書館分類法、国立国会図書館分類法など広く使われているものは列挙型に属するが、分析合成型の手法も取り入れている • コロン分類法、ブリスの書誌分類法など分析合成型分類法は、理論的な評価は高いが、実用性に乏しく実際の採用例は少ない • 歴史的に重要なものとしてカッターの展開分類法 • 分類作業のプロセス